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April 30, 2006

GW:防災について学びましょう

ゴールデンウィーク期間中、特に予定もなくヒマだという方、防災について学んでみませんか?
先日も春の嵐で、ものすごい風雨の日がありましたが、これから夏に向けて、風水害の危険もあります。

この機会に、ご自身や家族の防災知識の点検と対応を見直してみてはいかがでしょうか?

消防庁の運営している「防災・危機管理 eカレッジ」で、基礎から応用まで充実した内容が提供されています。
それぞれ動画で、短時間で学べますのでお勧めです。簡単な修了テストもあり、修了証も発行されます。

一般向けでは、
[基礎を学ぶ]
 災害の基礎知識コース、災害への備えコース、いざという時役立つ知識コース、地域防災の実践コース、災害時のボランティア活動の実践コース。

[深く学ぶ]
 地震対策(東海地震),津波対策,火山対策,水害対策,土砂災害対策,雪害対策 ,火災対策,原子力災害対策,コンビナート災害対策,油流出事故対策,災害情報, 国民保護(Q&A)地震調査委員会による長期評価,災害史から学ぶリンク集 

[大地震を3日間生き延びる!]
[風水害から身を守る!]
[基礎を学ぶ]
[大地震に備えた責務]
[風水害の教訓と対応]

この他にもさまざまな情報があります。
また、子供向けにも「子供防災e-ランド」が用意されており、ゲーム付きで学べます。
親子で、防災について考えてみる良いチャンスではないでしょうか?

また、やはりどこかに出かけたいという方は、防災館での地震体験などいかがでしょうか?
東京でしたら、本所、池袋、立川、博物館などがあります。 こちらで詳細やイベントを確認してください。

他県の方は、こちらで県の消防本部のホームページから探せると思います。

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April 28, 2006

原発耐震指針改正

現在の原発の耐震指針は25年前に作成されたもので、阪神淡路大震災などの災害を踏まえて、原発の耐震指針の見直しが検討されていた。 原子力安全委員会で見直し作業を進め、今日その指針が決められた。

1)原発周辺の活断層による地震について
 調査対象を、過去5万年→12~13万年とする。

2)直下型地震
M6.5→M6.8を目安に検討する。

 既存の55箇所の原子炉についても、再評価する予定だそうです。

印象として、M6.8というのは小さいように思えます。なぜM7.2以上の設定がされないのでしょうか?

既存の原子炉に対する点検結果、きっちり情報公開して、適切な対応をしていただきたいものです。
結果の隠蔽や偽造など、あってはならない事ですから、マスコミもしっかりチェックして欲しいですね。

なお、原子力安全委員会のサイトには、今現在この新指針についての情報は掲載されていない。

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旧耐震基準マンション3割弱

マンション市場調査会社の「東京カンティ」の調査によると、1981年以前の旧耐震基準で建てられたマンションが146万戸強(22,600棟)あることが分かった。(4/28日経朝刊)

 全国525万戸のマンションに対して約28%に相当し、都道府県別では千葉県で37%、東京・大阪・京都が3割を超える。 市区町村別では、千葉県美浜区が58%、大阪府茨城市・蓑面市が55%,東京都港区が52%という結果。

先日お伝えした中央防災会議の10年後の減災目標達成に向け、今後これらの旧耐震基準マンションに対してどのような施策を講じるのか、今後注目したい。

耐震強度偽装事件では、国の助成は603万円とのニュースが出ているが、仮に旧耐震基準のマンションに対して500万の助成金を出すと仮定すると、7兆3千億!!

 また、26年以上前のマンションですから、その頃購入した方はすでにリタイヤされている方も多いはず。
建替え費用の個人負担も困難なケースが多いと思われます。

安価な耐震補強工事の開発など技術面も含めて、良い解決策を見出して欲しいです。

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April 27, 2006

安否確認サービスに対する不安

昨日お伝えした、中央防災会議での減災目標では、10年後には大企業の全て、中堅企業の半分はBCPを作成する設定となっています。

企業のBCP作成には大いに賛成ですが、気がかりな事があります。

BCP作成にあたって最重要なのは、従業員の安否確認です。
BCPの策定や被災時の対策の事例などを見ていると、安否確認システムや災害情報支援サービスなどを利用しているようです。

安否確認システムは、災害時に携帯のメールなどで地震発生を知らせ、受信者が携帯Webサイトにアクセスして自分の安否情報を登録するシステム。

 災害情報支援サービスは、地震の発生や鉄道事故など大規模災害発生時に災害情報を携帯に通知するサービスです。

 レスキューナウさんのサービスに代表されるようなシステムです。

一方統計でみると、従業員300人以上の企業に勤める従業員数は都内で、81万7千人(東京都統計)。全国では、1336万人(総務省統計局)です。
大企業の関連子会社なども含めると、従業員数はもっと多いでしょう。

 全ての大企業が、安否確認システムや災害情報システムを採用して、一斉に従業員にメールを発信した場合、回線の輻輳が発生し、役にたたないのではないかと心配になります。

 東海・東南海・南海地震など、東京・大阪・名古屋など同時に大都市を襲うような地震が発生した場合など、大企業の事業所が集中しているでしょうから、膨大な通信量になると思われます。

安否確認システムは優れたシステムだと思いますが、全ての大企業が採用といった状況で正しく機能するのか? 行政なり、業界団体なりで、そういった視点でもきちんと検証していただきたいですね。

防災の日には、全社一斉に送信テストをして輻輳の有無を見るとか、そういった防災訓練も必要ではないでしょうか?

