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July 31, 2006

緊急地震速報一部運用開始

8/1より、いよいよ緊急地震速報の一部運用が開始されます。
緊急地震速報は、地震のP波(およそ6km/sec)と大きな揺れを伴うS波(およそ3.5km/sec)の速度の違いを使って、震央の最寄の観測点で捉えたP波から震源と推定震度を計算し、大きな揺れを伴うS波が到達する前に通知するシステムです。

観測点でP波を観測してから、約3~4秒で速報を出せるので、揺れが来る前に最低限の避難行動や安全対策を行う事ができ、減災に大きな効果があると期待されています。

このシステムを運用するリアルタイム地震情報利用協議会(REIC)のパンフレットによると二つの例が紹介されています。

例1)想定東海地震の場合 P波を検知してから4秒後に関係機関で速報を受信。
 この時点で、S波が到達しているのは御前崎など一部のみ

例2)宮城県北部地震の場合
 第一報が7.3秒後で、その2.7秒後に仙台市にS波が到達。

揺れが来る場所(被災地)と震源が近いと、S波が到達し揺れた後に速報が到達する場合がありますが、一定以上の距離があれば揺れの前に速報を受信する事ができます。

首都圏に住む私にとっては、「懸念されている首都直下型地震の場合、速報は間に合うのか?」が気になります。
 そこで最も単純なレベルで計算してみました。 P波が6km/sec,S波が3.5km/sec、速報の処理時間を3秒で、震央のすぐそばに観測点があり、被災地を東京駅として計算してみました。

1)震源の深さ10kmとして、速報から3秒の余裕があるのは、東京駅から約25kmの範囲

2)震源の深さ50kmとし、速報から3秒の余裕があるのは、東京駅から約10kmの範囲

首都直下型地震で想定されている千葉北西部や立川断層の地震は、25kmより外の範囲にあり、緊急地震速報通知から3秒程度の余裕はありそうです。

 想定東海地震の場合は、深さが判らないのですが、50kmとして約40秒、10kmとして45秒程度の猶予時間がありそうです。

 8/1前後でマスコミでも緊急地震速報について取り上げられると思うのですが、今回計算したように具体的に「東京都で震度6以上が想定される○○地震の場合は、△秒前に通知される予測」といった紹介をして欲しいです。

震度4程度の揺れだったら、通知がなくてもあまり支障がない訳ですし、地域によって被害をもたらすであろう地震の発生地域は推測されているのですから、どれだけの猶予があるものか知りたい。
 将来的にマンションや家庭でこの機器を導入するにしても、場所と想定地震によっては猶予時間がない場合もあるはずです。

みなさんも導入の際は、そこが検討のポイントになると思います。

もし突然緊急地震速報の通知があったら、どんな行動をとるべきか、自宅/移動中などシーンに応じて、あらかじめ考えておきたいですね。 3秒だったら頭を保護する、身を隠すくらいしかできないでしょう。

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July 29, 2006

デジタルラジオで防災情報を提供

8/1にサービス開始となる緊急地震速報の展示・講演会が、7/28に開催された。
この中で特に興味深かったのが、デジタルラジオによる防災情報データ配信でした。

 デジタルラジオは、現在のアナログTVが使用しているVHF周波数帯を使用したデジタルのラジオ。1チャンネルを13セグメントに分け、1セグメント放送(ワンセグ)と3セグメント放送が予定されている。
 現在、東京・大阪のアナログの7チャンネルを使った試験放送が行われている。

 デジタルラジオニュービジネスフォーラムでは、防災ワーキンググループで、デジタルラジオを使った防災情報の提供について協議を進めている。

 デジタルラジオでの防災情報提供のメリットは、
1)インターネットを使った情報提供に比べ、アクセス集中による輻輳の心配がない。
2)インフラの被災による情報提供中断の可能性が、少ない
3)音声だけでなく、動画やデータも提供できる。
4)通信回線との併用により、双方向通信が可能。
5)多彩な対応機器:携帯型ラジオ、携帯電話組込み、カーナビ等

 緊急地震速報についても実証実験を進めており、電源が切れていても自動起動して緊急地震速報を通知できるようだ。
 ラジオと言いつつ画像や動画も提供できるので、大雨・洪水情報・土砂災害など気象情報、交通情報、避難場所・経路情報、津波・高潮マップなどの防災情報が提供される予定。
 
 特徴的なのは、端末の位置情報と連動して情報提供ができる点。
現在位置のエリアや登録したエリアの関係する防災情報だけ受信できるので、緊急地震速報を受信した後、最寄の避難所や帰宅のための経路マップなど、すぐ手元の端末で確認できるようになるらしい。

このサービスが開始されれば、帰宅支援マップは必要なくなるし、避難所や帰宅支援ステーションの位置を把握しておく必要もなくなる。帰宅経路上が火災や落橋で通れないといった情報も入手できるでしょう。

防災情報提供メディアとしては、理想的かもしれません。期待しています。
なお、本放送の開始は2007年春の予定です。

ワンセグ放送対応機器がいろいろ出て気になっていますが、来年にはラジオやカーナビ、携帯のデジタルラジオ対応機器が発売されるでしょうから、様子を見たいと思います。

デジタルラジオのサービスについては、こちらでレポートされちます。

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July 24, 2006

彼女を守る51の方法

昨年の5月に出版された本ですが、図書館で見つけたので借りて読んでみましたので、紹介します。

都会の真ん中で、彼女とデート中M7.3の地震が発生したというシナリオで、いかにして彼女を守り対応するかを描いた本。

 あまり本を読まない若い世代の人には、とても判りやすく、具体的にとるべき行動を示している本だと思います。
1時間もあれば読めます。
シナリオを元に、それぞれの状況の補足説明が書かれています。

