« June 2007 | トップページ | August 2007 »

July 31, 2007

家具転倒防止も安心できない・・

新潟県中越沖地震では家屋の倒壊の被害が多かったのが印象的でしたが、3年前の地震の教訓を活かして耐震対策が十分に行われていなかったから、だけではないようです。

 柏崎刈場原発の地震計では、設計時の想定を超える2058ガルの揺れを観測していた事が判りました。
これは、阪神淡路大震災の揺れの2倍に相当するとか。

 多くの耐震対策や家具転倒防止策は、阪神淡路大震災の揺れを想定し、阪神淡路波で実験を行い、商品のうたい文句としています。

 今回の新潟中越沖地震で、2倍もの揺れ(加速度)を記録した事は、原発の設計だけでなく多くの耐震対策の想定の見直しが求められるでしょう。

 記録は常に破られるもの。 私たちも、家具転倒防止器具をつけたから安心できる訳ではない事を肝に銘じなければなりません。

過去の耐震基準の変遷を見ても、想定を超える地震が発生して、新たな耐震基準が作られるという繰り返しでした。  今回の記録を受けて、再び耐震基準が改定されるかもしれません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

レビュー:感染症と免疫のしくみ

図書館の新刊で見かけたので借りてみました。 「感染症と免疫のしくみ」という本。

最近ニュースで話題になった、麻疹やタミフルの副作用問題なども含め、最新の感染症に関する知識が判り易く網羅されています。

それぞれの感染症の解説に、病原体、致死率、感染経路、潜伏期間、生息地、症状、治療法、予防用が書かれており、断片的な感染症の知識を整理するのに役立ちそうです。

 これからは食中毒の季節、そして海外旅行に行けばさまざまな感染症のリスクが待ち受けています。
感染症は、正しい知識と感染予防の知識があれば、かなりリスクを減らせますし、万一感染してしまっても、症状を知っていれば、ただの風邪と軽く考えずに病院に行くこともできるでしょう。

 そして感染した方が、その自覚しないまま日常生活を送り、感染者を増やす恐れがあるので、多くの人が正しい知識を得る事が、社会の感染症リスクを減らす事にもなるでしょう。

免疫力を保つための健康と、手洗いうがいなどの基本的な動作、どんな場所にどんな危険があるのかを知っている事の大切さを改めて感じました。

 地震と同様にいつ来てもおかしくない感染症のバンデミック。
もし起これば社会は大変な事になります。
 
 もしそうなったら外出しないのが一番。 2週間程度は自宅に籠れるような日用品の備蓄が必要です。

台風や水害、事故等によるインフラの長期停止などへの対策の意味も含めて、2週間程度の備蓄をすると安心です。

 これは、非常食などの類ではなく、普段使っている缶詰やレトルト食品などを多めに買っておけば良いことです。
最近は、スーパーコンビニが冷蔵庫代わりという方も増えているそうですが、なくなったら補充するのではなく、常に数個余分に買い置きすれば良いのですから、負担も少ないはずです。 

 ぜひ実践しましょう。

他には、ウィルス対応のマスクなど、ニュースで話題になると売り切れてしまう物。 これも備蓄しておきましょう。
あとは、粉末のポカリススエット。 輸液に近い成分なので、あると安心です。
 ひどい風邪や下痢など、脱水症状を伴うような症状の時は、これに限ります。 これも常備をお勧めです。

[エルカルコ゛・サイエンス] 感染症と免疫のしくみ (エスカルゴサイエンス)
[エルカルコ゛・サイエンス] 感染症と免疫のしくみ (エスカルゴサイエンス)生田 哲

日本実業出版社 2007-07-05
売り上げランキング : 178641


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| | コメント (0) | トラックバック (2)

July 30, 2007

地域の水害リスクを知る

台風5号が本州を直撃しそうですね。 今日も首都圏では局地的な集中豪雨が発生しています。
 さて、防災科学技術研究所が公開学習会「地域の土地環境から災害の危険を予測する」を奇数月に開催しています。
 先日は第二回「水災害(河川洪水、内水、高潮)」でした。 講師は同研究所客員教授の 水谷武司先生で、地形学の視点からの災害研究の専門家です。