大震災発生時、完全に機能する事が保障されているシステムなどないはずです。
ひとつのシステムの信頼性を確保する事も大切ですが、二重三重の代替手段を用意しておく事も大切です。

話はそれますが、インターネットの生まれた経緯をご存知でしょうか?
アメリカ軍が、信頼性の高い軍事情報ネットワークを構築するよりも網の目のようにネットワークを接続したほうが、信頼性が高くコストも安いという発想で作られたものです。

防災対策に於いても、この発想は大切だと思います。

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April 26, 2006

早く商品化して欲しいパソコン用燃料電池

被災時の備えとして実現できていないもののひとつにパソコンの電源がある。
ワンセグの実現で、TVも携帯で見れるようになったし、各種情報機器も手動発電や太陽光発電で充電できるようになったのだが、パソコンの電源だけは対策ができていません。(車なら大丈夫ですが・・・)

パソコンが使える電源としては、現在ガソリンによる発電機か、大型の太陽電池「バイオレッタソーラギアVS12」などがありますが、サイズも大きいし価格も高い。

 今回、マクセルが10ワット級燃料電池を開発した。ニュースリリースはこちら
水とアルミニウムで水素を発生し発電する方式で、平均10W/最大20W、出力電圧7.4V、外形160×100×60mm(ビデオ3本より、一回り小さい)、重量920g。 出力継続時間は書かれていない。

まだ、サイズや重量など課題はありそうですね。

先日、飛行機に乗って思ったのですが、今は機内持ち込みで液体もチェックするのですね。
ジッポライターのオイル缶なども持ち込み禁止のようです。
 そこで思ったのが、パソコン用燃料電池ができても機内持ち込みは難しそうだという事。

 今回のマクセルが開発した燃料電池は、水とアルミだから持込可能でしょうか?
 水素を発生するからダメかも?・・・

被災時にパソコンが使えたら、情報入手はもとより、さまざまな資料もPDF化してパソコンに入れておけば安心だと思います。
 早く、パソコン用燃料電池が商品化される事を望みます。

図解 燃料電池のすべて
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April 25, 2006

中央防災会議:防災戦略を決定

4/21中央防災会議が開催され、24日Web上に資料が公開された。
今回は、首都直下地震を想定した防災戦略が決定された。

2015年度までの10年間に、現在の被害想定の死者11,000人を半減し5600人に、経済被害額112兆円を4割減の70兆円に設定した。

 具体的には、耐震化率を75%⇒90%、家具固定率を30%⇒60%、不燃領域率40%以上、自主防災組織率72.5%⇒96%、急傾斜地崩壊対策を1.5倍にするといった個別の目標によって削減される被害を積み上げたもの。

みなさんは、この目標達成可能だと思われますか?
私は達成可能だと思います。

実現のためには、以下の三つの条件が必要ではないでしょうか?
1)防災意識が向上する。
 もし、10年間日本中でどこにも大きな地震災害が発生しなければ、防災意識の低下は必至。
 防災の日のイベントだけでなく、常日頃から防災意識が低下しない意識付けが必要です。
  やはり、マスコミが協力して取り上げる事が必要でしょうね。

2)税制をはじめ、行政の施策として、防災対策に対するインセンティブを設定する。
 すでに税制優遇などの処置はとられましたが、企業・市民を動かすには、インセンティブによる優遇が一番。

3)違法建築等の再点検、チェックの徹底。
 死亡原因で最も大きいのは、建物の倒壊と火災。 耐震偽装はもとより、防火上問題となる違法建築に対しても徹底的に取り締まりが必要でしょう。

耐震偽装問題も明日にも逮捕という状況になっていますが、施工段階での手抜きなどを含めると問題となる建物は多いと思います。

 今は設計での偽装が問題になっていますが、設計どおりの建築がされているかどうかは、耐震診断をしないと判らない訳ですから、耐震診断の実施率を上げるための仕組みが必要でしょう。

今回、経済損失の削減目標の中で、BCPの策定率が取り上げられています。
10年後には、大企業の全てと中堅企業の半分以上が策定済みが目標。

このブログでも、何回も訴えていますが、BCPの策定は被害低減だけでなく、日本経済が復興できるかどうかも掛かっていると思います。 行政も企業も真剣に取り組んでいただきたい、重要テーマです。

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April 23, 2006

マンション自治会で備えたい物:担架

共助の場で必要となる物のひとつが担架です。
一般的な担架は、キャンバス地に2本の棒がついたタイプ。 1~2万円程度でしょうか。

 ライフセービングの世界では、レスキューボードというものが使われます。
一般的な担架は、患者の体が固定できませんが、レスキューボードでは体の固定やオプションで頭部の固定ができます。
 これは首の骨(頚椎)などを損傷している場合に、非常に重要になります。
ただ、トレーニングを受けていない人が、頚椎を損傷した患者を移動するべきではないように思います。

最近は、こんな紙製のレスキューボードもあります。
”誰もが救急隊”緊急用簡易担架 レスキューボード紙製で不安を感じる方も多いと思いますが、乾燥時で500kg、濡れても200kgまで耐えられるようです。

マンションで地震による被災という状況を考えると、エレベータが使用できず階段を使って、移動できる事が条件になります。

通常の担架では、狭い階段だと踊り場で廻る事ができず使用できない場合があるので、注意が必要ですね。

そして階段を下りでは傾斜がありますから、患者がずれて落下したりしないよう、体が固定できる事も大切でしょう。

そんな場合は、袋状になった担架が良いでしょう。
狭いマンション階段の折り返しもOK。緊急用袋式担架SOSII

 ただこのようなタイプは柔らかいために、足を骨折しているような場合には適さないように思います。
きちんと添え木等で応急処置をするか、板を入れるなど工夫が必要ではないでしょうか?

