« 被害シミュレーション付き台風情報 | トップページ | レビュー:感染症と免疫のしくみ »

July 30, 2007

地域の水害リスクを知る

台風5号が本州を直撃しそうですね。 今日も首都圏では局地的な集中豪雨が発生しています。
 さて、防災科学技術研究所が公開学習会「地域の土地環境から災害の危険を予測する」を奇数月に開催しています。
 先日は第二回「水災害(河川洪水、内水、高潮)」でした。 講師は同研究所客員教授の 水谷武司先生で、地形学の視点からの災害研究の専門家です。

 水害というと、運悪くそこに記録的な雨が降ったから、低い土地で洪水や内水氾濫が起きるという程度でしたが、いろいろ勉強になりました。 

 特に印象的だったのが、都市化による内水氾濫の危険性が高まる話。
昔は水田・畑や緑地など、雨が降っても水が溜まる保水機能が市外化が進み川に水が流れ込み易くなります。

東京の新河岸川の例では、昭和36年には市街化率13%だった地域が64%程度になっていますが、同量の降水量でも、川の流量は3倍も増え、さらに流量のピークの時間が36時間後から18時間後へと早くなっているそうです。

 つまり市街化が進む事による、より短時間に雨が川に流れ込むようになり、同じ雨でも洪水の危険性は格段に高くなっているという事。 

 もちろん下水道や堤防の整備により、治水力はあがっていますが、対策が追いついていない状況。
さらに、近年の集中豪雨の多発により、そのリスクは高まっていると言えるのでしょう。(ここは私見です。)

ですから、過去に水害に見舞われた事がないから安心というのは通用しないのです、上流で知らないうちに市外化が進み、危険性が高まっている可能性もあるのです。

また、地形を見て危険な場所を判断する方法もご紹介いただきました。
フリーソフトの「カシミール3D」を使って紹介されていたので、私も自分で試してみました。

Tokyohyouko_2
 日本高密メッシュ(10mメッシュ標高データ)を使うと、平野部の高低差もはっきり判ります。
画像右下の渋谷は、谷の地名の通り周囲の高い場所の雨水が集まり渋谷駅に集中します。
中央の江東デルタ地帯、海よりの造成地部分は高く作ってあるので、このゾーンで洪水が起きると水が堪ります。

 同様に、画像右側の江戸川より西部分も松戸方面の水が江戸川方向に流れ込みますが、江戸川護岸が高いために、低い場所に水が溜まります。 ゼロメートル地帯全体が河の護岸が高く水が堪る土地である事が判ります。

こういったソフトを使って、土地の危険度を検討してみると良いでしょう。
自分の住む地域は、どこに雨が降ると影響が出るのか、もし氾濫した場合にどこが安全なのか自分で検証してみると、配られたハザードマップの意味も理解でき、何に注意し、どう行動すれば良いのか判ると思います。

車で移動される方も、道路が冠水しにくいルートなどを知っておくと、道路冠水で立ち往生といった危険を避ける事ができるのではないでしょうか?

 


 

|

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/36066/15943481

この記事へのトラックバック一覧です: 地域の水害リスクを知る:

コメント

コメントを書く