 水害というと、運悪くそこに記録的な雨が降ったから、低い土地で洪水や内水氾濫が起きるという程度でしたが、いろいろ勉強になりました。 

 特に印象的だったのが、都市化による内水氾濫の危険性が高まる話。
昔は水田・畑や緑地など、雨が降っても水が溜まる保水機能が市外化が進み川に水が流れ込み易くなります。

東京の新河岸川の例では、昭和36年には市街化率13%だった地域が64%程度になっていますが、同量の降水量でも、川の流量は3倍も増え、さらに流量のピークの時間が36時間後から18時間後へと早くなっているそうです。

 つまり市街化が進む事による、より短時間に雨が川に流れ込むようになり、同じ雨でも洪水の危険性は格段に高くなっているという事。 

 もちろん下水道や堤防の整備により、治水力はあがっていますが、対策が追いついていない状況。
さらに、近年の集中豪雨の多発により、そのリスクは高まっていると言えるのでしょう。(ここは私見です。)

ですから、過去に水害に見舞われた事がないから安心というのは通用しないのです、上流で知らないうちに市外化が進み、危険性が高まっている可能性もあるのです。

また、地形を見て危険な場所を判断する方法もご紹介いただきました。
フリーソフトの「カシミール3D」を使って紹介されていたので、私も自分で試してみました。

Tokyohyouko_2
 日本高密メッシュ(10mメッシュ標高データ)を使うと、平野部の高低差もはっきり判ります。
画像右下の渋谷は、谷の地名の通り周囲の高い場所の雨水が集まり渋谷駅に集中します。
中央の江東デルタ地帯、海よりの造成地部分は高く作ってあるので、このゾーンで洪水が起きると水が堪ります。

 同様に、画像右側の江戸川より西部分も松戸方面の水が江戸川方向に流れ込みますが、江戸川護岸が高いために、低い場所に水が溜まります。 ゼロメートル地帯全体が河の護岸が高く水が堪る土地である事が判ります。

こういったソフトを使って、土地の危険度を検討してみると良いでしょう。
自分の住む地域は、どこに雨が降ると影響が出るのか、もし氾濫した場合にどこが安全なのか自分で検証してみると、配られたハザードマップの意味も理解でき、何に注意し、どう行動すれば良いのか判ると思います。

車で移動される方も、道路が冠水しにくいルートなどを知っておくと、道路冠水で立ち往生といった危険を避ける事ができるのではないでしょうか?

 


 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

July 21, 2007

被害シミュレーション付き台風情報

ウェザーニュースのサイトがリニューアルされた。台風情報では、過去の被害実績などから予想進路をとった場合の被害をシミュレーションする機能を持つようだ。

 天気予報,雨雲レーダ,衛星、台風、地震、注意報警報、ライブカメラ、天気図、実況天気、ラボの10種類のチャンネルがあり、このうち7種をMyスクリーンに登録すると、指定した情報を一覧画面で見る事ができる。(無料)

 地震チャンネルでは、過去数週間の地震の震源、震度分布等を、図で確認できる。

Myスクリーンを作成してブックマークしておくと、これからの台風の季節便利かもしれない。


 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

July 20, 2007

気象コントロールの是非

地球温暖化の影響などにより、自然災害の猛威は社会に甚大な被害をもたらします。
「もしも進路を変えられれば多くの命が救えたのに・・・」誰もが思う事でしょう。
 そんな気象コントロールをテーマにした番組「スーパーストーム」がNHKBSハイビジョンで7/17~19に放映されました。

 気象コントロールは、大気のバランスに刺激を与え、その影響によりコントロール使用とする試み。
元は干ばつの際に雨を降らせる技術で、数十年前から行われていたようです。

 地球温暖化により雨が降る所は極端に降り災害をもたらし、降らない所は水不足に苦しむといったかたよりが今後増えると言われています。 
 気象コントロールの技術が進めば、この問題を解決する画期的な技術となるでしょう。

 ここまでは、将来の深刻な問題を解決する、すばらしい科学技術に思えますが、大きな課題もあります。

 たとえば、ロシアのチェルノブイリ原発事故。 この事故の際、10トンもの放射能を含んだ雲がモスクワ上空に来る恐れがあったため、人口降雨の技術により、途中のベラルーシ付近1万平方キロメートルに渡って放射能汚染の被害にあったそうです。
 この事については、ベラルーシの人々には事前に伝えられなかったとか。
 今も多くの人々が後遺症に苦しんでいます。

