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April 10, 2008

現代社会の脆弱性

4/10早朝、JR中央線が変電所での火災により送電がストップし、7時間にわたり運休し、50万人に影響が出た。
ちょうど通勤ラッシュの始まる時間で、駅の間で停車した車両から2万人が雨の中線路を最寄駅まで歩いた。

 ニュース映像を見て、先日中央防災会議が発表した首都直下地震での帰宅困難者のシミュレーション結果が思い浮かび、現実に起こりうる状況だと感じました。

 変電所のブレーカーからの火災が原因との事ですが、この程度の事故で首都圏の大動脈である中央線が、全線でこれ程長時間に渡り混乱したのには驚きました。
 
 さらなる混乱を防ぐ為に慎重に対処した結果なのかもしれませんが、JRが大きな脆弱性を持っているように思えます。

 これはJRだけの話ではなく、2006年8月には江戸川を航行中のクレーン線が東京電力の架線に接触し首都圏の広範囲で最大4時間停電した事故もありました。

 戦後急成長した首都圏のインフラは、高い技術力で世界一過密ダイヤの鉄道など高度なインフラを築きましたが、その一方で低コスト化を求められているため、日常は表面化しない大きな脆弱性を抱えているのではないかと思います。

 2005年のJR福知山線脱線事故も、競合私鉄との競争に勝つための過密ダイヤを維持する事を求められた事が原因と言われています。
 
 他にもバスやトラックの運転手が過剰な労働の末、大きな事故を起こすなど、いろいろな問題が発生しています。

今は原材料やエネルギーの高騰で、さらなる低コスト化が求められている時です。
そのしわ寄せが、普段は気付かない安全性にいっているのではないかと心配になります。

 ハインリッヒの法則やヒラリ・ハットの法則をご存知でしょうか?
ひとつの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するという、労働災害を統計学的に調査して得られた法則です。

 今回のような事故は29の軽微な事故のひとつのように思われてなりません。 首都圏でラッシュ時にJR福知山線脱線事故のような大きな事故が起こりかねない状況になっているのではないでしょうか?

 社会人として利益追求やコスト削減は日常的に求められますが、安全という第一に考えられるべき事を軽視するると、それが積み重なって大きな事故に発展しかねない事を、誰もが意識しなければならないのではないでしょうか?

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