防災用品など持ち歩かない日常の中で被災する事を前提にしているので、参考になります。

防災について気にはなるけど、なかなか取り組めない方が読むには良いのではないでしょうか。

 より多くの人に防災意識を持ってもらうため、適切な行動を広めるためには、さまざまなアプローチが必要だと思います。 世代やライフスタイルに応じたTV・本などさまざまなメディアで危機と対処を伝える必要がありますね。

 この本は、そんな試みの良い例でしょう。

彼女を守る51の方法―都会で地震が起こった日
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気候変動+2℃

前回の記事でご紹介した、東大 山本教授編集の「気候変動+2℃」。 図書館にあったので借りて読んでみました。
164頁の半分は図なので、数時間で読めました。

内容は、昨日の「世界一受けたい授業」で紹介された内容、そのものです。
この本、構成がおもしろい。

 最初から右側の頁は、1950年から2100年まで3年毎の地球シュミレータでの気温変動の予想図が掲載されています。パラパラ頁をめくると、150年間に気温が上昇する様子が一目で判るようになっています。

4つの章で構成されています。
1)地球ヒストリー
 1900年~現在までの、温暖化・地球環境に関する事柄が紹介されています。
1896年には、二酸化炭素による温室効果が発表されていたのですね。 知りませんでした・・・

2)温暖化インパクト
 気温上昇に伴って具体的に何が起きるかが紹介されています。
 水不足、北極の氷が溶ける、海面上昇など深刻な内容です。

少し話しがそれますが、スイス・アイガーでは大規模な崩落があり、温暖化の影響により氷河が溶け始めたのが原因と見られている(asahi.com) といったニュースもつい最近ありました。

ここ数日の集中豪雨といい、気候変動の影響を実感してしまうニュースが続きますね。

3)コラム 専門家の寄せたコラム。 温暖化の影響や防止に向けた取組みなど

4)未来を変える取組み
 自然エネルギーの活用や「所有から共有へ」など、世界各地で始まっている「未来を変える」取組みを紹介。
 それぞれに、「あなたのアクションへの入り口」として、参考URLが掲載されている。

危機感を煽るだけでなく、具体的な取組みについて書かれており、とても参考になりました。
興味のある方はぜひ読んでいただきたい一冊だと思います。

気候変動 +2℃
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July 23, 2006

地球温暖化防止は急務!

昨日の記事でも地球温暖化に触れましたが、7/22「世界一受けたい授業」で、東大 山本良一教授の講義で、地球温暖化の話をしていました。

これによると、19世紀後半を基準として地球の平均気温が+1.5℃で多くの生物種が絶滅の危機となり、雨が降るところは大量に降り、降らない所は水不足となり、数十億の人が水不足で苦しむそうです。

 地球シュミレータによる予測では、+1.5℃になるのが2016年。
 また、地球の温度上昇には慣性があり、仮に今二酸化炭素放出が止まったとしても、10年程度は温度が上がり続けるそうです。 そうすると今年二酸化炭素の放出がゼロになったとしても、+1.5℃になるのは避けられない可能性があります。

また+2.0℃になる予想は2028年で、氷が解ける事により海水面が50cmし、沿岸部に住んでいる2600万人が住む場所を失うそうです。
 また日本も平均気温が上がり、マラリアの流行が懸念されます。
そして深刻な穀物不足となり、特に自給率が低い日本にとっては深刻な問題です。

地球温暖化防止、私達はやらなければと思いつつ、まだ遠い未来の問題と考えている部分があると思います。
山本教授の話によると、今すぐにでも二酸化炭素放出を停めないと、地球の未来は絶望的になりそうです。

ご自分が、お子さんが、お孫さんが生きている間に、そんな時代を迎えないために、行動が必要ですね。

地球温暖化と私達は今何ができるかについては、「チームマイナス6%」のサイトが参考になります。
 こちらのサイトには「夏休み親子で楽しめるエコ・テク学習カリキュラム」のコーナもあり、TV番組やイベントの紹介があります。

ちょうど夏休みが始まりましたが、この夏親子で考え・行動してみるのはいかがでしょうか?

ちなみに2100年の予想は、+5℃になるとか。

この話の内容は、山本教授の著書に書かれているようです。
番組を見逃した方は、読んでみてください。

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[関連過去記事]
NHK:気象大異変

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July 22, 2006

土砂災害

豪雨による土砂災害が各地で発生し,多くの犠牲が出ています。
マスコミ等でもいろいろ原因が議論されていますが、少し整理してみたいと思います。

1)住民の意識の問題:
 長野県岡谷の被害では、防災マップで土砂災害の危険が指摘されていたにも係わらず、ほとんどの住民が知らなかった。 これは、防災マップが8年前に作成されていたが、その後更新も広報もされていなかったという問題もあります。

 ちなみに防災科学研究所の提供している「地滑り地形分布図」を見ると、確かに長野県岡谷市湊は危険のある地域のように思えます。(これが一般人には判りにくいという指摘もあると思います。)

2)行政の対応の問題
 避難勧告の遅れ、不適切な場所が避難所に指定されており、避難所に向かう途中が冠水し避難所に入れず被害にあった、防災無線の放送や広報車の知らせが聞き取れなかったなど、人災であるとの指摘。

