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September 30, 2006

パソコンデータの防災対策にGMail

パソコンデータの防災対策はされていますか?
バックアップは取ってあっても、家の中にバックアップメディアがあれば、火災や家屋倒壊により焼失してしまう恐れがあります。

やはり重要なデータは、被害に遭わない遠隔地に保存しておきたいものです。
私もDVDにバックアップして、実家に毎月送っておこうかと考えた時期もありましたが、めんどうで実行していません。

パソコンや外付けハードディスクの耐震対策はしていますが、これでは不十分だと考えています。
そこで、無料で最大2.5GBの容量をアメリカのサーバ(たぶん・・)に置く方法をご紹介します。

 検索サイトでおなじみのGoogleのGmailを使う方法です。
Gmailは1アカウントあたりの最大容量は2.5GB、ハードディスク全体のバックアップを格納するには容量不足ですが、重要ファイルを保存するには充分な容量だと思います。

 もちろん無料ですから、複数のアカウントを取得すればn倍の容量を自分専用に確保できる訳です。

MYCOMジャーナルで「Gmail 再入門(3) - ファイル管理もGmailで」で、その方法が紹介されています。

 Gmail Driveというソフトをパソコンにインストールすると、Gmail Driveという仮想ドライブがパソコン上にでき、このドライブにファイルをDrag&DropするとGMailの自分のアカウント宛に「GMAILFS」という件名のメールの添付ファイルとして保存される仕組み。

GMailはラベル機能があるので、後からラベルを付ければ検索もし易いと思います。

なお、個人情報を含むファイルなど重要ファイルは、圧縮してパスワードをかけるか、アタッシュケースなどのフリーの暗号化ソフトを使って暗号化しておく事をオススメします。

たとえば、GmailDrive+アタッシュケースを使う場合は、
1)目的ファイルa.txtを、アタッシュケースのアイコンにDrag&Dropする。
2)パスワードを指定し実行形式で保存。 → a.exeが作成される。
3)GmailDriveで作成されたGmailDriveに、a.exeを移動。(Shiftキーを押しながら、Drag&Drop)

これだけの操作で、自分のGmailの受信箱にファイルが保存できる訳です。
保存したファイルは実行形式なので、アタッシュケースがインストールされていない環境でもパスワードさえあれば復元できます。
なかなか良いライフハックだと思います。

Gmailにはこの他にもチャットの機能(チャット内容の保存が可能)や共用可能なカレンダー機能など、大容量を活かした機能が提供されています。
 また将来的には(アメリカでは一部運用開始中)、無償のEXCEL/Wordの機能の提供されるようですので、こういった機能を駆使すれば被災後にパソコンを借りるような場面でも困らないようになりそうです。

ちなみに写真データは同じくGoogleの無償サービスPicasa Web Albumで、250MBの容量が別枠で使えます。
先日の記事(GoogleEarthで防災マップ)でご紹介したとおり、GoogleEarthとの連携ができるのが特徴です。

もはや単なるWebメールを超えたGmail、防災面でも積極的に利用したいですね。

ちなみに、bousaishiというアカウントは私ゲットさせていただきました!!

[過去関連記事]
パソコンデータの防災対策
重要データバックアップはU3で 今は、Gmailでバックアップのほうがオススメ!
本棚などの防災対策

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September 29, 2006

日本でも竜巻は起きている

9/17台風13号が接近するなか、宮崎県延岡では竜巻によって列車が脱線転覆する事故が起きた。
9/27NHKクローズアップ現代で、竜巻を紹介していました。

竜巻は、日本ではあまり意識されない自然災害です。 私も日本にはないとずっと思っていました。
番組メモを紹介します。

1.日本でも、年間10件程度の被害。過去35年間に414回の竜巻が観測されている。
 台風の右前方は竜巻が発生しやすい。
 夏は太平洋側の台風の接近する地域、冬は大雪の降る地域で発生しやすい。

 発生ランキングでは、1位沖縄、 2位東京、3位 千葉、4位宮崎県だそうです。
 東京が2位とは・・・ 都民でありながらまったく知りませんでした。

2,竜巻の被害
 延岡の竜巻は、わずか5分間に、幅150~200m、長さ7.5kmの範囲で被害が発生した。
 風速は50~69m程度。

 死傷者143名、1600世帯に建物被害があった。

 ※竜巻の規模を表わす藤田スケールは、F0~F5の6段階で、延岡のケースはF2。F6は最大風速169m/s
日本では、1990年に千葉県茂原市で観測されたF3(最大風速92m/sec 車が飛ぶ程度)が最大。
Wikipedia[竜巻]より

被害の主な原因は、飛散物による被害。
  延岡でも、瓦が家の外壁に深く刺さっていた。
また、飛散物で窓ガラスが割れ、吹き込んだ風の風圧で屋根が飛んだ。

F3クラスの風速80m/sになると、飛散した角材で住宅の壁3枚を突き抜ける威力がある。

竜巻=アメリカと思っていました。そして映画「トルネード」を思い出します。
 アメリカでは、年間1000回程度。 50名程度が亡くなっている。

3.発生メカニズム
 積乱雲がもたらす現象。 異なる向きの風がぶつかり上昇気流が発生→別の風で下降気流が発生→何かのきっかけで、この風が乱れ竜巻になるようだが、正確なメカニズムは解明されていない。