 ハリケーンなどでも同様です。被害の影響が国中に及ぶような大都市を守るために、進路を変え貧困層の多い街に被害が出たら、仕方のない事でしょうか。

 もしモスクワを襲えば百万人規模の被害が出たものを、未然に防げて良かったと見て良いのでしょうか?
 事前に知らせないのが悪いという意見もあるでしょうが、避難する時間的余裕がなかったら?

また、軍事的利用も懸念されています。 
 実際ベトナム戦争でも、敵の補給路を断つために、人口降雨の技術が使われたそうです。
ハリケーンの進路を変えさせて、敵国に向かうようにすれば、侵略行為なしに多大な被害をもたらす事ができます。

極秘裏に進めれば、神風が吹いたで終わる話です。 憲法9条にも触れません。
 
 こんな事が、無人飛行機十数基あればできてしまう技術も既にあるようです。
中国では50万元で人口降雨できるらしい・・・

 運用面の管理、倫理面での管理にも限界があります。
国力衰退の危機のような状況であれば、自国を守るためにやむなしという判断も出るでしょう。

気象コントロール技術は、人類にとってすばらしい技術ですが、禁断の技術なのかもしれません。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

July 19, 2007

BCP策定にはずみがつくか?

新潟県中越沖地震で、自動車部品大手リケンの主力工場停止により、トヨタ自動車をはじめとする大手5社は生産を一時休止せざるを得ない状況となってきた。

 日本の代表的な産業である自動車産業の一角を担う企業の操業停止により、自動車メーカー主要5社が生産停止となるのは日本でも初めてのケースでしょう。

 これを機に経済界で、サプライチェーンを含めたBCPの策定(取引会社を含めた事業継続計画策定)が加速されるのは必至と思われます。 
 もしここでやらなかったら欧米から日本企業の危機管理意識の低さに大きく評価を落とすでしょう。

サプライチェーンを巻き込んだ対応となれば、多くの企業が対応を迫られるはずです。

 NIKKEI NETに中越沖地震関連の企業の適時開示情報一覧が掲載されています。リンク先の検索キーワードで「中越沖地震」で検索してください。

BCPについては、私も以前から注目しており、過去に様々な記事で取り上げています。
右側のカテゴリーから「BCP」を選択すると関連記事が表示されます。

早期復興のためには、行政の対応も重要ですが、企業の早期操業再開が不可欠です。
多くの企業がBCPを策定し、減災と早期操業再開に努めれば、社員は家庭でもその考え方を実践し、自助も進むのではないでしょうか?

この機会に自社のBCP真剣に考えてみてください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

July 18, 2007

要援護者対策は間に合わなかったのか?

新潟県中越沖地震で亡くなった方9名(7/17現在)のうち四名の方は、災害時要援護者として名簿に登録されていたそうです。 しかし個人情報漏えい問題などから名簿は配布されず、地域での具体的な対策についても話し合われていなかったとニュースで報じていた。

こんな報道が流れると、対応の遅い行政が悪者にされるのだが・・・・
今回の災害でこれを問題視するのは不勉強ではないでしょうか。 ≫ 民報某局

 そもそも災害時要援護者を登録するのは、風水害・火山噴火などで避難勧告が出た際に一人で避難できない、もしくは避難するのに時間がかかる方を登録し、近隣で協力して警報よりも早く発令される避難準備情報を受け早めに避難しましょうというもの。

 地震の場合は早期避難できないし、最初の揺れの一瞬で倒壊したはずです。
名簿の配布や体制ができていたとしても、悲劇は避けられなかったでしょう。

ただ、災害時要援護者に対しての対策がないのは事実だし、今回地震でなく台風による被害だった場合は被害が出たでしょう。 

 災害時要援護者対策、実行性のあるものになっていないから、問題視されるのではないでしょうか?
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

July 17, 2007

震源から離れたところしか揺れない地震

7/16深夜地震がありました。 新潟中越沖地震の余震かと思ったら、京都府沖の地震。
この地震、京都府周辺や西日本では震度3以上の揺れが観測されず、太平洋岸北海道十勝から茨城までの太平洋沿岸各地で震度3程度揺れ、最も離れた北海道で震度4が観測されました。

地震の内容は、23:18 京都府沖(N36.8,E135.2)が震源、深さ370km、マグニチュード6.6の地震でした。

震源付近が揺れず、もっとも遠い北海道が最大震度を記録する地震がある事を初めて知りました。
プレートの構造上の影響なのでしょうか?