 2年前に水害を経験している新潟など、経験を活かして行政・住民共に適切な行動が取れたそうです。

3)地球温暖化、異常気象による記録的な豪雨で、「想定外!」の出来事
 人類全体で地球温暖化を防ぐための努力をすべきという指摘。

4)林業の衰退
 林業の衰退により、山を良く知る人も減り、山の手入れもされなくなった。誤った植林政策で、山の保水力が低下している。

これは、今回の報道では聞かない話ですが、私は大きな要因ではないかと思います。

以上、順不同で挙げてみました。

最後に挙げた林業の話ですが、「全国森林インストラクター会」のサイトで「野外活動と土砂災害」という連載があり、参考になりました。
 この記事によると、土砂災害には「素因」と「誘因」があり、前者が、「脆弱な土質」、「断層」などの「目に見えない地質的な弱さ」に起因するもの、後者が崩壊を引き起こす直接キッカケとなる「集中豪雨」、「地震」、「地下水」などを指すようです。

この言葉を借りると、土砂災害による被害は、土砂災害を起こす「素因」「誘因」と被害を大きくする「人因(人災)」が原因と言えるでしょう。

では、今後の対策を対象者別に挙げてみます。

1)地元自治体と地元住民
 防災意識の向上。ハザードマップの再確認。自主防災組織による防災体制の点検。
 山や斜面があればどこもが崩れる危険性を持つという前提で考え、問題はどの程度崩れやすいかという事です。
 今回の土砂災害のあった場所にはハザードマップに掲載されていなかった地域もあるそうです。
山間部、斜面のそばではどこもが崩れる危険がある訳ですから、危機意識を持つ事が大切でしょう。

避難所近辺が冠水して避難できなかったケースも、地元住民は誰も疑問に思わなかったのですから、一概に行政の責任とも言えません。
地震対策で使われる図上訓練DIGなどを使って、子供や高齢者の視点からも地域の危険を再点検が必要ではないでしょうか?

2)行政(国・県)
  ・防災意識向上に対する支援。 
 ・自治体の防災対策・災害事例・取組み等情報共有
 ・防災情報の誰にでも理解できる仕組みづくり ・・・たしか用語を平易な表現にすると決まっていたはず。
今回は適用されていないようです・・・
 ・山の保全・・・

3)日本国民全体、企業等
・地球温暖化防止。 二酸化炭素放出量削減、省エネ、ヒートアイランド対策,LOHAS等
・日本の林業の活性化、 間伐材の積極的な利用
⇒価格競争で輸入材に取られている一方で、地震対策で木造の家が敬遠されるといった側面もあるようです。

 一人一人の防災意識、災害に対する関心が高ければ行政も政治家も動くでしょう。
「危機意識の高さ」が全ての災害対策に於いて一番大切な事のように思えます。

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July 20, 2006

各地で水害、記録的雨量

各地で記録的な雨が降り、避難勧告も出され、亡くなられた方もいるようです。
長野県岡谷では避難勧告が出されたのが遅いのではないかという指摘も出ています。
また、避難所に向かう途中で土石流に遭い亡くなられた方もいらっしゃいます。

海外でも、台湾や中国では台風による水害が発生しているそうです。

数年前から毎年気象の記録が更新されるようになり、水害・土砂災害による被害も増える一方です。
原因は諸説ありますが、今までとは状況が変わっている事は確かだと思います。
おそらく今後も豪雨や水害は増え続けるでしょう。

まずは、「今までは大丈夫だった!」という考え方を捨てる必要があります。

7/19NHK「首都圏ネットワーク」の毎週水曜日の特集「災害に備える」で、長岡市の災害対応ラジオの事例を紹介していました。

 FMラジオで、避難情報を通知する際は自動で起動し、伝えるという仕組み。
メリットは3つ。
1)従来の防災無線受信機が3万円以上かかっていたものが、8千円程度でできる。
2)広報車による通知では雨の音で情報が聞き取れないが屋内なら聞こえる
3)既存の地域FM局を活用でき、アンテナの増設だけで対象エリアを広げる事ができる。

新潟での水害の経験を元に、このようなシステムを試験的に導入したそうです。
すばらしい試みだと思います。 この中で気になった事がひとつ。

川の水位など避難準備情報発令の基準に達しても、発令せず、職員の経験を元に判断して発令するようにしている事。 基準値だけで判断すると必要以上に発令してしまう可能性が高く、住民が勧告を聞いても避難しなくなってしまう。 これがポイントですといった言い方を担当課長がされていました。

確かに大切なポイントかもしれませんが、私は疑問に思いました。
過去の気象とは違う状況に変わってきているのですから、経験に頼って良いのでしょうか?
そして質の維持の問題。 現在のこの課長さんは、経験豊富で優れた判断力をお持ちかもしれませんが、それが全国の自治体や世代交代を経て維持できるのでしょうか?
そして、今回の岡谷市のように、「床上浸水の問い合わせ対応に追われ、避難勧告が遅れた」といった事態も充分考えられます。

安全、特に人命に係わる事は「フェール・セーフ」が基本。どんな問題があっても、常に安全な側に動作するようにしなければなりません。

「狼と少年」や「パニックや混乱を防ぐため」という話がよく出ますが、フェール・セーフを基本とし、徐々に精度を上げる方法で改善をするべきだと思います。
「こんなはずでは・・・」「想像を上回る被害・・・」といった話は、もう聞きたくありませんね。

また、住民側も避難勧告が出たが被害はなかったからといって騒ぎ立てたり、「またどうせ被害は起きない」と考えるのではなく、「何もなくて良かった」と考えるよう、意識改善が必要ですね。

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July 19, 2006

ジャワ島ふたたび

昨日発生したジャワ島地震M7.7(当初発表M7.2で後に修正)ですが、津波被害が出ました。
7/18(日経夕刊)の社会面では、太平洋津波警報センターや気象庁が津波警戒を呼びかけたにも係わらず、地元住民には伝わらなかった。