もう一つ考えなければいけないのが、再利用性です。
キャンバス地の担架では、患者が出血しているような場合、血液が担架に付着する恐れがありますので、再利用は難しいかもしれません。

 1枚3150円の使い捨て担架もあります。 「ディスポストレッチャー」という商品で不織布でできたソフトタイプの担架です。
半身タイプで、膝から下がぶら下がるような状態で移動するようです。

高齢者など要介護者は、地震以外でも火事など緊急で搬出する必要もあるでしょうから、要介護者を抱えるご家庭では、日頃から備えていただきたいですね。

そんな場合には、ベットパッド型の簡易担架があります。
防災用品 要介護者を寝たまま搬送!スピーディな救護活動ができる【把手付ベッドパッド】 ベッドパットに、布製の把手が付いたもので、消防庁の開発した商品だそうです。

最後に、担架がない場合どうすれば良いか?
上級救急救命講習では、搬送法を習います。
一人または複数で移動する場合、毛布を利用した搬送の仕方など、さまざまな方法があります。
こちらで紹介されていますので、一度目を通しておくと役立つでしょう。

もうひとつ・・たとえば家族を背負って病院まで運ばなければならないような場合。 子供はともかく、重量級の家族の場合は、だんだん下に下がってきて運びづらくなると思います。

そんな時は、3m程度のロープで二重もやい結びを作り、輪の中に患者(運びたい人)の両足を入れ、反対側のロープを背負う人の腰に結びつけると、下がらずに運べます。

負傷者を救出するようなシーンで使う結び方には、腰掛結びなどいろいろあるのですが、結び方の基本中の基本の「もやい結び」を知っていれば、こんな場合にも役立ちます。
 「救助ロープの正しい使い方

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April 22, 2006

マンション自治会で備えたい物:考え方編

前回の記事で、MISTYさんからコメントをいただいた,マンション自治会での防災対策の検討の進め方について、私の考えをご紹介します。

共助について、地域で話合う際に多くの方が直面する問題だと思いますので、記事として取り上げさせていただきます。

はじめにお断りしておきますが、私はマンション管理や自治会運営の経験はまったくありません

>「どんなリスクに対して、どう対応するべきか」という議論にも持っていけなくて悩んでます。具体的にどういうふに展開したらいいか・・・

マンションを取り巻くリスクとしては、防犯・火事・地震・風水害などが代表的だと思いますが、今回は地震を前提として考えます。 そして、10万円程度の対策費という前提です。

 費用も少ないですから、地震の2次災害としての火災も今回は、リスクからはずします。

 理事会での議論で、「何を買おうか」と意見が分かれているようです。

事前の備えとしては、「命に関わるもの」「ないと困るもの」「あれば便利なもの」がありますが、費用が限られていますから、「命に関わるもの」から備えるべきでしょう。

 まずは、大地震が発生した場合の自治会の役割の確認から、はじめてはいかがでしょう。

地域全体が被災した状況で消防・自衛隊・警察などによる救出はすぐには期待できませんから、頼れるのは近所の人の力だけになります。

阪神淡路大震災においても、救出された方のほとんどは近隣の方の助けによるものです。

被災した際の住民のおかれる状況は、以下の4つでしょう。
・家具の下敷き等で、死亡。
・家具の下敷きや玄関ドアがゆがんで、脱出困難。
・負傷して、自力脱出困難
・無傷、軽傷で、自力脱出・避難ができる。

 手順としては、
1)火災発生の有無の確認と、火災があれば消火。
2)安否確認
3)安否確認できない家庭に、要救助者がいないかどうかの確認。
4)要救助者がいたら救助。
5)怪我人がいれば、応急手当、状況により病院に搬送。
となります。

1)は、今回の前提からはずしています。2)~5)について考えてみます。
2)の安否確認については、さまざまな方法が考えられます。 効率的な方法を事前に話しあっておくべきです。
確実に救助が必要な要介護者などは、事前に登録しておくべきでしょう。
その対応方法については、国から「災害時要援護者の避難支援ガイドライン」が出ています。

2)と3)をいかに早くできるかが、命を救えるかどうかに係わってきますので大切です。

4)の救助ですが、これには道具が必要となります。 しかし、救助以前に大切なのは2次災害を防ぐ事。
救助者の安全を確保する事です。プロのレスキューでも救助の安全が確保できなければ救助はしません。

そして、救助には救出道具が必要になります。

5)の応急手当と搬送にも、医薬品や担架などが必要となります。

ここまで整理すると、
対処すべき事象 → 地震被害による、負傷や閉じ込めなどによって,自力脱出できない状況
リスクの重要度 →  人命救出が最優先、避難生活に必要、あれば便利な物の順に優先度は高い。
リスクへの対応 →  リスク保有かリスク最適化(予算の関係からとりあえずおいておくか、対策をする)
具体的な対応  → 自治会でマンション内の安否確認、捜索・救助、手当or病院へ搬送。 この際重要なのは、2次災害を防ぐ事。

次に、各手順で必要な物の洗い出しを行います。

2)安否確認: 入居戸数が多ければ連携するために、ハンドマイクやトランシーバも必要でしょう。
  安否確認済みかどうかを識別するための道具も必要だと思います。

3)4)探索及び救助:
  ・2次災害を防ぐためのヘルメット、手袋(軍手より革作業手袋),マスク,ライト。
  ・バール、ジャッキ、ノコギリ、スコップ、ハンマー、チェーンブロック等
   ※鉄筋コンクリートのマンションでも、屋内の家具や壁のボードを切るのに必要。