4.日本の竜巻対策
 観測網が整備されていないため、観測されていない竜巻も多いと考えられている。
 昨年12/25の山形での列車脱線転覆事故も竜巻が原因との説もある。

 雲の状態が三次元的に判るドップラーレーダが、全国をカバーすれば警報を出せるようになりそう。
 気象庁ではドップラーレーダーの配備を徐々に進めている(これにより集中豪雨の予測もできる)。

5.家庭での備え
 最大の危険は飛散物なので、外に出ない事。
 できれば窓のない部屋で、毛布などをかぶりじっとしている事。

 以上が番組の内容プラスアルファです。

 日本でもこんなに竜巻が発生していたなんて驚きでした。 特に発生頻度で東京が2位にはビックリ!
防災士の講習でも、竜巻被害の紹介はありませんでした。

先日の記事でも書きましたが、竜巻対策としても窓ガラスに飛散防止フィルムを貼る事が大切だと思います。

 フィルムが貼ってあれば、ガラスが割れても風が吹き込みにくく、屋根が飛ばされる可能性も減るのでしょう。

近年の自然災害は、大型化しています。 
 台風や大雪の被害が増えているという事は、それに伴い発生する竜巻の発生頻度も増え、規模も大型化するでしょう。

これから家を建てたり、リフォームする方は、雨戸やシャッターをつける事を検討したほうが良いかもしれませんね。


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September 27, 2006

20006年度版地震予測地図を発表

地震調査研究推進本部は、「全国を概観した時振動予測地図」の2006年度版を公表した。
内容はこちらに掲載されているが、現在サーバが非常に重くまた掲載されているPDFも大きい。
ご覧になりたい方は、防災科学研究所のJーSHISを見る事をお勧めします。こちらのほうが条件の設定や拡大などもできて使い勝手は良いでしょう。

色区分が変更されているので、前回(2005年3月)のものと比較してどこが変わったのか判りません。
9/26日経朝刊の記事によると、発生確率の上位10都市は以下の通り。

[30年以内に震度6弱以上の地震が発生する確率]
1)静岡  86.3% 0.2ポイント上昇
2)甲府  81.8% 0.2ポイント上昇
3)津  59.9% 1.4ポイント上昇
4)高知 50.1% 1.9ポイント上昇
5)根室  44.3% 0.9ポイント上昇
6)徳島  43.4% 1.6%ポイント上昇
7)名古屋 36.5% 0.7%ポイント上昇
8)和歌山 33.2% 1.0%ポイント上昇
9)横浜 32.5% 0.1ポイント上昇
10)日高 32.4% 0.3ポイント上昇

こうしてみると、やはり東海・東南海・南海の影響の懸念されている地域という印象です。
[関連過去記事]
交通事故で負傷と大地震、確立が高いのはどっち?
地震予測地図を発表

[2007/04/19追記]
地震予測地図2007を発表

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September 25, 2006

GoogleMapでも見れた。

前回記事で、作成したデータ(KMZファイル)をGoogleEarthで見るとご紹介しましたが、この方法だとGoogleEarthをパソコンにインストールする必要があります。

 インストール不要のGoogleMapで,作成したKMZファイルを見る方法が見つかったので、紹介します。

 方法はいたって簡単。
1)GoogleMapを開く  URL http://local.google.co.jp/maps

2)GoogleMapの検索窓に、kmzファイルのURLを入力し、検索ボタンを押す。
 前回のサンプルの場合、「http://184.tea-nifty.com/bousai/files/mizumoto.kmz」をコピーして、検索窓に貼り付け、検索を行うと写真付きで表示されます。

http://maps.google.co.jp/maps?q=http://184.tea-nifty.com/bousai/files/mizumoto.kmzというURLをクリックすればアクセスできます。

これなら誰でも扱えますし、コミュニティサイトにGoogleMapを埋め込んで利用する事もできそうです。

ただし、どんなkmzファイルでもGoogleMapで読み込める訳ではないようです。

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September 24, 2006

GoogleEarthで防災マップ

共助が大切と言われながらも、地域で最新の防災情報を共有するのは難しい。
無料で使えるGoogleEarthに写真やコメントを貼り付ける方法をご紹介します。

災害時にインターネットでインターネット上の情報を確認するのは難しいだろうが、事前に最新情報を把握するための、無料で使える仕組みとして使えるのではないでしょうか?