2004年末のスマトラ沖地震後、 環インド洋津波早期警戒メカニズム構築に向けた活動など、日本も積極的に貢献しているが、対象国の意識は低く、システムの整備や避難訓練など津波対策は取られていなかった。
 多大な犠牲を払った教訓が活かされていないのが、とても残念です。

財政上の問題等それぞれ事情はあるのでしょうが、防災意識が低い事が大きな原因のように思えます。
国際的な支援も、資金や技術供与だけでなく、人の育成など現地に根付く活動が必要なのでしょう。

折りしも、日本では映画「日本沈没」が公開され、一箇所の地震が引き金となるように各地で地震が多発、やがて日本が沈むというストーリーが頭にあるだけに、ジャワ島での地震発生、火山噴火、再び地震という今回のパターンは映画のストーリとだぶらせてしまいます。 杞憂である事を願います。

インドネシア政府関係者は、「まさか、今」「まさか、ここに」来るとは思わなかったと言っているでしょう。
災害や事故が起きた時に常に言われる言葉です。

「まさか」=「不確実性」を管理するのが、リスクマネジメントです。
何もしないのは「リスク保有」。 もし発生しても影響が少ないから受け入れるか、あきらめるという選択です。

私達の防災の基本はここにあります。

家族を亡くしてあきらめられるか? 
家も資産も失ってあきらめられるか? 
3日間食べるものがなくてあきらめられるか?
1週間お風呂に入らなくてあきらめられるか? 

あきらめられないなら、相応の対策が必要になりますね。

リスクの保有・最適化・移転・回避など、危機管理の考え方は、過去記事「はじめての危機管理」と「はじめての危機管理2」でご紹介しています。

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July 16, 2006

金スペ"日本沈没"起こってはいけない!

7/14(金)TBS系 金スペ 緊急警告”日本沈没”起こってはいけない! が放送されました。
映画「日本沈没」の宣伝番組のひとつ。
要約メモをご紹介します。 ※⇒は私のコメント

地震発生時のさまざまな問題について、実験で検証するという構成でした。

1)地震直後の10秒間取るべき行動は?
 (1)机の下に隠れる。(2)家具を押さえる (3)火を消す (4)靴を履く (5)外に出る。
  
 よくある問題。正解は(3)靴を履き避難路を確保する。家具を押さえるでは、冷蔵庫はローラが付いており、動きやすい事を紹介していました。
 ⇒冷蔵庫の固定も大切です。 私は「ガムロック」がオススメです。

2)地盤を軟弱にする3つのキーワード
 (1)液状化 隅田川より東の地区に多い ⇒東京都液状化予想マップはこちらの7頁にあります
 (2)谷底低地 隅田川西側でも、谷底低地がたくさんある。
   谷底低地は、昔川や池などがあった場所で、水にまつわる地名が多い。
  
[軟弱地盤の見分け方] 電信柱が傾いている場所は、地盤が弱い可能性が高い。

 (3)古い下水道管 東京都には15000kmもの下水道管があり、老朽化して破損し、上の道路が陥没する可能性がある。 昨年は1000件の陥没事故があった。
耐用年数50年の下水道管だが、生活廃水に含まれる硫黄分が硫化水素となり、下水管の腐食を早めており、早いもので5年程度でボロボロになるケースがある。

 都では平成6年から交換を進めているが、少ない予算の影響で交換には50年掛かる見通し。

 [危険な下水道管の見分け方] 臭いが1週間~1ヶ月続くようなら老朽化している可能性が高い。

3)地震に強いマンションの形 長方形が一番安全 
  ⇒これもよく番組で取り上げられています。

4)都市での集中豪雨の危険 ヒートアイランド現象の影響で集中豪雨が増えている。
 家中の排水溝から下水が逆流する可能性がある。風呂場などの排水溝、トイレから逆流する。
 実験では100mmの降雨量に相当する水で、逆流した。 風呂の栓をしていても効果がなかった。

 ⇒排水溝はともかく、トイレは防ぎようがないですね。かなり怖い現象かもしれません。

マンホールの蓋が飛ぶ!
実験では、100mmの降雨相当で、下水道管の中の空気が押し出され、重さ40kgのマンホールの蓋が開いてしまう。 穴の開いたタイプのマンホールの蓋は安全。

 ⇒通勤路・通学路のマンホールの蓋、チェックしてみましょう。 冠水時は誤って転落する恐れがあります。
   普段チェックしておけば、冠水時に避けて通れますね。

5)ネズミ・セミによるケーブルの被害
 クマネズミによってケーブルがかじられたり、クマゼミが光ケーブルに産卵して破損する事故が起きている。

6)ビルの窓ガラス落下の危険
 地震で建物がゆがみ、窓ガラスが破損し落下する。 6階からガラスが落下すると、その半分は地面に刺さり、飛散範囲は10m以上に及ぶ。
 また地面に落ちて割れたガラスが跳ね返って、腰の位置まで飛び、ケガをするケースもある。
  ビルのそばにいたら、ビルの中やひさしの下に避難したほうが良い。
 
 ⇒以前、落下物はビルの高さと同じ範囲に飛散すると聞きました。 都内でビルの高さよりも離れた場所なんてないに等しいですね。 かばんなどで頭を保護しつつ、ビルの下に隠れるしかないですね。
ガラスの落下実験は、めずらしい。参考になりました。