5)応急手当、搬送 三角巾、骨折固定用具、担架、リヤカー等

ここまでは、普通に意見もまとまるし、必要な道具も挙げられるでしょう。
問題は、この先ですね。 限られた予算で何を選択するか、どの程度のものを選ぶか。
1点豪華主義で、ひとつだけ良いものを揃えても、他の作業ができなければ意味ないのです。
 たとえば、安否確認のため 便利な「ハンズフリーハンドマイク」を買っても、肝心な救出道具が買えなければ、人の命は助けられません。

各手順で必要な物は、それぞれ必要です。 ここで必要なのはMECE(ミッシー:Mutually Exclusive,Collectively Exhaustive)の考え方。 モレやダブリがないか、俯瞰して多面的に考える事が大切です。

それぞれ必要な道具と優先度を考えます。
予算が限られているのでなるべく安いものをという意見もあるでしょうが、ちゃんと機能する事が大切。
たとえば新潟中越地震では、最近よくある中空バールの折れ曲がった物があちこちに捨ててあったといった話も聞きます。 ちゃんと機能する物を選びましょう。

ここでの判断基準は、
・2次災害を防ぐ
・なければ作業ができないか? 代替のものはないか?
・他で調達できないか?
・代替のものを使った場合、作業効率が大幅に落ちたり、救助者の危険を伴わないか?
などでしょう。

たとえば、ノコギリなどは各家庭にあるものを持ち出せるかもしれない。
ジャッキは車のジャッキでも大丈夫かもしれない。 しかし、車のジャッキでは、不安定な場所で使うと危険が伴うかもしれないといった評価です。

ここで必要になるテクニックが、「コンフリクト・マネージメント」対立意見の調整です。
ファシリテーションで出てくる言葉で、さまざまなテクニックがあるようですが、簡単なものを一つだけ紹介します。

 「ハンズフリーハンドマイクが必要」 →「誘導・連絡をするために、ハンズフリーハンドマイクが必要」と、なぜ必要なのかを挙げる。
「ハンズフリーハンドマイクがなければ、誘導はできない?」かどうかの視点で考え直す。

この例では、「ハンズフリーハンドマイク」と「ハンドマイク」に分解でき、ハンズフリーの部分は「あれば便利」な機能になります。

コンフリクト・マネージメントはプロが存在するほど難しいですが、分解して考えたり、より上の視点で考えるようにしましょう。

長文になってしまいました。説明が足りない部分が多いと思います。
おそらく、きっちり説明したら本が1冊書ける程のテーマではないでしょうか?

 また、機会があれば触れてみたいテーマです。

高齢者・障害者の災害時の避難支援のポイント
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April 19, 2006

はじめての危機管理2+

前回の補足です。
マンションの自治会や町内会での防災準備を協議する時に、意見が合わない事があると思います。

そんな時に、前回・前々回でご紹介したリスクの大きさを判定する方法で、客観的に評価してみてはいかがでしょうか?

備蓄食料が必要だという方もいれば、救出用品が重要だと唱える人もいるでしょう。
また、地震対策よりも水害対策、防犯対策にお金を掛けるべきだといった食い違いもあるかと思います。

 防災準備をする際に、救出用品のバールが必要とか、備蓄水が必要といった形で、物ありきの議論になり、どんなリスクに対して、どう対応するべきか?、重要度の高い問題は何か?を見失いがちではないでしょうか?

自分達にとって、重要なリスクはなにか列挙して、個人ではなくコミュニティとして重要な物は?、資産価値を高める(下げない)対策はなにか?など、ポイント付けして対処すべきリスクを確認し、その上でどんな対策を取るのか議論すれば、的を絞った議論になるのではないでしょうか?

もっとも水害などは、マンションの下層階の方だけの被害だったり、地震は2階や上層階が被害が大きいなど、リスクが異なる事も考えられます。

ぜひ、日常の問題解決にも、この考え方を活用していただきたいと思います。

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April 17, 2006

はじめての危機管理2

前回はリスクの判断について、ご紹介しました。今回は、リスクの評価(リスクアセスメント)について。

1)リスクを識別する。 どんなリスクが存在するか、洗い出す。

2)リスクが現実化した際の被害を算出。    これもポイントによる重み付けを行う。

たとえば家が全壊すれば、新しい家を立て直すだけなく、新しい家ができるまでの借り住まいの費用なども発生します。
 また、機会損失や信用の損失など、お金に換算しづらい物もあります。 もちろん命も含まれます。

 リスクが現実化する前の価値と、リスク発生に伴い失う価値、前の状況に戻すためのコストを評価します。

3)脅威となるリスクの特定と重要度の算出。 前回と同様、ポイントによる重み付けの方法。

このように、リスクをポイントによりランク付けして判断します。

次に、リスク対応です。
リスクの発生の頻度、被害の大きさによって、どのようなリスク対応を取るか決めます。

Risk

1)リスク保有 : そのリスクを持ち続ける。 被害小/頻度少か被害大/頻度大の場合
  一言で言えば、「ほっておく!」または、「あきらめる」事です。

たとえば彗星が地球が地球に衝突するリスクに対しては、あきらめるしかないですね。

2)リスク移転: そのリスクを他に請け負って貰う。 被害大/頻度少の場合
 企業だと、リスクを持つ業務を他社にアウトソーシングして、自社の責任をなくしてしまう事です。
地震や火事で社内のコンピュターデータが消失する可能性があるので、アメリカにサーバのある会社にサーバを設置するようなケース。
家庭では・・・、 歳をとって交通事故を起こすリスクが高まったら、タクシーを使うといったケースです。