 GoogleEarth上に、以下の写真のように位置情報付きの写真のサムネイル(縮小版)を貼り付け、サムネイルをクリックする詳細情報が表示される。 URLなどの埋め込みも可能です。
Hckmz

では作成方法をご紹介します。
1)GoogleEarth(日本語版)をインストールする。

2)Picasa2(英語版)をインストールする。
 Picasa2は、Googleの提供する写真管理ソフトで、これももちろん無料。
 日本語版も提供されているが、GoogleEarthとの連携機能は現在のところ英語版にしかない。

3)Piccasa2を起動すると、自動的にハードディスク上の写真を収集してくれる。
 ここで注意点は、GoogleEarth連携の機能を使う場合(だけだと思う)には、写真が日本語のパス上にあるとエラーになる事。 Cドライブの直下にフォルダを作成し、その中に写真を入れる必要があるようだ(例c:\myphoto)。

 Piccasa2には簡単な写真の修正機能やコメントをつける機能もあるので、必要に応じて修正する。

 使いたい写真をPicasa2で選択して、Toolsメニュー→GeoTag→GeoTag With GoogleEarthと選択すると、GoogleEarthが起動し、画面右下に選択した写真が表示される。

 GoogleEarthで写真の位置に移動して、GeoTagボタンを押すと、GoogleEarth上にサムネイルが表示され写真にGeoTagが付く。 

 最後にDoneを選択し、Piccasa2に戻ると、写真の右下に+マークが付いている。

4)Picasa2のTools→GeoTag→Export to Google Earth File を選択し、保存するファイル名を指定すると、kmzというファイルができる。

サンプルのKMZファイル
※クリックして、開くを選ぶとGoogleEarthが起動し、写真が表示されます。

5)あとは、このKMZファイルをメールで配っても良いし、地域コミュニティのサイトに登録するなど、共有化すれば良い。
これで誰でも地図(衛星写真)上で写真を確認する事ができるようになる。

なお、作成したKMZファイルには写真情報も含まれており、6枚で31.2KBだった。写真は自動的に縮小されている。

このGeoTagは、JPEGファイルのEXif情報に位置情報を書き込んでいる。
従来はGPS携帯で撮影した写真か、GPSのログと写真の撮影日時をマッチングさせて写真に位置情報を加える事ができたが(カシミール3D)、今回紹介した方法だとGPSも必要ない。

 もちろん防災だけでなく、旅行の記録にこれを使うと、楽しめるのではないでしょうか?
私も「この写真どこで撮ったっけ?」と思う事が多いので、今後活用したいと思います。

以前ご紹介した「カシミール3D」も同様の事ができますが、GoogleEarthのほうが汎用性が高いでしょう。

GoogleEarthを防災に活用する方法については、またご紹介したいと思います。
[予定]
・防災拠点をGoogleEarthに登録する方法。
・GoogleEarthにハザードマップを貼り付ける方法
など


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September 20, 2006

帰宅支援拠点は機能するのか?

都立のすべての高校と盲ろう養護学校(264校)は、震災時帰宅支援拠点として水・食料・情報と休憩の場を提供する事になっているが、当の学校サイドは通知はあったものの具体的な運営マニュアルなどはできていないようだ。(9/19日経夕刊)

 記事によると、プールのろ過器が配備されたが具体策はそれだけで、ソフト面の備蓄や運営はこれからというのが実態らしい。
 予算をつけてハードの手当をしてそれっきりというのは、お役所仕事と言われても仕方ないですね。

学校など公的機関やスタンド・コンビニなど民間の帰宅支援ステーションはいろいろありますが、実態はどうなのか不安に思っていましたが、やはりこれが現状なのでしょう。

 ただし、セミナーなどで話を聞く限りでは、ローソンなどコンビにではマニュアルはできているようです。
「営業可能な状況ならできる限り支援する」といった内容だったと思います。

 数百万の人が限られた帰宅支援道路を帰れば、備蓄物資などあっという間になくなるのは必至です。

 最初から支援はないと考え、帰宅用防災セットを備えておく事が必要だと思います。
それでも体調不良やさまざまな障害で支援を受けざるを得ない場合、沿線住民の被災者に迷惑をかけずに支援ステーションを頼る。 その程度に考えるべきだと思います。

そして、「帰宅困難者支援」を行う側は、背伸びせずに、実施計画書や運営マニュアルを作り、訓練を行ったうえで、「この条件でこの程度の支援ができる」と公表すべきではないでしょうか。

 過度な期待を持たせない事も大切だと思います。

帰宅困難者問題が出た当初は、帰宅支援ステーションなど支援の充実をあげていましたが、最近は数日会社に留まる対策を講じるように企業や帰宅困難者に伝えています。

やはり混乱のさなか、多くの帰宅困難者が移動するのは難しい事が判ってきたからではないでしょうか?