福岡ビルでの窓ガラス飛散事故は、窓ガラスのシーリング処理の問題で、昭和53年の建設省告示以前の建物は飛散の可能性があります。
 関連過去記事はこちら

7)火災旋風 2~3mの風で火災旋風は発生する。 ビルがあるとビル風によって、より大きな火災旋風が発生する。 ビル風は平地の1.5~3倍の風が起きる。

⇒ビル風に着目した実験ははじめて見ました。木造住宅は少ないでしょうが、ビルの谷間の駐車場で火災が発生する可能性がありますね。爆発して火災旋風には至らないかもしれませんが。

[総括]
 ほぼ全ての案件で、実験が行われていました。はじめて見る実験も多く、参考になりました。

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July 15, 2006

感染症列島

地震など自然災害も心配ですが、最近気になるのが感染症です。
これから食中毒の季節ですし、程度の軽いものを含めると、その危険は常に私達のそばにあります。

日本経済新聞社科学技術部編 「感染症列島」を読みました。

地震は減災はできても被災を免れる事はできませんが、感染症は充分な知識を持ち、感染予防に努める事で自信が感染する事も人に移す事を防ぐ事もできます。

 この本は私達の遭遇しうる感染症について、どんな危険があるのか、グローバル化やペットブームによってもたらされた現代社会特有のリスク、薬の効かない耐性菌の存在など必要な知識が網羅されている。

また、リファレンスとして,そのタイプ、症状、感染ルート、治療などについてまとめられているので、何かが流行った時に調べるのにも役立ちそうです。

身近なペットである猫から感染する「ネコひっかき病」や噴水などの飛沫(エアロゾル)でも感染するレジオネラ菌など、これほど身近に感染の危険があるのかと思わされる。

そして、マラリア・狂犬病など名前は昔から知っているが具体的な事は何も判っていないもの、結核など昔の話と思っていたが、ひそかに流行っているものも多かった。

症状の中には、風邪と似た初期症状を示すものも多く、知識を持って心当たりがあれば申告しなければ検査もされず誤診につながるものも多く、知識を持つ事の大切さを感じる。

おもしろかったのは、細菌・ウィルスの生き残り方。
「単細胞」は、単純な人を指して使う言葉だが、細菌・ウィルスは巧妙な生き残り術を持っている。

感染すると敵となる腸内の善玉菌を一掃させるため下痢を起こさせ、繁殖後はまた下痢を起こして、外に出て感染させるなど、その症状にはちゃんと訳があるのですね。

グローバル社会になり、多くの人が気軽に海外旅行をする時代です。 
バンデミック(世界的大流行)が発生すれば、あっと言う間に世界中に広がります。

ちゃんとした知識を持ち、予防に努め、気になる症状が出たら医者に行き心当たりのある感染源があればちゃんと伝える事が大切ですね。

新聞ベースの内容なので、読みやすい内容ですから、一読される事をお勧めします。

感染症列島
4532193516日本経済新聞科学技術部

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star感染症の基礎知識が網羅されている

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[過去関連記事]
ウィルスパニック2006を観て
いよいよ風邪・インフルエンザの季節です。
鳥インフルエンザ対応マスク
バンデミックは近い?
政府:新型インフルエンザ対策関連情報

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July 13, 2006

映画「日本沈没」の見方

映画「日本沈没」が、15日に公開されます。
試写会を見た感想で、駄作だという声もあるようですが、防災に興味を持つ人にとっては最新の地球科学や防災対策技術を垣間見る事のできる良い機会になるのではないでしょうか?

TBSでは映画宣伝のために、様々な番組で取り上げていますが、面白かったのが、7/10放送の筑紫哲也News23での紹介でした。

小松左京氏の原作は33年前の1973年に出版され、400万部を売り上げ、年末公開の映画(前作)も650万人を動員し、話題となった作品です。 私もおぼろげながら覚えています。

この原作が書かれた時代の背景ですが、世界の地震研究では「プレートテクトニクス理論」が出て評価された時代。
これ以前の代表的な地震は、国内では1948年に48000棟が全半壊した福井地震が起き、1950年に「建築基準法」が施行されています。
 1964年に新潟地震、1968年に十勝沖地震が発生しています。

この映画の公開の5年後の1978年に東海地震を想定した「大規模地震対策特別措置法」が施行されています。

前置きが長くなりましたが、原作は現在から考えると何も防災対策の基盤のできていない時代だったと言えるでしょう。

 そんな時代に当時の最新地球科学理論を取り入れて作られた小説だった訳です。
そしてこの映画で描かれていた石油コンビナート火災、高速道路の倒壊など、フィクションだと思われていた事が、後の大地震で現実となっています。

 33年たち、地震研究が格段に進んだ現在に作られた今回の作品では、日本沈没という事実自体は私達が生きている間は起きないと思われるフィクションですが、個々の詳細はかなりリアルに事実や最新理論を用いて作られたそうです。

現在の日本の地震研究は、世界的に見ても最先端となり、主人公の職場「海洋研究開発機構」の「しんかい6500」地球深部探査船「ちきゅう」など、世界の最先端の技術が登場します。
「ちきゅう」は、海面下1万メートルの掘削が可能で、人類史上初めて地球内部のマントルまで掘削ができるそうです。

地震研究の最前線を、フィクションとして見る。そしていずれ現実化する部分があるかもしれないと思ってい見るというのはいかがでしょうか?

日本沈没 (出演 草なぎ剛、柴咲コウ)
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starこれが現実に起きたらどうするかを考えることに意味があると思う
star救いがなく見ていて暗くなった
star終わり方が今ひとつでした。

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こちらは、丹波哲郎出演の前の日本沈没

日本沈没
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star過去の名作
star旧作懐古・俳優はベテラン俳優だけ・CG否定・する「うましか」が喜んでみる本作
star今でも色褪せぬ傑作!

