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August 29, 2006

危機管理の考え方の本

車や電車は、危険があれば停止して様子を見る事ができます。
 しかし、空の上を飛ぶ飛行機は燃料がなくなれば墜落してしまいます。
 さらに気象条件など刻一刻と変わる様々な制約条件を考慮しなければ安全は確保できない訳で、エアラインの危機管理のノウハウは進んでいます。

「パイロットが空から学んだ一番大切なこと」坂井優基著を読みました。
半月程前「危機管理意識を持とう!」でご紹介した、「パイロットが空から学んだ危機管理術」の前編にあたる本です。

前に読んだ「・・危機管理術」同様、危機管理の考え方について、とても参考になりました。
オススメの本です。

危機管理だけでなく、チームの力、人材育成、プロジェクト管理なども扱われています。

危機管理術というと,「私には縁がない」と考える方が多いと思いますが、防災面での準備や判断だけでなく、ビジネスの上での様々な判断、お子さんを危険から守るための判断など、日常生活でも役立つ考え方満載です。

「今年の帰省は渋滞で大変な目にあった」「電車が止まって、取った行動が裏目に出て散々だった」といった,後から後悔する事を減らすのにも役立つのではないでしょうか?

惑星の数が9コでも8コでも日常生活で役立つ事は少ないのですから、そんな覆されるような事実を学ぶよりも、こういった危機管理の考え方をトレーニングするような教育のほうが様々な場面で役立つと思います。

 最近は危険が一杯の社会ですし、こういった思考ができれば自分のした事が他人にどんな迷惑をかけるかといった事まで考えられるようになると思うのですが・・・ ちょっと脱線しました・・・

「リスクマネジメントの基本はすべての社会で起きている事象を対岸の火事ではなく他山の石として見ることです。」 という文が最後にあります。

 まさに、このブログのテーマそのものです。

昨今の世界中で起きる自然災害など多くの災害のニュースを見て、「気の毒に・・」「災難だな・・」「運が悪い・・」などと聞き流すのではなく、「もし自分がこの状況になったら」「自分はどのように行動したか」「なぜこんな事が起きるのだろう」「どうすれば防げたのだろう」と、一歩踏み込んで考える事によって、多くの事が学べると思います。

防災対策が進まないと言われますが、根底にある危機管理意識や防災意識が薄い、表面的な事ばかりに囚われてしまうのが要因ではないでしょうか?

パイロットが空から学んだ一番大切なこと
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August 27, 2006

BCP策定済みは、まだ15%

BCP(事業継続計画)策定済みの国内の企業は15%程度に留まっている。(8/26日経朝刊)
必要性を感じている企業は93%だが、策定中の企業をあわせても49%と行動に移している企業は少ない。
米国では、策定済みが62%、策定中を合わせると96%に達しており、国内企業の対応の遅れが目立つ。

 策定の遅れの理由を見ると、他社の取組み状況等「全般的な情報不足」が57%、「内容に関する情報不足」が38%と情報不足を要因に挙げる企業が圧倒的に多い。 まわりの状況を見てという日本らしい状況ですね。

また策定理由を見ても、「法令や規制による要求」34%、「株主や顧客・取引先からの要求」17%と、外圧によって策定した企業が半数以上。

 やはりコスト要因というネガティブなイメージが強いせいでしょうか、積極的に取り組んだ企業が少ないのが残念です。

この調査はKPMGビジネスアライアンスが、2006/5月に調査したもので、4452社中274社から得た有効回答からまとめたもの。 

BCPは、粗く作ってブラッシュアップして仕上げていく性格のもの。
情報不足や他社の状況を見てというのは、言い訳です。
中小企業庁のBCP策定運用指針では、基本コースは経営者が1~2日で策定できる程度のものを設定しています。

まずは簡単なものを作成して、自社の弱みを俯瞰して評価した上で、実効性のあるプランを仕上げるべきだと思います。

災害は明日にも起こる可能性がある訳ですから、一歩でも前に進んでいた企業は、従業員の命が助かり、すみやかな復興に繋がるはずです。 まず一歩を踏み出す事が大切ではないでしょうか?