新潟中越沖地震と同じユーラシアプレートの日本海沿岸沖での地震だけに、その関連性が気になります。

>7/17追記
 この現象についてTVで解説していましたので、補足します。
京都府沖の地震は、深さ370kmと深いところで発生しており、ユーラシアプレートの下に潜り込んでいる太平洋プレートを伝わって地震動が伝搬し、太平洋プレートの出口に近い太平洋沿岸のみで有感地震が発生したという訳のようです。

また、新潟県中越沖地震との関連性については、平面距離は近いものの深さがかなり深い事から、関連性はないと気象庁は見解を出しています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

中越沖地震、携帯各社の状況

大きな地震が起きて、いつも注目しているのが通信各社の動向です。

DoCoMoは、被災地からの発信をFOMAで最大80%、被災地への発信を最大50%制限 22:43全面解除
音声のみ、iモードは制限なし。

KDDIは、音声およびEZwebを最大80%の制限

ソフトバンクは、通信制限の情報なし、ウィルコムも通信制限の情報なし。

ネットワーク障害が発生しました。
ソフトバンクは、柏崎市/上越/刈羽村の一部など90局で被害が出ており、順次復旧中。

DoCoMoにも柏崎市と刈羽村の基地局12局(影響人数5千人)、停電地域は予備電源で運用中。
16台の移動電源車を停電地域に配備済み。

KDDIは3局停波中、ウィルコムは、基地局の被害はないようだ。

 地震発生時、安否確認のための通信手段の確保はとても重要です。
音声通信は通信制限がかかりましたが、データ通信(インターネット)はほぼ大丈夫だったようですね。

災害時の状況や対応、ネットでの状況告知の対応などを見ると、私はソフトバンクは遠慮したいです・・・

なお、携帯/PHS各社、NTT東西ともに災害伝言版を開設運用中です。
まだ見たことがない方は、この機会にどんな使い方なのか、どんな情報があるのかも確認される事をお勧めします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

新潟県中越沖地震

また新潟で大きな地震が起きました。7/16(また今回も休日)10:13 M6.8で、2004年の新潟中越地震とほぼ同定度の規模でした。

 家屋の全壊や負傷者など多くの被害が出ているようですね。

 前回の記事で、震災の教訓が活かされてないといった事を書きましたが、今回の新潟の地震の被害状況を見て一番感じたのは、それです。

 被害の映像では、家屋の全壊、家具転倒、ブロック塀の倒壊などの被害の映像が報道されていますが、新潟中越地震を経験して、家具転倒防止策など基本的な事をしてなかったのだろうと疑問に思いました。

 負傷者の報道を観ていても、揺れている時に火を止めようとしてヤケドした、家具や物が倒れてケガをしたといったものがほとんどです。
  
 また、備蓄関係も進んでいないようです。
  
 お気の毒だと思いますが、こういった被害はちゃんとした知識と対策があれば防げたケガが多いはずです。
私たちは、これに学び減災を進めるように努めなければならないと、改めて感じました。

今回、行政の対応は比較的早かったように感じます。
首相の当日現地視察は、参院選のパフォーマンスを感じますが・・・(能登半島では19日後現地入り)

 新潟県は長野に先んじて自衛隊に支援要請を出していますし、耐震補強によって倒壊を免れた古い役場もあるようです。

 一部の公共施設では被害が出ているようですが、3年間で対策は進んでいる印象を受けました。

 また、午後3時のニュースで、病院の横に設置された消防庁の救護テント脇で、千葉のDMAT(災害派遣医療チーム)のジャケットを着た方が活動されているのを見て、発生から5時間後には既に現地入りして活動しているのは素晴らしいと感じました。