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これはパロディ映画だが、笑える一方深刻な話かもしれない・・・ 
けっこう話題になったが、見ていません。DVDでぜひ見たい。

日本以外全部沈没
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耐震診断:江戸川区は上限ナシ

江戸川区は分譲マンションの耐震診断に上限なく助成する制度をスタートさせた。(7/10日経朝刊)
※7/13現在、江戸川区のサイトのこの情報は掲載されていません。

 対象はいわゆる旧耐震基準の三階建て以上の分譲マンションで、補助は診断費用の2/3で上限は設けない。

この他にも、現在区役所の耐震補強工事を行っているようです。

江戸川区はホームページを見ても、防災情報も充実しているようですし、防災に熱心なようですね。
区の懐具合にもよるのでしょうが、他の自治体も積極的に採用していただきたいです。

分譲マンションでは、古いマンションほど合意形成が難しく、診断ができないマンションが多いと聞きます。
合意形成のきっかけ作りのための制度が必要なのでしょう。

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地域の被災情報をYahooで

静岡県は、東海地震などの巨大地震の発生に備えヤフーと、災害情報広報に関する協定を結んだ。(7/10日経朝刊)

Yahoo!ブログで防災情報を提供する。

災害発生時はアクセスが集中するので、自治体のホームページはつながりにくくなる事が予想されるが、大手のヤフーを使えば、低コストで信頼性や利便性の高いシステムを使う事ができる。

良い試みだと思いますが、本来、国が地方自治体の災害情報も含めた総合的な防災情報サイトを作っても良いのではないでしょうか?

 他の自治体の今後の動きが気になります。

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企業の危機管理に資格制度

7/11日経朝刊によると、企業の事業継続計画(BCP)の立案と遂行のプロを認定する資格を来年はじめにも導入する。

 NPO法人「事業継続推進機構」が10日に発足し、このNPOで資格を創設するようだ。

この資格は、危機管理対策を担当する人向けの「事業継続管理者」と発災時にリーダとなる人向けの「事業継続指揮者」の二つ。

2007年早々には試験が実施される予定。

英米では同様の資格があり、米国で3千人、英国で2千数百人の資格者がいるそうです(少ない!)

BCPの策定は将来ISO化される方向にありますが、やはり品質の確保という意味で資格は必要なのでしょう。
防災士研修でもBCPについては触れましたが、策定のための具体的な内容はなかったので、BCP独自の研修の必要を感じていました。

この資格、ぜひ取ってみたいです。

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通信と防災

7/11日経朝刊に通信関係で気になる記事が幾つかありました。
1)新IP網,設備含め開放
 2010年度頃には全てのNTTの通信網が新IP網に置換わり、他の事業者にその開放を義務付ける。

⇒現状は、電話や携帯電話は独自の電話網(例外アリ)をインターネットやIP電話はインターネット(IP網)を使っていますが、これがIP網に統一されるという話です。
今は、災害時に電話の輻輳の問題があり、NTT一般電話が使えなくてもISDNは繋がったとか、このキャリアの携帯は繋がったといった話がありますが、この新IP網で統一となると,全て状況は同じになる可能性が高いですね。

 ただし、携帯の基地局から新IP網までは独自なので、差はでると思います。

全て条件が同じになると、その地域が輻輳(ふくそう)すると、どの通信手段でも繋がらない状況になるのかもしれません。

もうひとつ心配なのが、メールやインターネット。
 現状は、電話が使えなくてもメールやインターネットは使える事が多いと言われています。

 これも新IP網で統一されると怪しくなります。
IP電話(VoIP)では、通話品質を確保するために音声を優先させているはずです。
電話の輻輳が発生するとインターネットやメールもかなり繋がりにくい状況になるのではないでしょうか?
※もし違ったらご指摘ください・・・

2)携帯、災害時に自動起動
 災害時に携帯を自動起動し、災害情報を伝える技術の開発を2010年度までに実用化するよう提言。「安心で安全な社会の実現に向けた情報通信技術に関する研究会」

⇒緊急地震速報などが携帯から自動通知されたら安心ですね。
一斉にそこらじゅうの携帯が鳴り始める状況というのもスゴイと思いますし、運転中のドライブモードの場合など、いろいろ課題はありそうです。

3)携帯充電器の規格統一へ(7/11 共同通信)

機種によって規格が異なる携帯電話の充電器について、携帯事業者や機器メーカーの業界団体が協力して、第4世代の携帯電話の導入が本格化する2010年をめどに規格統一する方針を報告書にまとめ、経済産業省に伝えたことが11日、明らかになった。

 ⇒防災上から考えても歓迎です。手回し充電器なども製品によってFOMAが使えないなど、対応できる機種が違うのが現状の問題点。統一されれば安心です。
私も防災を考えるとFOMAに切り替えられないでいます。
2010年切り替えのタイミングなのかもしれません。

4)災害時は携帯がバケツリレー?(7/11読売オンライン


 総務省は11日、大規模災害などで通常の携帯電話通信網が使えなくなった場合に備え、携帯電話同士がネットワークを作って通信を可能にする実証実験を行うことを明らかにした。

 無線LAN(構内情報通信網)のソフトウエアを組み込んで中継機能を持たせた複数の携帯電話が、“バケツリレー”方式でインターネットに接続、避難場所や火災の発生場所などの被災情報を連絡する仕組みだ。

⇒発想としては良いですね。通信網の補完機能として強そうです。
気になるのは、バッテリー。自分が電話を使わなくても中継器となった携帯電話のバッテリーが減るって事ですよね。
 