3)リスク回避: リスクが発生する因子そのものを排除する。
 日本は地震があるから、海外に移住するといったケースです。

4)リスク最適化 被害と対策のバランスという意味での最適化です。
 一般企業のサーバで、東証並のセキュリティや過負荷対策を数百億かけても、対策費のほうが多く非現実的です。 保険にしても、保障内容と保険費用のバランスが取れてこそ、保険として有効なのです。

対策には不便を伴います。 お金が必要ですし、不便も伴います。
 防犯システムを付けた場合は、セキュリティをオンにしたり、オフにしたり使い勝手は悪くなります。

 このように、対策に伴って発生する問題と被害の大きさ・重要度を最適化する必要があります。

多くの危機対策は、このリスク最適化です。
各種保険、防犯、安全システムやウィルス対策、防災事前対策(耐震/免震、家具固定、備蓄など)がこれにあたります。

 リスク全般の重要度と対策のバランス。これをよく考えて判断する必要がありますね。

まあ、じっくり考えれば当然の事ばかりです。

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April 16, 2006

はじめての危機管理

危機管理というと企業での話題はよくマスコミなどでも取り上げられます。
「危機管理ができていない」と非難されていますが、個人レベルではあまり意識されていないのではないでしょうか?

日常生活で最も身近な危機管理は、各種保険でしょう。 生命保険・火災保険・損害(自動車)保険など、たくさんありますね。 これも危機管理対策のひとつです。

またインターネットの普及とともに、大きな問題を引き起こしているコンピュータウィルス。これも身近な危機であり、ウィルス対策ソフトを入れるといった対策をとっている方も多いと思います。

 このように日常生活で、「危機管理」という言葉は使わなくても、私達は危機に直面しそれなりの対策をとっているのです。

危機管理の考え方について知っておくと、危機の重要性や優先度を論理的に判断でき、適切な対策が取れると思います。

特に保険などは、勧められるまま加入してしまったり、掛け金だけで内容をよく吟味せずに加入してしまう事がよくあります。 そしていざ問題が起きた時に、保険の保障範囲外で役にたたなかったという話もよく聞きます。

現代の私達の身の回りには、事故・犯罪・自然災害など多くの危険がひそんでいます。
しかし使える資源(主にお金)は限られていますから、できる対策にも限りがあります。

危機管理の考え方を知り、適切な危機管理ができるようにしましょう。

いままでこのブログでは、主に地震災害を中心とした危機やその対策について、おもいつくままご紹介してきましたが、 今後危機管理の考え方についても、時々ご紹介したいと思います。

考え方を知り、それぞれにとっての危険の大きさによって、適切な対策をとっていただきたいです。

1)危険(以下、リスク)の判断
 リスクの大きさを判断するには、3つの基準があります。 この3つの組み合わせで、リスクの大きさを判断します。
 a)発生する事象: 何が起こりうるか? 自然災害、事故、犯罪、過失による賠償責任など
 b)発生確率   : 発生する頻度・確率 いつ起きても不思議はない、年1回、一生に一度など
 c)発生から導かれる事象: 直接被害、2次被害、信用の損失など

定量的に数値化する事が望ましいですが、最初は三段階で判断しても良いと思います。

 たとえば、最も可能性や被害の大きいものを3、中レベルを2、小レベルを1にして採点し、 a)~c)の組み合わせで、最も点数の大きいものが重要なリスクとなります。

同じ基準で判断するのは難しいですが、そのリスクを知り、徐々に精度を上げれば良いのです。

 地震ですと、地震予測地図では「30年以内に地震の発生する確立は26%以上」などと紹介されています。

 以前、「交通事故で負傷と大地震、確立が高いのはどっち?」 という記事をご紹介しました。 

ここでは、同じ統計手法で算出すると、交通事故で死亡の確率が0.2%、ガンで死亡の確率が6%だそうです。
いかがでしょう、こうして数値にしてみると、まったく異なる危険が比較できるようになりますね。

私も多くの地震・防災関連の本を読みましたが、その危険の大きさを実感できる紹介の仕方をされている本はほとんどありませんでした。 「こんな状況になる!」「こんなに大変!」と、被害の大きさを訴えるばかりという印象です。
危機管理の考え方で、評価するとだいぶ実感が沸いたというか、客観的に判断できた気がします。

今回は以上です。 こんな感じで危機管理の考え方を数回に分けてご紹介したいと考えています。

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April 15, 2006

防災準備の考え方

多くの方が、「自分の備えは大丈夫だろうか?」という不安をお持ちなのではないでしょうか?

非常時の備えに正解はないし、これを用意すれば大丈夫という保障もありません。

私の考え方をご紹介します。

1)「非常持出袋」は、引き算。 備蓄は「足し算」
2)被災後の生活をイメージし、優先度を考える。

この二つが基本的な考え方です。

1)非常持出袋は、重量に制限があります。概ね10Kg程度が目安でしょうか。
 もちろん体格・体力に差がありますので、実際に背負ってみて確認が必要です。

いろいろ備えておきたい物の中から、持って避難する事ができる範囲で絞る必要があります。
 だから、「非常持出袋」は、引き算です。

 持ち出し袋で持ち出せないものは、どうするか・・・ 家庭内で備蓄しましょう。
 被災後、物を持ち出す事ができる状況にあれば、後から取り出す事ができます。
 車のトランクや庭に設置した物置などに、置けば取り出せる確率は高まるでしょう。

ただし、家が全壊して取り出せない場合や、火事で燃える恐れもあります。
 全壊しても、つぶれにくいペール缶に入れたり、見つけやすい色の容器に入れると取り出せる確率はあがるでしょう。

