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March 11, 2006

どう進める中小ビルの耐震化

耐震偽装問題をきっかけに、オフィスビルの耐震対策に対する関心が高まっている。
述べ床面積ベースで、全体の4割弱を占める、旧耐震基準のビルでの耐震対策に関心が集まっている。

3/9NHKの「クローズアップ現代」で「どう進める中小ビルの耐震化」を紹介していた。

その概要をご紹介すると (※は私の意見)

1)耐震性能がビル選定基準になってきた。
大手企業・IT企業を中心に、旧耐震基準である事を理由とした突然の退去するケース。
 耐震性能を売り物にした新ビルへの人気の高まりなど、耐震性能がビル選定基準のひとつとなりつつある。

また、旧耐震基準の古いビルが、空室が増えたため、外壁にダンパーを備える工事を行ったところ、このダンパーがビルの耐震に対する取組みの象徴となり、現在は満室に近い状況になったそうだ。 以前ならマイナス要因となっていた見た目の悪い外壁のダンパーが、今やPRの材料となっている。

 この背景には、大企業を中心に地震リスクに対する関心が高まり、自社や取引先に対して新耐震基準を満たしたビルへの移転を進めるケースが増えているようだ。

※大企業を中心に、BCPを策定し、具体的な対策を取る企業が増えてきた表れでしょう。

2)耐震工事依頼が増えている。
 ある建築会社では、耐震工事の見積依頼が従来の4倍に増え、工事は1年待ちの状況となっている。

3)耐震化進まない中小ビル
あるビル管理会社の調査では、旧耐震基準のビルのうち耐震工事を行ったもしくは予定しているビルは、15%程度しかないそうだ。

旧耐震基準のビルは、築25年以上経過しており、寿命50年と言われるビルの残り僅かのビルに多額の費用を掛ける事に抵抗のあるオーナーが多いようだ。
 
 耐震対策費用が、ビル建替え費用の1/3程度もかかるケースもあり、なんとかビルの寿命までしのぎたいというのが本音のようだ。

一方で、一部のビルオーナは「できる範囲でやる」と研究して、ベルトで柱に補強する工法で耐震対策を行い、通常の工事では2~3億の見積だったものを、1500万程度の費用で、補強をしたケースもある。

耐震改修促進法では、「当該特定建築物について耐震診断を行い、必要に応じ、当該特定建築物について耐震改修を行うよう努めなければならない。 」と定められているが、多くの中小オフィスビルはこの対象に含まれていない。

なお、旧耐震基準の建物はおおざっぱに換算すると、現行耐震基準の2/3程度の耐震性能しかないそうです。

**概要終わり**

ビル経営もビジネスですから、ビルの寿命まで耐震対策は行わないという判断もあるでしょう。
そして、それを評価するのは市場です。 耐震化に対するニーズが高ければ、そのようなビルは淘汰されるでしょう。 その結果、ビルの建替えが進めば、それはそれで良いと思います。

ビルオーナーには、そのビルで働く多くの人がいる事。大地震が起これば、多くの命が失われるかもしれない事は、直接責任はないし、あまり意識がないのかもしれません。

しかし、ビルを選定する側(会社の経営者/総務)は、社員の命に対して責任も自社のリスクもある訳ですから、地震によるリスクがある事の重大さを感じて、入居ビルの見直しや選定を行っていただきたいものです。

旧耐震基準のビルに入居されている方は、ぜひこの画像を見てその被害を実感していただきたいです。
「E-ディフェンスによる実大6層鉄筋コンクリート(RC)建物の振動台実験」です。
 1970年代の6階建てビルを震動台で、阪神淡路大震災の震動波で揺らして実験したもので、見事に基礎の柱部分が崩れています。

なお、平成18年4月より「宅地建物取引業法施行規則」が改正され、旧耐震基準のビルでは耐震診断の有無とその内容について、重要事項として説明する事が義務化されたそうです。
 同じくアスベスト調査についても重要事項として説明が義務ができたそうです。 
 この内容は、こちら 

※某サイトで、3/11 中・四国地方、紀伊半島で深さ20kmにM7発生の予報が出ていますが、直下だけに大きな被害が出るかもしれません。 はずれる事を祈っております。

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コメント

はじめまして、六分儀と申します。

古いビルの耐震化は問題ですね。
頑丈に作ってあればいいのですが、案外当時の基準ギリギリが多いです。

早めに補強や建替えをして欲しいです。
では、またお伺いします。

投稿者: 家庭防災@六分儀 (Mar 12, 2006 10:45:56 PM)

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