 いざ、連絡しようと思ったらバッテリーがなくなってたというのは困ります。

私が使っている無線LANの使えるW-Zero3では、無線LANを使うとかなりバッテリーを消耗します。

 まあ、その頃には携帯のバッテリーも長持ちするようになる事を期待します。

今や、災害時の通信手段はとても大切。
利便性と共に防災も考慮したインフラを構築に力を入れていただきたいです。

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July 09, 2006

サバイバルシート使用上の注意

すっかり防災用品の定番となったサバイバルシート(エマジェンシーブランケット)ですが、使い方によっては危険なケースがあるそうです。

 それは、乳児への使用。 うまく体温調整ができない乳児を、サバイバルシートにすっぽりくるんでしまうと、体温が高くなりすぎて危険だそうです。
 また寝る時によく動く子供の場合は、動くことによって隙間から冷気が入ってあまり保温効果が発揮されないとか。

 NASAで開発されたというお墨付きで、安心して買われた方も多いと思いますが、大人が緊急時に使う事を前提にしています。

 体の輻射熱を反射して体温を逃がさないためのシートです。その仕組みを理解して正しく使いましょう。

 防災用品の定番になったのに、あまりそのデメリットは知られていないかと思いますので、ご紹介しておきます。

1)うるさい! 寝返りをうつと、ガサガサ音がします。 避難所などでは気になる方も多いかもしれません。

2)使わなければコンパクトだが・・ 
 一度使うと元のサイズには畳めません。再び畳んでも新聞の朝刊程度のカサになると思ってください。

3)軽いだけに・・
 軽さ・コンパクトさが最大の特徴だけに、風などで簡単にめくれ、冷気が侵入してきます。
 きっちりくるまるか、ガムテープなどで留めたほうが良いです。

 寝袋タイプの商品のほうが、この点は安心です。

4)ムレる。 湿気も逃がさないのでムレます。 そこに冷気が侵入するとかえって体を冷やす可能性もあります。

 これらの問題を,ほぼ解決できる軽量の緊急用寝袋があります。
過去記事「お勧めコンパクトな寝袋」でご紹介した、米国アドベンチャーメディカルキット社のエマージェンシービビーサック。

重さ250g、サイズ89×213mm(カップラーメンの大盛りサイズ程度)
素材はサーモライトという、デュポン社の新素材。 ウールの3倍の暖かさ、綿の2倍の速度で乾きます。 

 よくできた商品だと思います。ネットの他(過去記事にリンクあり)、東急ハンズでも扱っています。
東急ハンズでもアウトドア用品扱いで、防災用品コーナにはありません。
 もっと防災用品として注目されても良いと思います。

価格は4150円ですが、被災時は体が基本だから、睡眠はとても大切。
 命・水・最低限の食料の次くらいに重視して良いと私は思います。

 ところで、このサバイバルシートの乳児での使用の問題点の話は、雑誌の特集号で見つけたネタです。
「山と渓谷」別冊、「震災を生き延びる100の知恵」(1000円)です。
震災を生き延びる100の知恵
 アウトドアの専門誌だけあって、グッズ選びはなかなかのもの。このブログでご紹介した商品もたくさん掲載されていました。
 特集のひとつに「だれもいわなかった、重要時のための知恵&グッズ」が、参考になりました。

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July 07, 2006

食事制限のある方の非常食

7/5の首都圏ネットワークで毎週水曜日にシリーズで放映している「災害に備える」で、食事制限のある患者会が独自に非常食を開発した話を紹介していました。

紹介されていたのは腎臓病の患者会で、たんぱく質の吸収されにくい米を使った非常食を新潟の業者と共同開発し、東京都に非常食として備蓄するよう働きかけたといった内容。

今は10人に一人アトピーやアレルギーを持った子供がいると聞いた事がありますが、糖尿病・腎臓病や各種アレルギーを持った方など、実に様々です。

行政が、これらのニーズに細かく対応するのは、なかなか大変な事でしょう。

一部、これらのニーズに対応した非常食も発売されているようですが、まずは非常食であっても成分表示をきっちり行う事が必要でしょう。

また、避難所での炊き出しでも、成分を掲示するといった配慮が必要なのかもしれません。

アレルギー患者だけでなく、一般の方もアレルギーや病気によって、食事によっては命に関わる事を認識し、避難所生活などで配慮が必要な事は知っておく必要がありますね。

まずは自助。 安心できる食料は自分で備蓄しましょう。

アイディア次第で、利用法が広がります。ポップソルガム・ポコ

この商品は、小麦アレルギー(グルテンアレルギー)に対応した、新しい穀物だそうです。
こちらのお店は、アレルギー対応の食品や生活用品の専門店のようです。
賞味期間の長い対応食品はまだ少ないでしょうから、日頃からこのような食品を使い、少し大目に買い置きしておくのが良いのでしょうね。

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July 03, 2006

ドスペ「巨大地震は必ず来る!4」Part2

前回の続きです。 クイズ以外のトピックについての要約。

1.04年スマトラ沖、新潟中越地震は予知されていた。
 ロシア国立水理気象大学ボコフ博士は、太陽の磁場と気圧配置の変動が地震発生のきっかけになると考え、予知情報を提供している。 さまざまな大地震で予知が的中している。

 高気圧に挟まれた間を台風が通過するような気圧変動が危険な状況で、首都圏は地理的な条件から台風通過の直後が危険。

2.地すべり津波
 過去最大の津波では、アラスカで起きた520mが最高。
 地震による多量の土砂が地すべりを起こし、水面に落下した事が原因。
   これは海中で発生するケースもあり、石垣島の明和の大津波もこのケースと思われる。