また、政府や大企業はBCPを策定する企業(取引先)に対してインセンティブを与え、機運を高めるべきです。
日本企業全体でBCP策定が進まなければ、日本経済全体がダメージを受けて、BCPを策定した会社も顧客や取引先が復興できず、せっかくのBCP策定の効果が薄れてしまいます。

社員の立場の方も、自社のBCP策定が進まなければ震災後の生活の不安を感じるはずです。
 ご自身の生活にも係わる事ですから、社員としてもBCP策定の機運を盛り上げていくべきではないでしょうか?

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官庁施設の耐震診断結果公表

8/25国土交通省は、官庁施設の耐震診断結果を公表した。 発表記事はこちら

調査対象の393棟のうち、官庁施設の耐震性の基準を満足する施設は217棟(55.2%)、満足しない施設は、176棟(44.8%)。

 今後耐震性能1.0未満の施設を重点に、10年以内に9割(面積比)を満たすよう対策を実施する予定。
なお、評価が低い建物であっても倒壊に繋がるとは限らず、阪神淡路大震災の被害を受け、その後も継続して使用している基準を満たさない建物も含まれているそうです。

 「官庁施設の総合耐震診断・改修基準」は「特定建築物の耐震診断の指針」に比べ、地震災害時における施設の重要度に応じて割り増しを行った目標性能としているなど安全側に余裕を持った評価方法らしい。

この評価基準はa~dの5段階評価で、d評価のものが基準を満たしている。
基準を満たさない176棟のうち、倒壊・崩壊の恐れが高いとされるaランク(評価値0.5未満)は36棟(9%)、倒壊・崩壊の危険性のあるbランク(評価値1.0未満)は、78棟(19.8%)

 なお、官庁営繕部のサイトの詳細の調査方法や結果(建物名や対策)が公開されている。

[過去関連記事]
進まぬ公共施設の耐震化
政府の防災拠点は耐震化されていない

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August 25, 2006

地震に強い水道管を実験

東京都水道局は8/23に地震に強い水道管の耐久実験を行った。(8/23NHK首都圏ネットワーク)
実験は、直径50cm長さ3mの水道管9本(総重量9t)を繋げ、クレーンで持ち上げるというもの。
継手部分には約2tの力が掛かるが、損傷はなかった。 継手を真っ直ぐ引っ張る力だと150tまで耐えられる。

映像によると、吊り上げた水道管は弧状に3m程度しなり、損傷はなかった。

これなら液状化が発生しても耐えられると思える映像でした。

 この水道管は、耐震継手ダグタイル管と呼ばれ、現在都内の水道管のうち2割はこの管を利用している。
今後、病院・電力会社等インフラ拠点に繋がる水道管を優先し、この管に交換していく。

平成15年度末時点では、東京/横浜/札幌での耐震化状況は以下のとおり。

1)配水池耐震化率 東京都:20.9% 横浜市:12.7% 札幌市:30.2%
2)管路の耐震化率 東京都:16.8% 横浜市: 7.1% 札幌市:11.0%
3)タグタイル鋳鉄管・鋼管率 東京都:97.0% 横浜市:75.5% 札幌市:87.4%

上水道は飲み水の確保だけでなく、自家発電機の冷却水に使われるなど、その役割は重要です。
地震対策では、飲み水の確保をと言われますが、高齢者やマンションに住んでいる人にとって水の確保は重労働を伴います。

 やはりインフラの耐震対策には力を入れていただきたいですね。

先日の東京大停電の後、東京都はバックアップルートの見直しなど要求しています。
水道については、「都民生活と首都東京を支える東京水道の構築に向けて」の報告書で、災害対策やバックアップルートの見直し、異物混入を防ぐしくみなどについて提言され、その対策に向けて動き出しているようです。

[過去関連記事]
地震に強い水道管

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August 24, 2006

最寄の重機を災害現場に派遣

大規模災害時に最寄の小型重機とオペレータを災害現場に救助に向かわせるシステムの実験が行われる。
小型重機をネットワーク化した「いのちの地域ネット」で、建設会社/リース会社などの工事現場に置いてあるパワーシャベル、フォークリフトなど小型重機とオペレータの所在管理を行い、災害時には自治体等がこのネットから検索し、各社に派遣を要請する仕組み。(8/23日経朝刊)