今回の地震は、公助は進んで来ているが、自助/共助はまだまだといった現状を実感する災害でした。

「明日は我が身」だと思って、しっかり事前対策をしましょう! 
この機会にぜひ周囲の人とも話し合ってください。

| | コメント (6) | トラックバック (1)

July 16, 2007

津波と教訓の伝承

7/15「素敵な宇宙船地球号」で「巨大津波は必ず来る!!緊急シミュレーションあなたは生き残れるか運命の19分 」が放送された。
宮城県沖地震は30年間の発生確率が99%、さらにチリ津波のように太平洋沿岸での地震による津波による被害に遭う可能性がある。

 番組では津波の被害の恐ろしさと、三陸沿岸での防災の取り組みについて紹介していた。

私たちは波と聞くと、普段の海の波や高波をイメージしてしまい、予想される波の高さが低いと、どうしても一般の波の力を思い浮かべ甘く考えてしまう。

 しかし、同じ高さの波でも、一般の波が短い周期が繰り返されるのに対して、津波は水の壁が一気に押し寄せてくるもの。 その破壊力は1平方メートルで4トンもの力があるそうです。

良い例が思い浮かばないのですが、蛇口から出る水を掌で受けるとそれなりに力を感じますが、蛇口よりも口径の広いコップに入れた水を繰り返し掛けられてもそれ程抵抗は感じません。  そんな感じの違いでしょうか・・・

三陸では、明治三陸津波の37年後に、昭和三陸津波(1933年)、その27年後チリ津波(1966年)と30年程度の周期で津波に襲われている。

つまり各世代でこの大災害を経験していて、なかには2回も経験している方もいるはずです。
大きな自然災害を、これほど繰り返し経験している土地は少ないと思いますが、その教訓はなかなかうまく伝わっていないのが現状のようです。

たしか今年の千島列島沖地震による津波でも、三陸の人はしっかり避難したといった報道がされた記憶がありません(報道されなかっただけかもしれませんが・・・)。

 番組内で気仙沼の方にシミュレーション映像を見せた場面がありましたが、「これ程とは・・」「甘く考えていた・・」と言った意見でした。

先日講演会で、神戸では復興の際に街づくりに震災の経験は活かされているものの、人々の意識からは防災意識が薄れ、自助に真剣に取り組む人は多くないと聞いたばかりです。

 そんな事もあって、この放送を見て、災害の教訓を伝えるのは難しい事を改めて感じました。

防災講習会や講演会でも、座学で切迫性や危機の大きさを伝えても忘れられてしまいます。
シミュレーション映像を見せたり、図上演習など、体験型で強く印象付ける事が大切だと感じました。

 

 

| | コメント (2) | トラックバック (0)

July 14, 2007

各地で大雨の恐れ

梅雨の間九州南部は豪雨が続き多くの被害が出ましたが、台風4号の接近により北海道を除く全域で大雨の恐れがあるそうです。

 せっかくの連休がひどい雨になりそうですが、今シーズンも多くの集中豪雨がありそうです、この機会に豪雨対策を家族で話し合いましょう。

 最近は大地震よりも水害のほうが、「すぐそこにある危機」と感じられる方も多いのではないでしょうか。
地球温暖化対策が叫ばれるせいもあり、行政も水害のほうが、より切迫した危機と感じているようです。

 実際土砂災害は増えています。過去は大丈夫だったからという考えは捨てましょう。
発生件数(死者行方不明者数)の推移をみると
 H13年 509(4) →H14年 539(4) →H15年 897(23) →H16年 2,537(62) →H17年 814(30) →H18年 1,441(25)
となっています。(国土交通省 最近の土砂災害発生状況

 
1)事前対策
 天気が良い日に、雨どいや側溝などの掃除をしましょう。
 東京都では、1時間に50mmの雨に対応するように作られています。
 側溝などが詰まっていれば、当然十分な能力を発揮できず道路にあふれる恐れがありますから、日頃から掃除を心がけましょう。
  
 2)豪雨になりそうだったら情報収集
  台風の時はもちろん、最近は局所的な豪雨になる事が多いですね。
  まめに情報収集をしましょう。

  最近はネットでの情報提供が充実しています。
  rescuenow@niftyでは、ガジェットやブログパーツを提供していますので、デスクトップに配置しておくと便利です。

