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July 22, 2006

土砂災害

豪雨による土砂災害が各地で発生し,多くの犠牲が出ています。
マスコミ等でもいろいろ原因が議論されていますが、少し整理してみたいと思います。

1)住民の意識の問題:
 長野県岡谷の被害では、防災マップで土砂災害の危険が指摘されていたにも係わらず、ほとんどの住民が知らなかった。 これは、防災マップが8年前に作成されていたが、その後更新も広報もされていなかったという問題もあります。

 ちなみに防災科学研究所の提供している「地滑り地形分布図」を見ると、確かに長野県岡谷市湊は危険のある地域のように思えます。(これが一般人には判りにくいという指摘もあると思います。)

2)行政の対応の問題
 避難勧告の遅れ、不適切な場所が避難所に指定されており、避難所に向かう途中が冠水し避難所に入れず被害にあった、防災無線の放送や広報車の知らせが聞き取れなかったなど、人災であるとの指摘。

 2年前に水害を経験している新潟など、経験を活かして行政・住民共に適切な行動が取れたそうです。

3)地球温暖化、異常気象による記録的な豪雨で、「想定外!」の出来事
 人類全体で地球温暖化を防ぐための努力をすべきという指摘。

4)林業の衰退
 林業の衰退により、山を良く知る人も減り、山の手入れもされなくなった。誤った植林政策で、山の保水力が低下している。

これは、今回の報道では聞かない話ですが、私は大きな要因ではないかと思います。

以上、順不同で挙げてみました。

最後に挙げた林業の話ですが、「全国森林インストラクター会」のサイトで「野外活動と土砂災害」という連載があり、参考になりました。
 この記事によると、土砂災害には「素因」と「誘因」があり、前者が、「脆弱な土質」、「断層」などの「目に見えない地質的な弱さ」に起因するもの、後者が崩壊を引き起こす直接キッカケとなる「集中豪雨」、「地震」、「地下水」などを指すようです。

この言葉を借りると、土砂災害による被害は、土砂災害を起こす「素因」「誘因」と被害を大きくする「人因(人災)」が原因と言えるでしょう。

では、今後の対策を対象者別に挙げてみます。

1)地元自治体と地元住民
 防災意識の向上。ハザードマップの再確認。自主防災組織による防災体制の点検。
 山や斜面があればどこもが崩れる危険性を持つという前提で考え、問題はどの程度崩れやすいかという事です。
 今回の土砂災害のあった場所にはハザードマップに掲載されていなかった地域もあるそうです。
山間部、斜面のそばではどこもが崩れる危険がある訳ですから、危機意識を持つ事が大切でしょう。

避難所近辺が冠水して避難できなかったケースも、地元住民は誰も疑問に思わなかったのですから、一概に行政の責任とも言えません。
地震対策で使われる図上訓練DIGなどを使って、子供や高齢者の視点からも地域の危険を再点検が必要ではないでしょうか?

2)行政(国・県)
  ・防災意識向上に対する支援。 
 ・自治体の防災対策・災害事例・取組み等情報共有
 ・防災情報の誰にでも理解できる仕組みづくり ・・・たしか用語を平易な表現にすると決まっていたはず。
今回は適用されていないようです・・・
 ・山の保全・・・

3)日本国民全体、企業等
・地球温暖化防止。 二酸化炭素放出量削減、省エネ、ヒートアイランド対策,LOHAS等
・日本の林業の活性化、 間伐材の積極的な利用
⇒価格競争で輸入材に取られている一方で、地震対策で木造の家が敬遠されるといった側面もあるようです。

 一人一人の防災意識、災害に対する関心が高ければ行政も政治家も動くでしょう。
「危機意識の高さ」が全ての災害対策に於いて一番大切な事のように思えます。

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