 ビル倒壊などが発生した場合、重機がなければ救出は困難を極める。
救助は72時間が勝負と言われるが、現状はこのような仕組みはなく、消防庁も重機を持っていないのは問題だと感じていました。

迅速に重機を現場に派遣できれば、多くの命が助かる可能性が増えます、ぜひ実用化していただきたいものです。

 今回の運営主体はイッツ・コミュニケーションズという東急系CATV会社だが、民間からこのようなアイディアと実行プランが出る事はすばらしいと思う。

心配な点は、災害救助の訓練を受けていないオペレータで大丈夫か?という事。
やはりプロであるレスキューなどとの連携や指示系統を組み込んだほうが、実効性は高いように思えます。

今後、1年くらいの間に多くの会社がBCP(業務継続計画)を策定すると思いますが、その中には自分の会社が災害時に社会貢献できる事は何か? それをどのように活かすか? を検討し、実効性計画を組み込むべきだと考えています。

そして私達は、そのようなCSR(企業の社会的責任)や企業市民としての活動に力を入れる企業を、きちんと評価するようになりたいものです。

 行政はこのような企業の活動を支援し、共通のインフラ(検索やポータルサーバ)を提供し、利用者から見て共通の操作性や運用ルールなどを提供するべきです。

本来は、中央防災会議「民間と市場の力を活かした防災力向上に関する専門調査会」で、このような議論がされる事を期待していたのですが、このような発想が出なかったのが残念です。

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August 20, 2006

ケーブルTVで緊急地震速報

横浜・鶴見のケーブルテレビ事業者のYOUテレビは11月からCATVを使った緊急地震速報の音声システムを、同社株主の分譲するマンション(総戸数46戸)に導入してモニター試験を実施する。

 緊急地震速報は本年8月から一部運用が開始されたが、一般への情報提供は来年になる見込み。
マンションでの利用例では、マンションのインターホンから緊急地震速報を流す仕組みが一部で運用されているようです。
インターホンを使ったシステムでは、利用は集合住宅に限られますが、CATVを使った仕組みだと戸建も含め地域全体への適用が容易なので、今後の動向に期待したいと思います。

YOUテレビでは、防災専門チャンネル「Jishin.TV」を9月から開始する予定。

とても良い企画だと思います。
CATVは地域に特化したコンテンツが提供できますし、インターネットとの併用も容易ですから、今後地域コミュニケーションのメディアとして様々な展開が考えられるのではないでしょうか?

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August 16, 2006

首都直下地震避難対策等専門調査会

首都直下地震避難対策等専門調査会が設置され、その初会合が本日行われた。

 首都直下地震発生時の避難者700万人、帰宅困難者は650万人と予想されているが、避難所の不足や帰宅困難者の集中による困難など課題は多い。

 この専門調査会は、これらの問題を1年間かけて検討し、中央防災会議に報告する予定。
避難者対策としては、疎開・帰省の奨励、ホテル・空き家等の既存ストックの活用等の検討を、帰宅困難者対策としては、一斉帰宅行動者を減らす対策を検討する。

どちらも難しい問題だと思う。
大災害が起きたら、一刻も早く家族の安否を確認し、家や家財の状態を確認したいと思うのが当然でしょう。
政府がどんなに一斉に帰宅しないように指導したところで、この不安が解消されなければ無理にでも帰宅しようとする人は後をたたないでしょう。

まずは、家族の安否確認方法を確立しておく事が先決であり、大前提となります。
災害伝言ダイヤル等活用するのはもちろんですが、これも複数の手段を、優先順位を決めて、取り決めておく必要があると思います。

そして、発災時家族がどのような行動を取るか話あっておき、訓練しておく事も重要です。
家族がどのような行動を取るか判っていれば、たとえすぐ連絡がつかなくても、適切な行動を取っていると思うだけでずいぶん安心できるはずです。 
 
 また、家族が探し回って行き違いになる事を防ぎ、早期に再開できる確率は高くなるはずです。

この専門調査会、今後活発な議論がされる事を期待しますが、このような結論になるのではないでしょうか?