[過去関連記事] 右側のカテゴリー「帰宅難民」をご覧ください。

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September 18, 2006

台風対策にもフィルムを貼ろう

台風13号、各地で大きな被害が出ました。
これからは、大型台風が増えると思われます。

「今まで大丈夫だったから!」は禁物です。
被災地の取材映像を見ていると、年配の方が「こんな事ははじめて!」という声が定番です。

 実は、九州に住んでいる私の妹や実家にも被害がありました。
妹はマンション5階に住んでいますが、窓ガラスが割れ、ベランダの隣家との避難用の壁が壊れたそうです。
子どもがいるのですが、ケガがなくて本当に良かったです。

 実家は3時間程停電だったとか、私が防災用に置いていった「大日向スーパー強力LEDライト(レビュー記事はこちら、私のテストでは22~41時間持ちます)」が、役に立ったそうです。

備えの大切さ、改めて感じます。

台風で窓ガラスが割れ、子どもがケガをしてもおかしくなかった状況という事で、妹にはガラス飛散防止フィルムを勧めました。
台風対策なら、雨戸のほうが良いのですが、マンションなどにはあまりありませんね。

飛散防止フィルムが貼ってあれば、割れたガラスでケガをする事を防ぐのはもちろん、雨風の侵入防止、修理が多少遅れても支障がないなど、安心できます。

また、防災目的なら「ガラス飛散防止フィルム」を思い浮かべるでしょうが、防犯用のフィルムでも効果は同じです。 台風被害などでは、こちらのほうが効果は高いかもしれませんね。

防災用途のみで、安価に済ませたい方は、100均などで売っている幅の狭い安いフィルムを、ガラス面の上中下3箇所に貼るだけでも効果はあるそうです。(関連過去記事はこちら

ガラス飛散防止フィルムにも、いろいろなタイプがあります。
最近はUVカット機能付きもあり、省エネ効果も期待できます。

[透明タイプ]
防災対策! 【飛散防止フィルム】 透明タイプ

[目隠しタイプ]
防災対策! 【飛散防止フィルム】 目隠しタイプ

[凹凸ガラス用]
高品質 防犯フィルム 空き巣に狙われやすい凸凹ガラス専用 300ミリ×375ミリ×2枚入り

[防犯フィルム]
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【防犯フィルム】防犯・防災用ウィンドフィルムSECUR-GRIP大型サイズ:10ミルシルバー SECUR-GR...

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September 17, 2006

地震リスクをイメージする2冊

今日は直面する地震リスクをイメージできる小説のご紹介です。
高嶋 哲夫著の「M8」「 TSUNAMI 」の2冊。

 「M8」は東京直下型地震を、「TSUNAMI」は、東海・東南海・南海地震と津波を描いています。
2004年に書かれたシュミレーション小説ですから、最新の地震研究や被害想定が盛り込まれていて、この2冊を読めば、私達が直面している地震リスクを感じる事ができると思います。

 地震予知と予知された場合の対応の問題、巨大タンク火災、液状化、同時多発火災,浜岡原発問題など現在問題とされている内容が網羅されています。
テンポが良く、一気に読める小説で、オススメです。

 日本沈没も優れた作品ではありますが、あれ程の状況になると日頃の備えより、日本脱出を考えたくなってしまいます。
 この小説の設定は実際に起こりうる想定であり、自助・共助・公助それぞれが大切であり、物理的にも精神的にも日頃からの備えが大切な事を改めて感じさせてくれます。
 
 「日本沈没」よりも「M8」や「TSUNAMI」を映画かしたほうが、防災意識向上に役立つのではないでしょうか。 

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September 16, 2006

進まぬ緊急地震速報の普及

8月から一部で運用開始となった緊急地震速報の普及が進んでいないようです。
現時点で導入している企業や病院は132。鉄道では全国200社のうち僅か6社程度のようです。

 普及しない最大の原因は、認知不足とコストのようだ。
大工場などでの利用の場合、初期費用50~60万円、月額1万円程度。

(9/14NHK元気列島より)

 初期費用60万円というと、リース換算で月1万円強となります。

たしかに、いつ役立つか判らない地震速報に毎月費用が掛かるのは抵抗があるのかもしれません。

 多くの人が訪れる場所や工場など2次災害が懸念される場所では、直前に警報があれば、かなりの減災に繋がるはずです。
減災効果を考えると、リースと月額費用合わせて2万円は高くないと思います。

公表されている幾つかの課題や本運用まで様子見なのでしょうか?
本運用が始まればTVやラジオ等でタダで利用できるようになる事を期待しているのかもしれませんね。

すばらしい技術でも、その広め方を誤ると評価されない事はよくあります。
多くの命を救える可能性を持ったシステムだけに、知恵を出し合って実用的なシステムに仕上げていただきたいものです。

[過去関連記事]
ケーブルTVで緊急地震速報
緊急地震速報:精度向上が課題
全国瞬時警報システムJ-ALERT
緊急地震速報
インターホンから緊急地震速報
揺れる14秒前速報していた

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September 15, 2006

わが家の大雨対策

・・という名のパンフレットのご紹介です。財団法人日本建築防災協会が提供しており、PDFファイルがこちらで見れます。

 近年、集中豪雨が多発し、地震以上に身近なリスクとなっています。
特に都市部では、ヒートアイランド現象の影響で発生頻度が高い事と、アスファルト部分が多く下水道の許容雨量が低いために内水氾濫のリスクが高いといえます。