  首都圏の方へのオススメは、
  東京アメッシュ・・・10分毎の降雨状況が判ります。最近リニューアルし、対象範囲が広がりました。
  東京・神奈川・千葉・埼玉の全域と静岡、山梨、長野、群馬、茨木の一部まで表示されるようになりました。
(携帯版もあります)

土砂災害発生予測支援システム(防災科学研究所)・・・MPレーダによる降雨情報の他、土砂災害の危険度評価や、場所を指定して過去24時間の雨量グラフを表示するなど、多彩な機能を提供しています。

 全国レベルでは、国土交通省が土砂災害警戒情報のサイトを運営しています。
日本地図をクリックすると、管轄のサイトを開きます。

 最近では自治体で防災メールニュースを提供しているところも増えていますのでぜひ利用しましょう。
 私も東京と実家の福岡のメールニュースを登録しています。(先ほど福岡も12時間後暴風雨圏に入るとメールが届きました。)

3)豪雨になりそうだったら
 水害はほんの10分~20分で床下浸水に進展する恐れがあります。
 避難が必要なら、早め早めに行動しましょう。

雨が足首より上が浸かるつらい降って(溜まって)いたら、長靴はかえって危険な場合があります。
 長靴上部から水が入ると、動きにくくなりますので、スニーカ等浅い靴のほうが動きやすいそうです。

  浸水しそうな場合は、土嚢を用意すると良いのですが、一般家庭では大変ですね。
 最近は吸水ポリマー入りの水嚢もあり、置いておけば勝手に水を吸収して膨らんでくれるものもあります。
 またブルーシートやポリ袋やプランターを使った応急対策の方法もあります。
 過去記事「集中豪雨対策」で紹介しましたので、興味のある方はご覧ください。

そして、停電・断水なども考えられますので、水・食糧の備蓄も大切ですね。ここは地震対策と同じです。


水害は地震以上に身近な災害です。 知識・情報・応急処置など、きっちり備えましょう。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

July 10, 2007

神戸の教訓

先日お知らせしました日本防災士会葛飾支部主催の講演会「神戸市に学ぶ都市型災害の現実と教訓」が、7/7に開催されました。
 講師に、当時神戸市生活再建本部課長として最前線で活躍された高橋 正幸氏をお迎えし、約2時間お話を伺いました。

 当時の映像をふんだんに使ったプレゼンテーションで、生々しく当時の状況が伝わってきました。

震災を経験し、多くの市民の声を聞き、難しい判断を経験された高橋氏ならではの講演で、学者や評論家のお話とは違った緊張感のある内容でした。

 私はスタッフでしたので、講演以外でもいろいろお話を伺ったのですが、印象的だったのは行政の職員の意識の問題。
 
 防災向け予算を確保して、ハードウェア/ソフトウェアの整備も大切ですが、危機的な状況の中、様々な難しい判断を迫られる行政の職員の意識が大切との事。
 高橋氏も新職員の危機管理研修を担当されたそうだが、この教育が日常業務にも活かされているそうです。
震災後の記者会見シミュレーションをして、どんどん突っ込んだ質問を受け、多くの人の命や生活が掛かっている問題だと身に沁みた時、意識ががらりと変わるそうです。

今では神戸市の新職員も、当時小学生だった世代が就職する時代。 震災の事を覚えていない人も多いそうです。
 また高橋氏も、定年が近いとか。
貴重な震災の教訓が失われつつあります。

 震災を経験し、多くの犠牲を払って得た教訓です。 モニュメントやマニュアルという表面的な物だけで残すだけではなく、教育研修を通じて、その精神を伝えなければならないですね。

地震、水害、事故、感染症などの危機への対応は、最も緊張感が高く、判断力、実行力が要求されるものです。
職員に対する危機管理研修を充実させる事は、日々の業務に対する姿勢にも良い影響を与えるでしょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

July 05, 2007

ホンダカーナビに防災情報表示

ホンダは同社のカーナビサービス「インターナビ」で、地震や豪雨などの防災情報を提供する。
防災科学研究所が実施した「フローティングカーデータ」を利用した「ライフライン情報共有実証実験」「災害時道路情報共有化に関する研究」といったプロジェクトで、その有効性が証明され実用化するもの。