[避難所対策]
 ・耐震強度を満たす、ホテルや空き部屋等の状況を把握しておき、避難民を適切に振り分ける。
 ・自治体間が協定を結び、疎開先を確保する。

[帰宅困難者対策]
 ・企業のBCP策定を推進し、従業員が数日間留まってから帰宅するような備えを行う。
・帰宅支援ステーション等の増強。
 ・帰宅困難者専用避難所の設定。

 おそらくこんな感じだと思いますが、大切なのは家族に逢えなくても安心できる事です。
企業のBCPを策定する際も、この事を大前提にしなければいけません。
単に会社が備蓄を行い、帰宅せずに会社に留まるというルールを設定しても実効性のないものになると思います。
 会社が社員の家族の安否確認や家庭での防災対策の指導まで考慮したBCPを策定するといった対策が必要でしょう。

 政府は、衛星を使うなどインフラがダメになっても確実な安否確認が取れるシステムの開発・配備にも力を入れていただきたいと思います。

そして疎開対策をしっかりする必要があります。
 首都圏は高層マンションなど、いわば人が三次元で密集して生活している訳ですから、平面の避難所に収容しようとしても無理があります。 インフラが回復するまでの一定期間は、家族や要援護者は疎開し、被災地に残るのは社会や会社の復旧に勤める人だけといった状況を作らないと、対応は難しく二次・三次被害が出るのではないでしょうか?

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August 15, 2006

またひとつ神話が崩れた

東京では140万戸に及ぶ大停電がありました。

さいわい私のところは、停電もなく影響はなかったのですが、驚きました。

ニューヨーク大停電の時に、「日本では考えられない」と言われていたように記憶しています。
 3時間程度で全面復旧というのは、優れているのかもしれませんが、電力に頼りきっている生活には様々な影響がでました。

 さいわい、お盆中で通勤客も少なく被害は少なかったのでしょう。 普段の月曜の朝であれば大混乱だったと思います。

 思えばここ数年の東京での災害は、休日に発生する事が多いように思います。
新潟中越大地震、足立区で震度5強を記録した千葉北地震など、いずれも休日で被害が少なかった。

便利な生活に慣れきった都会人に対する警鐘なのではないかと、考えさせられます。

エレベータの閉じ込めなども数十件発生しましたが、比較的短時間に救出されたようですね。
なによりも人的被害がなくて良かったです。

この夏、長時間大停電が起きたらどう行動すべきか、対策は充分か?など、家族や職場で話合い再点検する良い機会ではないでしょうか?

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August 13, 2006

危機管理意識を持とう!

8/12は日航ジャンボ機墜落事故から21年経ちました。忘れてはならない事故だと思います。
航空機業界は事故のリスクも大きく、鉄道など他の業界よりも安全対策については進んでいるのではないでしょうか? 私達が学べる事も多いと思います。

「パイロットが空から学んだ危機管理術」という本を読みました。ジャンボジェット機の機長が書いた危機管理術の本です。

パイロットが空から学んだ危機管理術
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プロローグとエピローグに、小説仕立てでパイロットが日々様々な状況を考慮して危機管理を行い、重要な判断をしている事を教えてくれます。
 本文は、3部構成で「現場リスク編」「中間管理職編」「トップマネジメント編」に別れ、計60の教訓というか、危機管理の考え方が紹介されています。

中には、航空機業界の事例だけでなく、原発事故、JR福知山線事故なども例に挙げて具体的で判りやすい内容です。

「生き残れるかどうかは事前の準備で決まる」「前例を他山の石としよう」などは、まさにこのブログのテーマとするところです。

昔は「地震が来たら火を消す」と言われていたものが、今は「マイコンメータで自動的にガスは止まるので、命を守るのが優先」と変わってきているように、「○○の時はこうしろ」的なノウハウは時代や状況の変化には対応できません。

 いざ命に係わる事態になった時に役に立つのは、危機管理の考え方であり、日常生活の様々な判断にもそれを使う事だと思います。

危機管理というと、非日常的な話だと感じますが、常に非常口や避難路を確認しておく、運転中に逃げ場を作っておくなど、日常生活でも必要な事はたくさんあります。

ビジネス書としても優れていると思います。

昔と比べると格段に安全な社会になっとのでしょうが、逆に危機管理意識が薄れ、さまざまなルールも形骸化して、今までにはなかった大事故に発展するケースも見られます。
 
 私達は、危機管理についてちゃんと学ぶ時期にあるように思えます。

 この本で紹介されている危機管理術を日々実践すれば、日常生活にも役立つし、防災対策も厚みのあるものになるのではないでしょうか?