家庭の備蓄品は、被災後の生活を助ける物。 いろいろな状況を考えて備えましょう。

 だから、備蓄は「足し算」なのです。

2)被災後の生活をイメージし、優先度を考える。

足し算をするにしろ、引き算するにしろ、経済的な制約もあるでしょう。
 まず、優先度を考えるべきです。

 第一は、生命の保護のための品。 閉じ込められた時に助けを呼ぶホイッスル、手袋、靴などケガを防止する物。

 第二は、避難所では手に入らない物。 持病の薬、メガネ・コンタクトなど。
ペットの食料も該当するのかもしれません。
また、大量の負傷者でごった返す病院では、トリアージされ軽傷者の手当などは後回しになりますから、手に入らない物とも考えられますね。

第三に、情報の入手/発信のための品。
 人は情報が与えられなければ不安になりますし、情報があればより正しい判断と行動ができます。
ラジオなどの機器はもちろん、安否を伝えるための携帯電話やその予備バッテリーや自己発電機器が該当するのではないでしょうか?

第四に、辛い思いをしなくて済むための品。 これがないと耐えられないという物あると思います。
制約の多い避難生活で、辛い生活のために心身を痛めつけ、病気など2次被害にあう可能性があります。

これを防ぐための品々も大切でしょう。 周りの音や光では寝付けない人は、耳栓やアイマスクがあれば睡眠を確保する事ができますし、寒がりの方は暖める物、腰痛の方は腰を保護する物など、それぞれあると思います。

万人に必要なものとして、非常用トイレもありますね。長蛇の列にならび、汚れたトイレでも平気な方は不要かもしれません。

このように、避難生活で起こりうる状況を想定し、「こんな思いはしたくない!」と思った状況を改善するための商品を備えれば良いのです。

お店で売っているセットを購入しても、万人に必要な物しか入っていない訳ですから、個人の状況に合わせて追加する必要があると思います。

一度に全て揃えるよりも、最低限の物を揃え、安く手に入るタイミングで便利な物を追加するのが、かしこい備え方ではないでしょうか?


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April 14, 2006

震災対策:関係省庁局長会議

都市型震災対策関係省庁局長会議は、都市型災害の特徴であるエレベータや鉄道での対策をまとめた。

・エレベータ閉じ込め対策として、08年度末までに大手5社の開錠キー15種類を全国の消防救助隊に配備する。
・鉄道の運転再開を早めるため、地震発生後の点検範囲をできるだけ絞り込めるよう、地震計を増設する。
・天井の崩落防止対策を進める。
・携帯電話の音声とパケット通信(メール等)の分離規制

といった内容。  以上、毎日新聞南日本新聞のサイトから抜粋

この内容について政府のサイトでは、現時点で公開されていない。


都市型震災対策関係省庁局長会議に関連する話題については、以下の過去記事でご紹介している。
この中の会議資料の中に、今回発表された対策が検討課題として掲載されている。

[過去記事]
災害時メール利用:あなたの機種は使える?
都市型震災対策
帰宅難民は減るか?

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全国瞬時警報システムJ-ALERT

緊急地震速報については、このブログでも度々ご紹介し、マスコミでも時々取り上げられるようになりました。
ご存知の方も増えたのではないでしょうか?
 では、消防庁が実証実験を行っている「全国瞬時警報システム J-ALERT」はご存知でしょうか?

消防庁が現在実証実験を進めているシステムで、国からの警報発令を衛星を経由して地方公共団体の受信機に送り、非常放送設備などを使って自動的に警報を出すシステムです。

 警報の対象は、以下のとおり
***消防庁紹介資料より抜粋***
J-Alert の使用対象は次のとおりとする。
① 大津波警報
② 津波警報
③ 緊急火山情報
④ 緊急地震速報(予測震度5弱以上)
⑤ 弾道ミサイル情報
⑥ 航空攻撃情報
⑦ ゲリラ・特殊部隊攻撃情報
⑧ 大規模テロ情報(緊急対処事態に該当するような事例を想定)
⑨ 津波注意報
⑩ 震度速報
⑪ 気象警報
⑫ 指定河川洪水予報
⑬ その他、土砂災害警戒情報、東海地震予知情報、臨時火山情報
等の追加についても今後検討
***抜粋終了***

弾道ミサイル情報とか航空攻撃情報というのが、妙にリアルな感じです・・・

現状の問題点は、「瞬時警報」と言いながら、発令~放送までに20秒以上かかる可能性がある事。
現在の職員を介しての方法よりは大幅に改善はされるものの、緊急地震速報などでは揺れが来た後に通知される可能性も高いです。

そして、必ず問題となるのが、パニックを引き起こすのではないかという心配から、警報内容が制限される恐れがある事。
 実際、緊急地震速報の運用に向けても、電車の車内には放送するが、駅構内では放送しないという方向にあるようです。
 
 また自然災害映画の定番のストーリーで、学者は警告するが行政側は「パニックが起きる」「確証がない」と言って、警報発令が遅れ、その結果大被害が出るというケース。

後者の運用上の問題については、実際パニックも起こりうるし、運転中の追突などの問題が起きる可能性もあるので、充分議論していただきたいと思います。

私は、パニックなどの問題が発生して失われる命よりも、警報で通知して救われる命がかなり多いのであれば、通知すべきだと思います。 パニックなどの問題はとるべき行動の周知徹底や訓練で改善が期待できますが、大災害は明日にも起きるかもしれないのです。

 システム面、運用面の検討を重ねた上で、なるべく早く実用化していただきたいものです。
特に津波などでは、その効果は大きいはずです。段階的本運用が望ましいのではないでしょうか?