 地球温暖化やヒートアイランド現象の影響で、今後もこの傾向は強まると思いますので、現状水害リスクが少ないと判断される場所にお住まいでも考慮しておくべきなのでしょう。

このパンフレットは、浸水被害の実態と浸水被害を減らすための家屋の設計手法について紹介されています。
一戸建ての新築もしくは改築を検討されている方は、ぜひご覧ください。

最近の浸水被害のニュースを見ていると、一瞬のうちに水かさが増し、家ばかりでなく家財一式がダメになり大変な被害と膨大なゴミを産み出しています。 そして後始末の大変さにいつも驚かされます。

また、家を建て直さなくても考慮すべき事はあります。
たとえばエアコンの室外機。 地面に近い場所に設置されているケースが多いでしょうが、買い替えの際に高い場所に設置すれば浸水しても被害に遭わなくなります。
 
 地震対策も含め寝室を2階に移すのも有効でしょう。
外壁や内装材(床材、壁紙)なども1階は耐水性の高いものに変えるだけで、被害も減りますし、後始末も格段に楽になります。

将来、家に手を加える時には、浸水被害に強い家にする事を踏まえて検討されてはいかがでしょうか?
長い時間の中での防災を考慮した選択が、災害に強い家や安全な家を作ると思います。

数寄屋橋の関東大震災の慰霊碑だったと思いますが、「不意の地震に不断の備え」と書かれています。
備えを絶やさない、防災意識(心の備え)を絶やさない事が大切です。

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September 14, 2006

防災にも使える3D地図ソフト

カシミール3D」というフリーの地図ソフトで、主に登山愛好家に使われているすばらしいソフトがあります。
このソフトは三次元の立体地図ソフトで、経路の計画や歩いた後の記録を付けるなど、多くの機能を持ったソフトなのですが、このソフト防災にもいろいろ使えそうです。

1)防災マップとして(アイコン+写真の地図)
Tokyost060910_1559001_1
左は地図のハードコピーですが、中にアイコンがあります。 このアイコンをクリックすると、右の防災案内板の写真が表示されます。 またコメントを付ける事ができます。

デジカメで撮った写真のExif情報のGPS欄に位置情報を書き込んでおけば、Drag&Dropするだけで、地図の撮影場所にこのような写真が張り付きます。
※右側の写真には、GPS情報がついていますので、ExifのGPS情報に対応したソフトなら試す事ができます。

災害時もGPS付き携帯などで撮影した写真を、インターネットで集めて、このソフトに貼り付ければ簡単に被災状況の把握ができる地図ができそうです。

2)水害リスクの把握
 このソフトには、断面図作成という機能があります。 指定した直線または折れ線のルートの断面図を作成し、横軸に距離、縦軸に標高が表示されたグラフを作成できるのです。

 この機能、昨日ご紹介した水害リスクの把握に使えそうです。
Root6この写真は、東京上野公園(池之端)から松戸の国道6号線までのルートの断面図です。

隅田川から江戸川までの東京東部はゼロメートル地帯である事がよく判ります。
この様に、近所の地形を断面で見ることによって、水が溜まりそうな場所を把握する事もできそうです。

3)帰宅ルート計画
 元々登山用のソフトといえるこのソフトは、徒歩の計画に最適ですから、帰宅困難者の帰宅ルートを入れてみると良いでしょう。
 水平の距離だけでなく、勾配なども考慮し、歩行時間の計画が立てられます。
また、水害で電車が停まり帰宅する際も、冠水しそうな場所を予測できそうです。

まだ、使い始めたばかりで全体の機能が把握できていないのですが、今後もこのソフトを使った防災への活用方法を見つけたらご紹介したいと思います。

 フリーのソフトですので、地域での情報共有などにも使えると思います。

なお、フリーソフトでインターネットからダウンロード可能ですが、解説書を購入すると地図やプラグインの入ったCDがついてきますし、多機能なソフトだけに本を見たほうが理解しやすいと思います。

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September 13, 2006

水害リスク把握してますか?

急に涼しくなり、過ごしやすくなりましたが、秋雨前線が停滞し、東京は今週ずっと雨の予想のようです。
台風の季節でもありますし、浸水リスクの調べ方について紹介したいと思います。

1)住んでいる土地の高さを知る。
 ご自宅のある土地の標高はご存知でしょうか? 周りに高い土地はありませんか?
最近都市部では、アスファルト化により内水氾濫と呼ばれる水害が増えています。

都市の下水道の想定雨量は1時間に50mmを想定していますので、最近のように局地的な集中豪雨が増えると、水害のリスクが高まります。

国土地理院が1/25000のデジタル標高地形図を発表しました(現在、東京区部と大阪版を発売)。

航空レーザ測量という15cmの精度を持つ方法で地上の高さを測定し、建物を除いた高さが判ります。

私の住んでいるのは、ゼロメートル地帯なのですが、この地図を見ると近くには高い建物以外逃げる場所がない事がよく判りました。

区部でも、新しい埋立地(夢の島以降)は、高潮対策で4m以上に造成されているのがよく判ります。

また、下水道台帳を見るとマンホールの地盤の高さが判ります(東京都下水道台帳はこちら

2)浸水ハザードマップ
水防法により、浸水想定区域のある市町村では「浸水ハザードマップ」が作成・配布されていると思います。
 国土交通省のサイトに「洪水・はん濫情報の所在地情報(クリアリングハウス)」が公開されており、各地域のハザードマップを見る事ができます。