 地理的条件から、日向灘、富山湾、釧路湾などは、この海中地滑り津波が発生する可能性がある。
 この津波は間近で起こるため、津波警報も出せない。

3.危険なマンション
 耐震偽装マンション以外にも危険なマンションはたくさんあり、30万棟程度あると思われる。
 危険なマンションは、
  1)1981年以前に建てられた旧耐震基準のマンション
  2)1階が駐車場や店舗など、広く壁がないマンション
  3)長方形以外の、L字型・コの字型のマンション :部分によって揺れ方が異なり、接合部分に負荷が掛かる。
  4)手抜き工事のマンション

手抜き工事のマンションの見分け方
  ・築10年以内なのに、壁に名刺が刺さる程のヒビがある。
  ・廊下天井に白いシミがある。 白いツララができている。
  ・タイルの目地に白いものが出ている。

  これらは、コンクリートの成分が流出している証拠で、コンクリートの中性化や中の鉄筋のサビが進行している可能性がある。
  通常、これらの現象は40年以上で発生するが、10年以内に発生している場合、海砂を使っていて酸化が進行したり、鉄筋(帯筋)の処理に手抜きがある可能性があり、耐震診断をお勧めする。

 耐震補強が必要な場合、現在はSRFというポリエステル繊維を柱に巻きつけるような工法もあり、この場合は工期が1ヶ月⇒9日、柱1本の費用が100万~⇒40~70万円と、工期や費用が少なくて済む。

[関連過去記事] どう進める中小ビルの耐震化

4.地震保険
地震保険には様々な条件があり、良く知る事が大切。
 基本的に損失をまかない元に戻す費用は補償されず、被災後の再建のための当座資金を確保する程度で考えたほうが良い。

  保険の詳細は、また別の機会にします・・・

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ドスペ「巨大地震は必ず来る!4」

7/1ドスペ「草野仁の緊急検証シリーズ 巨大地震は必ず来る!4・知っていればあなたの生存率が高くなる」見ました。
 例によって要約メモをご紹介します。

 今回は、クイズ仕立てで10問の三択形式で、あなたの生存率が判るという内容。
それ以外に幾つかのトピックを紹介。

[問題と回答]
1.築20年木造の居間にいるあなた。大地震が来た。あなたの取る行動は?
 a.テーブルの下に隠れる。
 b.火を消しに行く。
 c.一刻も早く外に出る。

⇒cが10点,bが5点、aが3点。 古い木造家屋は倒壊の危険があり、外にでるべき。

2)同じ木造家屋でトイレにいる状況では?
a.トイレは丈夫なので、そのまま様子を見る。
 b.出口確保で、扉を開け様子を見る。 
 c.家の外に出る。

 ⇒cが10点,bが5点、aが2点 倒壊実験では1階もろとも倒壊しており、トイレも安全ではなく、外に出るべき。

3.キッチンで天ぷらをあがている最中では?
a.コンロの火を消す。 
b.キッチンから避難する
c.消火器を構える。

 ⇒aが3点、bが10点、cが5点 油が飛散してヤケドや食器飛散によるケガの危険があり、キッチンから出るべき。

4.マンションの廊下では?
a.近くの手すりなどに掴まり収まるのを待つ
b.エレベータに飛び乗る
c.非常階段で逃げる

 ⇒aが10点、bが0点、cが5点。 手すりに掴まりしのぐのが正解。非常階段は転落・落下等の危険あり。

5.水の備蓄は?
 a.非常用の水はない
 b.飲料水は常備
 c.ポリタンクや風呂に溜め置きしている

 ⇒aが0点、bが5点、cが10点 トイレの水は重要、4人家族で1日20リットル必要。風呂なら数日分になる。

6.海水浴場では?
 a.荷物をまとめ、津波警報に注意
 b.すぐに高台に逃げる
 c.水に浮く物を確保

 ⇒aは4点、bは10点、cは0点 警報を待っていたら遅い可能性も、水に浮いても漂流物でケガをする。

7.住宅街では?
 a.街路樹に掴まる
 b.塀のそばに隠れる
 c.家の庭に飛び込む

 ⇒aが10点、bが0点、cが3点。 塀が倒れると200kgもの衝撃が、庭は瓦の落下の恐れ、街路樹は落下物よけにもなる。

8.スーパーの中では?
a.その場に伏せる
b.非常口などから外に出る
c.広いスペースで指示を待つ

 ⇒aは1点、bは10点、cは5点 ビル倒壊の可能性もある。陳列棚転倒をさけ、広い場所で買い物カゴをかぶる。

9.エレベータ内
 a.落下に備え、手足で踏ん張る
 b.行き先ボタンを全部押す。
 c.非常ボタンを押し続ける。

 ⇒aが3点、bが10点、cが0点 最寄階に停めて降りるのが最重要。
  ※私はa,cではcのほうが良いと思う。多数の閉じ込めが発生する中、連絡が取れる確率を高めたい。

10.地震発生当日夜はどこで過ごす? 建物のダメージはなく、インフラは停止した状況。
a.自宅
 b.避難所
 c.車の中

 ⇒aは10点、bは3点、cは5点。 避難所に殺到するとスペースが足らない。車の中はエコノミークラス症候群に注意。

[全体所感]
 幾つか突っ込みたくなる点もあります・・・

 とるべき行動は、状況によって違ってくる事を知るのが重要。

いつどんな状況で被災するか判らないので、様々な生活シーンで、日頃から「もし・・」を思い浮かべてイメージトレーニングしておく事が大切。 その積み重ねが、いざという時的確な判断に結び付くと思います。

 最近は、はじめて乗るエレベータの会社名を確認する人も増えたのではないでしょうか?

同じように、事前にどんな危険があるか知り、行動の選択肢と優先順位を持つ事が大切ではないでしょうか?

クイズ以外の内容はPart2でご紹介します。

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