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August 12, 2006

帰宅支援マップ付き地図ソフトレビュー

昭文社の「スーパーマップル・デジタルVer.7」のレビューをご紹介します。
以前「帰宅支援マップ付き地図ソフト」でご紹介した商品ですが、ポイントを使って購入しました。

この商品に期待しているのは、以下のふたつ
1)震災時帰宅支援マップのデータのダウンロードサービス
2)W-Zero3[es]用地図機能と、位置情報サービスを使った現在位置表示

[地図の見易さ]
 ProATLAS,Z-MAPなど幾つかのデジタル地図を使った事がありますが、地図の見易さはProATLASが好きですが、2番目にスーパーマップが良いと思います。 広域図、中域図、詳細図どのレベルの地図も見やすいです。

[デジタル地図ソフトとしての機能・使い勝手]
機能はZ-Mapのほうが多機能でしょうか? 個人用でオリジナルの情報なども登録して使うには良いと思います。
操作も判り易いですね。Z-Mapは操作が判り辛い印象がありました。

[震災時帰宅支援マップ]
書籍として売られているもの(紹介記事はこちら)(最近、また新しい物が出たようですね)の情報が方面別(主な帰宅支援道路別)にダウンロードできます。
 
 昭文社独自実地調査による帰宅ルートの危険箇所表示、避難場所、支援場所等の情報が取り込まれます。
カスタム情報も登録できるので、帰宅訓練をする際に調べた情報の追加やデジカメで撮影した写真を追加して、オリジナル帰宅支援マップが作成できるのが魅力でしょう。

おもしろい機能として、設定したルートの経路再生機能があります。
再生ボタンを押すと、主な曲がり角や橋などポイントとなる部分の写真が表示され、それぞれのポイントで出発地からの距離が表示される機能。
00004
 帰宅ルートをイメージするのに役立ちそうです。

この帰宅支援マップは、印刷もできますし、携帯やPDA,カーナビにダウンロードする事もできます。
ちなみに、水戸街道(国道6号)の帰宅支援マップカスタム情報+帰宅ルート(12.1km)で1.4MBのファイルサイズでした。 最近はMiniSDカードも大容量で安価になってきたので、それ程気にならない容量です。

 実際にW-Zero3[es]で表示した画面を掲載します。
Scrn0001 この例では、画面上のスケールが100mになっていますが、最大で60mまで詳細表示できます。

 充分見易く、防災上の危険箇所や関連施設も判って実用的だと思います。

やはり帰宅支援地図を持ち歩かなくても、いざという時携帯やPDAで帰宅支援地図が見れるのは安心ですね。
ひとつ難点は、現在位置が帰宅ルート上のどの程度の距離にあるか判らない事。
 パソコン上では出発地からの距離を確認できますが、携帯PDAでは判らないようです。
回避策として、カスタム情報として「あと5km!」とか、パソコン上でコメントを付けておけば実用上問題ありません。

[カスタム情報の活用]
 帰宅支援マップについてはこの程度にします。
このカスタム情報、普段の生活でも便利そうです。 携帯端末で地図が見られるのはもちろんですが、気になるお店の情報などカスタム情報として登録しておけば、お店を探すのに手間取りません。また、電話番号やURLなども登録できますので、ブラウザのついたW-Zero3ならホームページを参照して営業時間を確認したり、活用できそうです。

 なお、地図をメールに添付して送る事ができるようですが、outlookメールのみの対応で、W-Zero3メールには対応していません。

[地図の容量]
 今回W-Zero3[es]に、東京、千葉、埼玉、神奈川の広域・中域・詳細図を入れましたが、容量は140MBでした。
1GBのminiSDなのであまり気になりませんが、広域だけなら全国分入れてもあまり容量は増えないようです。