また、河川毎の浸水想定区域図のホームページリンク集を公開しており、江戸川では「破堤点ごとの氾濫シミュレーション 」があり、破堤後30分~4日後までの浸水予想地域と水深が判ります。

これを見て、近所でも破堤で浸水すると4日程度は水が引かない状況が有りうる事が判りました。
相応の備蓄の必要性を感じました。

浸水対策については、また後日ご紹介したいと思います。

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September 10, 2006

911です。United93

今日は9月11日。 2001年の今日、米同時多発テロが発生しました。
現在公開中の映画 「ユナイテッド93」を見ました。

 当日4機の飛行機がハイジャックされ、3機がターゲットに突っ込み、1機は墜落しました。
この墜落した飛行機が、ユナイテッド93便。

 機内の様子や管制センターでの様子などが描かれています。 
ハイジャックされた後、2機の飛行機が貿易センタービルに突っ込んだ事を知った乗客がテロリストに立ち向かっていくのですが、 緊張感あふれる映画でした。

 ハイジャックされた飛行機が、どこかに突っ込むと判ったら、ダメ元でテロリストに立ち向かう気持ち判ります・・・

そして、同時に複数の飛行機がハイジャクされた事が判った時の管制センターの混乱ぶりが見ものでした。

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千代田区 総合防災案内板

大手町付近で、「千代田区総合防災案内板」なるものを見つけました。
060910_1559001
この画像(拡大画像)には、GPS情報が添付されていますので、SuperMappleDigitalなど電子地図にDrag&Dropすると位置が表示されます(W-Zero3の位置情報なので、GPS程正確ではありませんが・・・)

写真では切れてしまったのですが、帰宅困難者向けの避難場所や防災船着場や備蓄倉庫、病院など平時のガイドマップの他に各種支援情報が掲載されています。

大手町地区は帰宅支援者対策に熱心な地域と聞いていましたが、こんな看板があったとは知りませんでした。

良い対策ですね。 全国の都市に広げていただきたいです。

p.s. このGPS情報付き写真、防災情報にもいろいろ使えそうです。旅行の記録にも便利そう。
現在勉強中です。

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関東大震災の衝撃フィルム

関東大震災から83年経ちましたが、築地本願寺で2000年に偶然発見されたフィルムが復元され、公開されています。

場所は、東京都中央区郷土天文館「タイムドーム明石」。 聖路加病院のすぐそばです。 入場料100円、 放映時間約30分。

 関東大震災って、マスコミや資料で大きな被害があった事が報道されたり、両国の震災復興館で写真や燃え残った物の展示を見ていますが、いまひとつ実感が湧かない感じがありました。

 築地本願寺の取材チームが撮影したこの映像は、震災直後のまだ燃えている火事の様子や、地割れした道路、当時浅草のシンボルで東京で一番高い建物で日本で最初にエレベータが付けられた建物である凌雲閣が
8階から折れた様子など被災状況や、皇居・上野公園に押し寄せる大量の避難民、災害支援の様子などが収められており、かなり具体的に様子がわかりました。

膝下まで水に浸かった道路の映像があり、水道管破裂との紹介だったのですが、もしかしたら液状化だったのではないかと思います。 液状化現象は新潟地震ではじめて認知された現象だったと記憶しています。

被災後すぐに撮影された映像ですが、人々が途方に暮れている悲惨さはなく、大惨事の後でも黙々と生きている・復興に向けて働いている感じだったのが印象的でした。

この頃はまだ大八車が一般的だったんですね。 大八車で家財を積んだり、箪笥や柳ごおりを背負って避難している人がたくさんいました。

こうして見ると、この頃のほうが家財を持って避難する事に関しては進んでいるのかもしれませんね。

関東大震災の被害の大きさと、避難民のたくましさを感じた映像でした。

 たしか10月までやっているので、オススメです。
ちなみに最寄り駅は、地下鉄日比谷線 築地駅か有楽町線 新富町駅。
両国の震災復興館まで、1回乗換で30分程度で行けると思いますので、 ここで映像を見てから両国震災復興館で資料や展示を見ると良いかもしれません。

タイムドーム明石に置いてあったチラシで知ったのですが、横浜の日本新聞博物館では、「インド洋大津波報道写真展」を10/1までやっているそうです。

 機会があれば見に行きたいと思います。

[関連過去記事]
安政・関東大震災に学ぶ
壊滅的・・・関東大震災
過去の災害に学ぶ ここにも関東大震災の映像へのリンクがあります。

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September 07, 2006

耐震マンション選び支援サイト

姉歯事件以来、マンションの耐震性に対する不安は尽きません。
信頼できるマンション選びは、素人には難しいですね。
業界としても、一部の(?)業界人のために失ってしまった信頼を取り戻すのに苦労されていると思います。