総務省消防庁のJ-ALERT啓発用ビデオがネットで見れます。 

全国瞬時警報システム(J-ALERT)についての検討会報告書、実証実験結果及び標準仕様書(PDF)」

 ところで、衛星通信ってハッキングされたりしないのでしょうか?
このシステムを悪用して「ミサイルが発射されました!」なんてやられたら、大混乱でテロなみの効果がありそうです。 このへんもしっかり対策していただきたいですね。

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April 12, 2006

今の日本は危険・・・

平成17年度の国土交通白書が公開された。
国内外での自然災害や事故・テロ、公共交通機関の事故・トラブル、アスベストなど環境問題、耐震偽装事件などを背景に、国民の7割以上が「日本は危険」だと認識している国民が多い事を指摘している。

地球温暖化など地球環境の変化により、集中豪雨や台風の大型化が進んでおり、今後も増加傾向にある事を背景に、従来の災害を発生させない対策だけでは限界があり、災害が発生しても被害を拡大させないための対策の必要性を述べている。

課題や対策についても多くの事が挙げられているが、あまりに多すぎてご紹介はしません。

全体をざっと読んでの感想としては、昨年は「危険な日本・世界」を感じさせる、過去の常識を覆す事件が多かった事を改めて感じ、そして課題の多さに驚きました。

 ぜひ、みなさんも国土交通白書に目を通してみてください。

今や地球環境も社会環境も変わり、「昔はこうだった」というのは通用しません。
一度リセットして考え直す、点検しなおす事が必要ではないでしょうか。

また、政府が言う「自助・共助・公助」の大切さを感じます。行政に頼っているだけでは、自分を家族を守れないと思います。

防災という言葉は、自然災害に対する対策の印象が強いですが、自分を取り巻く災いを防ぐと広く解釈して、防災意識を高く持つ事の必要性を感じます。

平成17年度 国土交通白書は、こちら

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April 08, 2006

エレベータ閉じ込め対策義務化

4/7の日経新聞夕刊によると、国土交通省の社会資本整備審議会の建築物等事故・災害対策部会はエレベータの地震防災対策をまとめ、今後新設されるエレベータには、本震の前の初期微動で最寄階に停止し、ドアを開ける機能を義務付ける方針を決めた。

東京都の被害想定では、都内のエレベータ14万5千台のうち6%(16台に1台)にあたる、9161台でエレベータの閉じ込めが発生すると予測されている。

専門家の中には、首都直下型地震の場合救出に3日~1週間程度掛かるという意見もあり、抜本的な対策が必要だと思っていました。

 初期微動(P波)を検出する仕組みの義務化により、直下型地震では時間的な余裕がないものの、大きな揺れの前にエレベータが停止する事により、閉じ込め被害はかなり減らす事ができるのではないでしょうか。

今回の義務化は、新設のエレベータだけが対象のようですが、既設のエレベータにも設置される事を期待します。

エレベータの閉じ込めは、自助ではどうしようもないだけに、政府や業界団体による積極的な対策を期待します。

また、これらの対策済みのエレベータかどうか、一目で判るシンボルマークを決め、エレベータに掲示していただきたいですね。

社会資本整備審議会の建築物等事故・災害対策部会のホームページは、こちら
※2006/4/7現在、この方針決定に関する情報は掲載されていません。

[過去関連記事]
1週間エレベータに閉じ込められたらその他のエレベータ関連記事へのリンクもあります。

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April 05, 2006

オリジナル帰宅支援マップを作ろう!

Webから出発地/目的地を指定して、地域危険度を考慮したオリジナルの帰宅支援マップを作成するサービスが登場した。 「帰宅支援マップサービス

昨日の特別番組「アース・クエイク」を見て、帰宅支援マップの大切さを再認識された方も多いのではないでしょうか?

 提供しているのは、GIS(地図情報システム)を手掛けるパスコ社。

 提供している範囲は、東京都・神奈川・千葉・埼玉。 ただし地域危険度が表示されるのは、この情報が公開されている東京都23区内のみ。 
 また23区内は、給水拠点や各帰宅支援もアイコンで表示される。

 出発地からの最短ルートを表示し、曲がり角の部分は詳細地図も表示される。

昭文社の帰宅支援マップと比較すると、地域危険度を背景として選択できる点と、Web上では巾250mまで拡大して確認できる点は優れていると思います。

 画面で確認した上で、PDFファイルを作成でき、これを携行すれば帰宅支援マップとして利用できます。

利用には、月額利用料210円 PDF作成1回につき315円がかかります。
なお、5月末までに申し込めば月額利用料は永久無料だそうです。

現在公開されている地域危険度マップは、東京都全体を表示するもので、おおまかな位置しか判りませんでした。 また表データとして、町丁レベルでの危険度知ることができました。

 このシステムでは、この町丁レベルでの地域危険度をGISシステムで表示できるようにしたようです。

無料期間中に、会員登録して会社-自宅間、よく出かける繁華街や顧客など、いろいろなケースを想定してチェックされてはいかがでしょうか。

 印刷して携行する帰宅支援マップとしては、昭文社の帰宅支援マップの地域版(城東/城北/城南/城西)版のほうが使い勝手は良いように感じましたが、Web画面で検討するにはこのシステムは便利です。

1点気になったのは、ルート検索機能がいまひとつな事。
私の場合、川を隔てた環状7号線の途中でルートが途絶えて、そこから目的地までは点線の直線で結ばれているだけ・・・ 「川を泳いで渡れってか?」、近くまで行けばなんとかなるでしょうって感じです。
最後にルートの検索ができなくなってしまったようです。