 このプロジェクトでは、新潟中越地震の被害により通行できない箇所や通行できる場所を、同ナビを装備した車の走行データから把握し、迂回路を提示するもの。

 地震直後のネットワークに問題が発生している状況では、その有効性に若干疑問はあるが、復興期においてはかなり有効な情報になると思います。

また地震の際は、位置情報付き安否連絡ができるそうです。 自車付近や設定ルート上に震度5弱以上の地震が発生すると,画面に図形で表示し、自車付近で揺れた場合は震度情報を表示するそうです。
 そして、自車の位置を事前登録したメールアドレスに自動的に通知したり、ドライバーが安否情報をカーナビ経由で連絡する事ができるようです。

新潟中越地震では、土砂崩れで車が埋まり奇跡的に幼児だけが生き残るという惨事がありました。
この地震でもっとも印象的な事件だったと思います。

山の中周りに車がいない状況で、土砂崩れにあったら、誰も助けてくれないなと思っていました。

 こんな安否情報提供のシステムがあれば、事故を回避したり早期に救出できていたかもしれません。

そして、豪雨地点予測情報では、日本気象協会の降水量データを元に豪雨予測地域と時間を予測し、ルート上に豪雨予想地域があると「10分後8km先 豪雨」といった情報を表示するそうです。

局所的な豪雨が多発する時代、こんな機能はありがたいですね。
私も先日東京-福岡を車で移動したのですが、往復とも豪雨の場所があり、事前に判っていればサービスエリアでやり過ごせたのにと思っていました。

車の運転中は、インターネットなどで情報を取りに行く(プル型)の操作はできませんから、ルート設定されていればカーナビが教えてくれる(プッシュ型)の情報提供は必要です。

 そして、道路の冠水などにより大渋滞にはまってしまうという経験も何度かあります。これも避けたい事態です。
この他にもヒョウが降って車がボコボコになるといった事態もありますね。

 最近の電子化された車は気象災害に弱いですから、こういった情報は必要ですね。
様々な災害リスクが気になる者としては、このカーナビは魅力的ですね。

車は災害情報に対して孤立してしまいがちな環境です。
悪天候で、ひどい目にあった経験を持つドライバーも多いと思います。
カーナビを減災に役立てる、これからもさらなる進歩を期待します。

ホンダインターナビテクノロジーの情報は、こちら

| | コメント (0) | トラックバック (3)

July 03, 2007

負傷者搬送の判断は難しい

107名の死者と562人の重軽傷者を出したJR福知山線脱線事故は、国内で本格的にトリアージが行われた事故として知られているが、この時の負傷者搬送の結果を,防災科学研究所のチームが分析した結果が報告される。

 福知山線脱線事故のケースでは、負傷者の75%を占める軽傷者をマイクロバスなどで早期に搬送した事が、現場の混乱を減らし、良い結果をもたらしたとしている。 また、軽傷者はしないの二次救急施設へ、重傷者は最も高度な高度救急救命医療が行える第三次救急施設にヘリなどで運ばれ、分散され混乱防止に効果があったようだ。

事故が2時間で、重症・中等症者の半分程度しか搬送されていなかったのに対し、軽傷者200人はほとんどが運ばれていた。 (以上、Yomiuri Online)
 もっともあの事故では、軽傷者は車両後部にいる人が多く救出も容易だったが、重傷者は前方に集中し救出に時間が掛かったという事情もあるでしょう。

トリアージでは、赤タグの重傷者を優先して搬送すると言われているので、ちょっと意外に感じました。
この事故での救出の場面は、何度もTVでも扱われていますが、軽傷者は周囲の企業など一般の人達によって搬送されたケースも多かったと記憶しています。

また搬送先が判らないなど当時現場が混乱し、さまざまな課題もあがりました。
 
 このニュースでは、結果的に良かったという内容でしたが、良かった点・課題などもきちんと分析して、今後の救急救命医療の現場にフィードバックして欲しいと思います。

 文中に出てきた、第二次救急施設、第三次救急施設ですが、補足しておきます。
病院には、地域毎に保健医療圏が設定されていて、一次保健医療圏が一般的な治療のできる病院などで、区市町村単位に設定されています。