 そんな中、構造設計者が耐震マンション選び支援サイト「耐震ドクター」をスタートさせました。

<以下、サイトの紹介から引用>
各デベロッパーから提供された「マンションの耐震性情報」の開示を行い、一ヶ所で各社の情報が比較でき、構造的な事に関してプロの構造設計者に直接アドバイスを受けることができるサイトです。
<引用終わり>

登録される項目は、かなり詳細でデベロッパー、設計者、工事管理者、施工者などの実績なども掲載されるようです。

現時点では幾つかのマンションの情報が掲載されてはいるが、耐震に関する具体的な内容まで埋まっていない状況。 今後充実する事を期待します。


 耐震マンシャンの見分け方の紹介、耐震構造トラブル事例、会員登録すれば(個人は無料)、構造設計者が質問に答えてくれるようだ。

とても良い試みだと思います。 業界で失った信頼は業界で取り戻す。
デベロッパーもこのサイトに情報公開する事により、信頼を得る事ができるかもしれません。

この試み、国が義務付けるなどしても良いと思います。


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地図案内付き災害情報・安否確認サービス

災害発生時に、GPS携帯を使い安否確認や最寄の避難所を地図付きで教えてくれるサービスが登場した。
ホッ!とマップメール」というサービス。
 運営は国際航業。 たしか航空地図などで有名な会社だったと思います。

出張中など慣れない場所での被災はとても不安なものです。
そして、家族の安否と居場所が地図で確認できるのは安心でしょうね。

課題はGPS付きケータイである必要がある事と有料サービス(年額3600円)である事でしょうか?
何かの会員向け付加サービスで、個人負担なしだとありがたいのですが・・・
ちなみにこのサービスは、会員向けサービスとして提供する事も想定しているようです。

私の場合は、以前ご紹介したウィルコムW-Zero3[es]に、昭文社のデジタルマップで提供される帰宅支援地図を入れ、位置情報サービスでGPS程正確ではないが現在地付近の地図を見れるので、ほぼ実現できていると思っています。

ところで、GPSケータイって、消費電力とかどうなんでしょうか? 被災時は気になるところです。

 今後は、GPS+デジタル地図を使ったサービスが、様々な形で出てくると思います。
ユーザにとって手軽で使いやすく、安心できるサービスが提供される事を期待しています。

余談ですが、24シーズンVを見ました。
いつも思いますが、あんな感じでモバイルフォンに地図などその時必要な情報が簡単に手に入れられるのが理想ですね。
カーナビでは、オペレータに情報検索を依頼すると該当情報を車のカーナビに送ってくれるサービスがあるようですが、携帯でもサービスして欲しいと思っています。

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September 03, 2006

仕事中大地震が起きたらどうする?

日経新聞が「地震対策に関するビジネスマン意識調査」を行った(8/30日経)。

 「職場にいて大地震が起きたとき、あなたのとる行動は?」

家族が全員無事だと確認できたという前提では・・・
1)職場で業務回復・救助作業などに参加する
2)家族は不安だろうし、とにかく帰宅する
3)周辺の救助活動をしたり避難所生活を送る

あなたはどう行動しますか?
1)が51%、2)が41%,3)が8% の結果です。

 また、「自宅にいて大地震が起き、家族が全員無事だった場合」については、
1)特に指示がなくても職場に向かう 22%
2)指示があれば出社すると思う 52%
3)出社指示があっても断る 25%

家族に怪我人が出た場合は、
1)指示があれば出社する 48%
2)ケガが軽くても自宅または病院にいる 39%
3)職場での責任を優先 12%

 難しい問題ですよね。 回答者の仕事上の立場や職責によっても答えは違うのでしょう。
どの答えであっても責められない気もします。

「救命病棟24時 Part2」でも、この問題が描かれていました。 一部の医師や看護婦が様子を見に帰り、残された人々で不眠不休で対応したという内容。

 被災した東京の復興のために、家族を置いて地方から建築工事に支援に来て、不眠不休で働いて大怪我をする場面もありました。

指示があっても、仕事より家庭優先という方は、家族が大怪我をして病院に行ったら医師や看護婦が家族優先で帰宅して人手が足りず診て貰えないという状況になっても、自分も同じ事をしているのだから仕方がないと納得できるのでしょうか?