 23区以外でも、帰宅支援拠点の公表はされているのですから、23区以外の情報を充実していただければ、有償のサービスでも成り立つと思います。

昭文社の帰宅支援マップで記載されていないような場所にこそ、このWebでのサービスの利点が活かせると思われるだけに残念です。

八都県市で共通のサーバを立てて、無料でこういったサービスが提供されると良いですね。
多くの人が、そのサービスを使う事によって、住民がどのようなルートで帰宅するかといった情報が得られ、帰宅難民の実態のサンプル把握ができる訳ですから、行政にとっても帰宅難民対策を行うに当たって大きなメリットがあるように思うのですが・・・

[過去関連記事]

昭文社 地域別震災時帰宅支援マップ レビュー
首都圏版 震災時帰宅支援マップ レビュー

その他、オリジナル避難マップの作り方などは、右側のカテゴリーから「帰宅難民」を選択すると、ご覧いただけます。

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April 03, 2006

日テレ“アース・クエイク”

日テレで先程放映された、報道特別ドラマスペシャル「生と死を分けた理由“アース・クエイク”平成18春・東京大震災震度7が首都圏を直撃その時…何が起きる?総力取材で現実に近い大災害完全ドラマ化」 タイトルが長い・・・

地震特番も良いけれど、こういったドラマ仕立てもイメージが沸きやすくて良いですね。
被災時にどんな事が起きるかイメージするには良かったのではないでしょうか。
タイトルの「生と死を分けた理由」が良くわかりませんでしたが。

思ったより悲惨さはありませんでしたが、都市特有の状況は説明されていたのではないでしょうか?

特に目新しい情報はありませんでした。 ほぼ過去にこのブログでも取り上げた内容だと思います。
興味を引いた事があれば、右の検索窓で検索していただければ関連リンク付きで情報が見つかると思います。

ここのところ、世の中で地震や防災に関する興味も少し薄れてきたと思っていた時期でしたので、こういった番組を見て、みなさんが改めて防災/減災を意識していただけたらと思います。

地震は何をしている時に起こるか判らないですから、たとえば今週一週間は、出かけたり・いろいろな事をしている時に「今地震が来たら、どうするか、何が必要か」を考えて見てはいかがでしょう。

私は、このブログを1年と少しやってみて、いろいろな場面でそれを想像するようになりました。
最低限必要な物、非常口を確認しておく習慣、ここから自宅までどうやって帰るかなど、いろいろ考えさせられますし、興味を持った事を調べてみてずいぶん勉強になりました。

より多くの事が想像できれば、より冷静に適切に対応できると思います。
耐震金具を家具に付けたり、非常持出袋を用意するだけが防災ではありません。
生き残って、いかに元の生活を取り戻すのかが大切ではないでしょうか。



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地震の後には火事が来る! 都被害想定から

東京都の「首都直下地震における東京の被害想定」(最終報告)での、最悪シナリオは冬の夕方18時風速15mでM7.3の東京湾北部地震による被害です。

死者:6413人で、そのうち55%が火災によるもの。
負傷者:160,860人で、そのうち11%が火災によるもの。
建物被害(全壊):471,586棟で、そのうち73%が火災によるもの。

このように地震火災による被害がかなり大きいようです。
ちなみに、都の平均風速は3m/秒で、15m/秒は関東大震災での特殊な状況下と考えられるそうです。

この時の消失棟数345,063のうち、区部が317,882棟(92%)、多摩が27,181棟でほとんどが区部の被害。
焼失面積は107.96キロ平方メートルで、山手線の内側の1.8倍弱の広大な面積です。
区部は96.29キロ平方メートルで、山手線の内側の1.6倍。区部の15%強にあたります。

区別の焼失率ワースト10は・・・(焼失率=焼失面積/面積) ※焼失率は私が算出したもの。
1.荒川区・・・44.1%
2.葛飾区・・・37.6%
3.中野区・・・31.6%
4.江戸川区・28.8%
5.目黒区・・・28.6%
6.杉並区・・・24.0%
7.北区・・・・・21.4%
8.墨田区・・・17.5%
9.世田谷区・15.2%
10.大田区・・14.9%

この10区で、区部焼失面積の76.5%を占めます。
ちなみに、千代田区と中央区は焼失面積ゼロとなっています。

区の3~4割焼失してしまったら、指定避難所はあてにできないし、安全な避難所に避難民が殺到してしまい、大変な事になりそうです。
私は、第二位の葛飾区の住人ですが、火災を考えた避難場所を検討する必要があると感じました。

この、焼失棟数・面積の算出については手法編を見ると、東京消防庁の路線別焼け止まり効果測定を使って、延焼ユニットを求めて、そのユニット内での出火は延焼するとみなしているようです。

逆に考えると、延焼ユニットを超えて延焼する事はないという前提になっています。
昨年12/9のTBS地震特番では、延焼遮断帯があれば延焼を防ぐと言われているが、4車線以上の道路があっても可燃物である車両が道路上にあると、延焼の可能性が高いと実験を交えて放映していました。

条件設定である夕方18時という時間帯は、主要道路で渋滞する時間なので延焼遮断帯を超えて延焼が広がり、今回の都の予想を超える火災被害が出るのではないかと心配になります。

多くの番組で、関東大震災での火災旋風による被害が紹介され、関東大震災の復興記念館でその火災のすさまじさを見ているだけに心配です。

地震の後の火災被害、本当に恐ろしいですね。
こればかりは、個人でどんなに備えても防ぎようがありません。

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