 第二次保健医療圏は、特殊な治療(先進的な技術や医療機器、高度な救急医療)ができる病院で、都内では12エリアに分け43の病院が指定施設となっています。災害拠点病院として設定されているところが多いようです。

 第三次保健医療圏は、救命救急センターなど特殊/高度な医療を提供する施設で、都内では20施設が指定されています。 災害医療チーム「DMAT」指定の医療機関が多いようです。


 これらの医療機関を調べるには、広域災害救急医療情報センターのサイトが便利。 都道府県毎にこれらの病院が検索できます。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

July 02, 2007

消防庁が支援物資の調整役に

阪神淡路大震災でも、新潟中越地震でも、支援物資の需給の調整が機能せず大きな問題となった。
 この対策として消防庁は地方公共団体の備蓄状況をデータベース化し、支援の必要な場合は消防庁が調整を行う事を検討している。

緊急物資に関しては、各地方公共団体で備蓄し窓口は設定されているものの、国内でその情報が統一的に把握されておらず、また被災時の緊急物資の支援に関する取り決めがないため、大きな混乱の元になっています。

 被害が発生したときの事を考えてみると・・・
1)被害状況を把握する。
2)必要な物資と必要な量を把握する。
3)自身の備蓄状況を確認する。
4)必要な物資を持っているところを探す。 ⇒個別交渉
5)必要な物資を支援して貰うよう要請する。 ⇒個別交渉
6)必要な物資を送って貰う。
7)到着した物資を配布する。

だいたいこのような手順となりますが、全て被災地側の行政で対応しなければならないのが実情です。
今回の消防庁の試みは、3)をデータベース化して全国レベルで共有し、4~6を消防庁が調整役となり、その役割を担うという計画のようです。

大変すばらしいプランですが、なぜ国が阪神淡路大震災の教訓を活かして今まで整備してこなかったのかという疑問が先にたちます。
 縦割り行政の弊害というやつなのでしょうが・・・

被災直後はスピードが命、被災地は被災状況の把握と被災者への対応に専念すべきで、支援側との交渉などは、被災していない場所で行うべきです。

被災地が被害状況を報告すれば、調整役が全国の地方公共団体や企業と交渉し、被災地に届ける。
現在は被害想定システムもありますから、被災地からの被害状況報告をまたずとも、支援の準備ができるはずです。

阪神淡路にしろ、新潟中越にしろ、首都直下型地震や東海、東南海、南海地震の被害想定から比べると、その被害範囲も被災者数も格段に少ないと言えます。 
  被災地と支援地の個別交渉で支援をするような仕組みでは、とうてい成り立たないでしょう。
ほとんど機能しないのではないかと思います。

消防庁の今回の試案、なぜ消防庁なのかという疑問もありますが、国としてこのような役割を担う機関は絶対必要ですし、 連絡から物資供給までシステマティックに整備し管理できなければなりません。

 今回は、対象には企業は含まれていないようですが、現在個別に地方公共団体毎に結んでいる企業との支援協定についても、窓口を一本化して対応できるようにするべきでしょう。

 個別の企業とでは、全国レベルでのフォローは困難でしょうから、業界団体と協定を結び、場所によって担当する企業を決めれば良いのです。

 またもうひとつの課題として、交通規制等により支援物資を届けられない、届けるのに時間が掛かるといった問題がありますが、これについても調整役が被災地外に物流の調整場所を設置し、仕訳したうえで届けるといった仕組みが必要なはずです。

 被災地から要請や注文を受けた地方公共団体や企業のトラックが直接被災地に入るよりも数倍効率的な物流ができるはずです。
 たとえば5箇所の避難場所を廻るトラックが10台被災地に入るよりも、被災外の物流基地で仕訳して少ないトラックで被災地に入ったほうが、道路状況が悪く・混乱している被災地では効率的に動けるはずです。

ノウハウが豊富で、GPSや通信設備を持つ宅配業者に委託するのが一番なのでしょう。

話が長くなってしまいましたが、支援物資の供給について全国レベルのシステムを構築し、被災地が最小の労力で対応にあたれる仕組みづくりは、急務だと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (3)