 公務員や医療関係者だけではなく、電力等インフラ関係の仕事、エレベータメンテナンスの仕事など民間でも、その従事者が機能しなければ多くの人の命や生活に係わる仕事もたくさんあります。
 ネジが1本足りなくて機械が動かない事もある、一人一人が係わっています。

誰もが家族が大事、しかし社会の機能を担う社会人としてやるべき仕事もある・・・

是非はともかく、会社がBCPを策定する時は、半分の程度の戦力を想定して策定すべきかもしれません。

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September 02, 2006

実効性のある耐震補強

9/1にNHKの番組中、「地域が支える住宅の耐震化」と題して、地域の耐震対策補助について取り上げていました。

耐震基準を満たさない住居は、1/4にあたる1100万戸以上あると言われています。
そして、耐震対策の助成制度なども多くの自治体で行われるようになりました。

 東京都墨田区では、阪神淡路大震災の発生した年から10年以上耐震補強に対する助成制度を行ってきましたが、利用されたのは10年間でわずかに22件だったそうです。

 そして、平成17年度に制度を改めたところ年間で10年間に匹敵する19件の利用があったそうです。
制度改訂のポイントは3つありました。
1)耐震基準を満たさない改修でもOK!。
2)借家でも大家の了承が得られればOK!
3)相談から工事まで全体の流れを支援。

 紹介された例では、築70年平屋建ての70代女性の一人暮らしの家。
耐震診断では、耐震強度が0.48で震度5強で倒壊すると診断されたが、従来の制度では耐震基準を満たす1.0以上になるような耐震改修でしか助成が認められなかった。

 基準を満たす改修を行うには300万円以上の費用が掛かり、とても工事ができない金額だった。
今回の制度改正で、耐震基準を満たさなくても良くなったので、居室と庭への出入り口部分だけ耐震補強を行い、耐震補強後の強度は0.57にしかならないが、「多くの時間を過ごす居室が潰れるのを防ぐ」「庭への脱出口を確保する」事ができた。

減災という、まずは命を守るという本来の目的から考えると、この改修は命を守るという最低限の事ができています。
この墨田区の取組み、とてもすばらしいと思います。

区からすると、この住居は耐震化率(耐震基準を満たす家屋数の率)の向上という、数値目標に寄与しませんが、居室が潰れるのを防ぎ、逃げる時間的猶予を産み出し、命を助ける可能性を上げたのです。
 こういった活動には、きちんと評価してあげて欲しいですね。

低価格で広いマンションが売りだったが、中身は耐震偽装だったヒューザーのマンションのように、中身が伴わず表面的な数値が良いものが注目されがちな世の中ですが、数値目標にとらわれず本来の目的を果たす活動にも光を当てなければなりません。

 単に数値目標だけにとらわれてしまうと、少ない予算で多くの戸数の耐震化率を上げられる集合住宅に対して積極的に支援したほうが(評価が)良い事になります。
 
 行政の運営にきびしい目が向けられる時代ですが、墨田区の例のように実効性の高い施策を行うとともに、きちんとそれをアピールし、評価する側も表面的な数字にとらわれず中身をきちんと見る事が大切だと感じました。

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防災訓練で学ぶべき事

9/1防災の日、各地で防災訓練が行われ、全国で80万人が参加したそうです。
日経新聞では、訓練でのトラブル例を紹介していました。

・帰宅困難者を船で荒川を上り運ぶ訓練をしたところ、上流では自衛隊が仮設橋を設置していたため船が通れず、迂回ルートをとらざるを得なかった。

・当日は雨だったため、トリアージタグにボールペンで書いた字が消えてしまった。

・重傷者に黒のトリアージタグ(死亡を示す)を付けてしまった。

など。

 実際に訓練をすると、机上の計画では思いもよらなかった問題が発生するもの。
訓練を行う事によって、問題点の洗い出しがなされ、防災計画の修正や次の訓練に活かされていきます。

トリアージタグで字が消えてしまった問題、誤って死亡を示すタグを付けてしまった問題など、実際には起きてはいけない事ですが、混乱の中起こりうる事態です。

大切なのは、訓練の後です。
間違いが発生する前提で、二重三重のチェックを入れる、横の連携を確実にできる仕組みを作るなど、訓練でトラブルが発生した案件に対して、対策を行う事です。

「防災訓練を実施し、○○人が参加しました!」だけで終わらせる事なく、どんなトラブルや課題があったのか、きちんと整理し、対策を考える。 これが大切ではないでしょうか?

ネットで訓練報告が公開される事も多いと思いますが、うまくいかなかった事を公開していただきたいです。
そのトラブル例と対策こそが、防災訓練のノウハウであり、貴重な情報だと思います。

 できれば防災訓練トラブル集として、どこかでまとめて公開していただきたいです。

それから、トラブルが起きた事を決して責めてははいけないと思います。 
 訓練で発生するミスは、混乱した本番ではかなり高い確率で発生します。問題が起きないはずがないです。

毎年、なんの問題もなく防災訓練を終えて満足されている経営者や主催者もいるかもしれません。

毎年、トラブル件数が年々減っているなら、それは安心すべき事ではなく、危惧すべき事です。

決まりきった事をして、進歩のない(実践的でない)訓練か、トラブルを隠しているか、どちらかです。
訓練を重ねる事によって、訓練内容もレベルアップしていくべきですから、トラブルの発生件数は同じか増えても良いはずです。

PDCA(Plan,Do,Check,Action)サイクルで、チェックとアクションが大切です。
発生した問題への対処、世の中の変化に合わせた改訂を繰り返してこそ、実効性のある計画になるはずです。

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