[位置情報]
 W-Zero3はPHSなので、GPS機能がなくてもおおよその現在位置が判ります。
場所により基地局の配置の密度が違うので精度も異なるようですが、誤差は数百メートル程度でしょうか?
地図を最も詳細な状態にして同じ画面に検出位置と実際の位置が収まる程度でしょう。

 正確な位置を知るよりも、現在位置の地図を探す手間を省くのに役立つ機能でしょう。アイコンを選択して、「位置情報取得」ボタンを押せば、現在位置の地図が表示されます。
携帯の地図サービスを使った事があるのですが、いつも現在位置を探すのに手間取りめんどうなので、使える機能だと感じました。

 また、[目的地方向]という機能があります。 
たとえばお店をカスタム情報として登録しておき、最寄の地下鉄の出口まで来た時にこの機能を使うと、どの方向に目標があるか、直線で示してくれます。
ナビの機能ではないので、直線方向を示すだけなのですが充分実用的です。
いつも逆の方向に歩き出してしまうという方には便利な機能ではないでしょうか?

最近はナビ付き携帯もありますが、この程度の機能で充分だと思いました。


という訳で、長々と書いてしまいましたが、このデジタル地図は使えると思います。特に携帯やPDAと連携して使いたい方にはおすすめです。

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August 09, 2006

デジタル台風

やっと夏らしくなったと思ったら、台風が接近で雨。 一部で被害が出たようですね。

台風情報のサイトをご紹介します。
デジタル台風」というサイト。
総合研究大学院大学 北本研究室のサイトで、台風の情報と台風のデータベースがあります。

 過去の台風の進路や画像情報やGoogleEarthにさまざまな画像情報を重ねて見る事ができる(GoogleEarthでこんな事ができるとは知りませんでした!)など、なかなか興味をそそられるサイトです。

GoogleEarthと連携して、現在の台風の進行状況や進路上での規模の情報を見る事ができます。

あらためてGoogleEarthのすごさを実感しました。
最近バージョンアップして、都内など解像度が上がったり、画像も新しくなっているようですね。
私の家は以前は畑が映っていましたが、現在のマンションが表示されるようになりました。

ここを使えば、夏休みの自由研究で「○○地方の過去の台風の規模と進路」なんてテーマが簡単にできそうです。

毎年台風による被害も大きくなる傾向にあります。 台風についても充分な知識と情報入手をしたいですね。

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August 07, 2006

W-Zero3[es]で防災

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以前「W-Zero3で防災」という記事で、ウィルコムのPHSスマートフォン W-Zero3が防災にどう使えるかご紹介しましたが、新機種W-Zero3[es](以下es)が発売されました。


防災での利用する状況でも、esはさらに便利になりました。
メリット・使用感をご紹介します。

1)携帯タイプになり、携行・電話としての使い勝手がよくなった。
ケースやバッグに入れていて、着信に気付かない事がありました。

2)仕様上の性能は同じだが、動作が軽快になった。

3)バッテリーの持ちが良くなった。
 W-Zero3最大の問題点だったバッテリーが持たない問題がだいぶ改善されました。
まだバッテリーがなくなるまで使い込んでいませんが、かなり改善されている印象。

4)USBホスト機能で様々な周辺機器が使えるようになった。
 今回の改善の最大のポイントでしょう。
 今パソコンの周辺機器はUSBで接続するものがたくさんありますが、これらの機器を接続できるようになりました。(ドライバーや電源容量の問題等で動作しないものもあります。)

[USBメモリー]
一番期待していのは、USBメモリーを接続できる事。今は2GのUSBメモリーもありますから、重要書類や重要情報などは、火事による焼失に備えてUSBメモリーに入れ持ち歩けばesで見る事ができます。(PDF閲覧ソフト標準添付です)

また、地震に関しての持っておきたい資料も入れておきたいと思います。
 たとえば、ハザードマップや「被災者支援に関する各種制度の概要」(内閣府防災情報のページ)など、ぜひ控えておきたい資料です。

その他、各種連絡先、写真などもありますね。

[USBキーボード]
キーボードがあると、ブログやメールもすごく楽!,入力効率が格段に違います。
 情報ボランティアなどにも活躍しそうです。

[ワンセグチューナ]
 まだ未提供ですが、オプションでワンセグチューナが提供されるそうです。
 情報入手手段として期待したいです。

[デジカメ] 被災現場の写真を取り込み、被災情報として登録するなど。
 もっともminiSDが使えますので、SDカードを使うデジカメならSDカードアダプタにminiSDを入れて取り込んだり、携帯で撮影した写真をminiSDでesに取り込みメールやブログに送信する事が簡単にできそうです。

[バーコードリーダ]
 手持ちのバーコードリーダを繋いでみたら、ちゃんと使えました。
 避難所での物資管理などに使えるかも。 EXCELも入っているので、在庫管理にも使えるでしょう。

ちなみにesでは、カメラ機能がマクロ撮影に対応し、バーコードリーダの機能も提供されました。 しかしEXCELに直接取り込むといった使い方はできないようです。

他にもいろいろ活用方法はありそうです。

[BlueTooth] BlueToothアダプタを使えば、Bluetooth対応機器も使えそうです。

5)miniSDがSDIO機能対応
SDIOはSDカードの形状をした入出力機器機能。 外部ディスプレイのアダプタや無線LANのアダプタが提供予定のようです。

 PowerPointViewerも入っていますから、避難所でプロジェクタを使って、住民に説明といった時代になるのかもしれませんね。
来年あたりLED使用のコンパクトで低消費電力のプロジェクターも出そうですから、現実的かもしれません。
もちろん、電力復旧後の話ですが・・・


6)位置情報
 過去記事で「帰宅支援マップ付き地図ソフト」をご紹介しました。
今話題のベストセラー「震災時帰宅支援マップ」情報を初めて地図ソフトで利用可能にしました。S...
 
 昭文社の地図ソフト「Super Mapple Digital Ver.7」で、震災時帰宅支援マップ情報のダウンロードサービスの付けて販売するという内容でしたが、このソフトはesの位置情報サービスにも対応しています。
 GPS付き機器には劣りますが、PHSのアンテナから位置情報を割り出して(都会だと100m程度?)、地図上に現在位置を教えてくれるサービスです。

登録すれば他の端末の位置も検索できるので、家族や社員の安否確認にも使えるかもしれません。
もちろん、被災時にウィルコムのアンテナ網や通信が正常に機能している前提ですが・・・

W-Zero3は、ヒットのおかげで外部バッテリーや、車のバッテリーのアダプタなど外部電源も豊富ですから、電源が普及するまでの間の情報機器として結構期待できるのではないでしょうか?

W-Zero3やesのレビュー記事はたくさん出ているので、防災の観点からレビューしてみました。
esに興味のある方は、日経デジタルARENAに, esの特集記事がありますので、こちらをご覧ください。

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August 05, 2006

早期運用が期待されるJ-ALERT

以前J-ALERTについて(こちらで)ご紹介しましたが,8/3の日経夕刊でJ-ALERTが取り上げられていました。

 7/5の北朝鮮ミサイル発射事件後、全国瞬時警報システム(J-ALERT)が脚光を浴びているという記事。
この事件では、午前3時半に1発目のミサイルが発射されたが、非常事態の情報を伝える窓口となる消防庁から自治体に連絡が流されたのは午前6時半頃だったようだ。 

 とても緊急事態の対応とは思えない遅さですが、J-ALERTは人口衛星を使って直接各市町村に情報を送り、防災無線の機器を自動起動して、市町村の担当が不在でも緊急放送を発する事ができる仕組み。
実証実験では、遅くて21秒程度で機器の自動起動ができている。

警報の対象情報は、地震や津波、洪水、火山噴火など大規模な自然災害の他、弾道ミサイルなどの有事やテロが対象となっている。

 本年度秋から一部で運用を開始する予定だが、この事件で早期整備が求められている。

今後の課題としては、
・起動時間を10秒以内にする。
・防音された屋内では聞こえないなど、他の手段と併用の検討
・有事対応の啓発など、運用面の改善

 システムが十秒以下で稼動するようになったとしても、人間が判断し発令する仕組みです。
判断する立場の方が、すばやく適切な判断ができなければ、役にたちません。
 今回のミサイル発射での対応を見ると、大きな課題は発令する側にありそうに思えます。

欧米から見れば、日本は政府も国民も危機意識が低すぎると笑われているのではないでしょうか?

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