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May 31, 2008

教育としてのアウトドア体験

四川大地震の報道を見ていると、都市生活者はこんな避難生活に耐えられるのだろうかと思う。
被災地では、330万張りのテントが必要で現状は1~2割程度しか提供できていないとか。

 日本ではどうか・・・
中央防災会議が首都圏の市区町村にアンケート調査したところによると、23区内の63万人分の避難所が足りず1/4人が避難所に入れない計算になる。 さらに耐震補強がされていない避難所が被害に遭う事を考えると、実際はさらに減るだろう。

 東京都の被害想定での、避難者数は最大(1日後)で270万人、1か月後でも165万人。
また、仮設住宅の供給は1か月後で8800戸、3か月で44,000戸、6か月で122,000戸となっている。

こういった状況を考えると、首都直下型地震が発生した場合でも、多くの人が避難所に入れずテント生活を余儀なくされる可能性は高い。

 できれば避難生活に備えて、テントも用意しておきたい。
テントに表示してある定員は寝袋で寝れる人数なので、生活する事を考えると倍の定員のものが欲しい。
夫婦二人に子供一人で5人用テントといった感じ。

 値段も1万円以下から6万くらいまでいろいろあるようだ。 ホームセンターなどで、型落ち品が安く売られている事も多いので、そういった機会に買うと良い。

 また大型のブルーシートも数百円から数千円で売っているので、幾つか用意しておくとさまざまな災害に対応できる。

 ただ、こういった備えをしても電化製品に囲まれた便利な生活に慣れきっていると、避難生活は相当大変だろう。
 今は、オール電化住宅などで、火を使った事のない子供も増えているだろう。

 これからの時代、地球温暖化の影響などで自然災害が増える事を考えると、子供にアウトドア生活の経験をさせておくべきだと思う。親の世代でもアウトドア経験のない人は多いのではないだろうか?

 子供時代に、アウトドアで楽しく過ごした経験があれば、いきなり避難所やテント生活に遭遇するよりも、ストレスは少なくて済むのではないだろうか。

 そして限られた水を使う事、火を使う事とその危険性など、知っておくべき事はたくさんあるように思う。
自然災害の多い時代を生き抜かなければならない子供たちには、築いた資産が一瞬でなくなっても立ち直れるタフな心と体と限られた物をうまく活用できる応用力を付ける場が必要だと思う。

大学時代、米さえあれば生活できる人がいた。山や海で食材を調達し電化製品などなくても生活できる人だった。 都会育ちの私にはとても信じられなかったが、そのタフさを羨ましく思った事を思い出しました。

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May 29, 2008

学校耐震化法案成立へ

国公立小中学校の耐震改修工事費の国の補助率を、従来の1/2から2/3へ引き上げる法案(地震防災対策特別措置法改正案)が、今国会で成立させる方針で与野党が大筋合意した。

 この法案では、耐震診断の実施と結果公表の義務化、耐震診断費用を国が全額補助、私立小中学校の耐震化の促進といった内容が含まれるようだ。

 四川大地震で、学校が倒壊し多くの小さな命が失われるという悲惨な状況を目の当たりにして、地震発生後1か月待たずに成立の見通しがたった事はすばらしいと思います。

 ただ、負担率の増加は1/6に過ぎず、たとえば年間6棟の改修予定が同予算で7棟改修できるようになった程度。 これだけでは大きな前進とは呼べないでしょう。

 最近は4階建てを3階建てにし低予算で耐震強度を上げるといった工夫など、いろいろなやり方があるようです。
国主導で、低コストでの耐震改修手法を提示するといった、具体的な支援がなければ短期間での効果は望めないと思います。

またそういった取り組みが、民間のビルの耐震改修促進への刺激となるはずです。

 今後中国の人達は、日本の学校耐震化への取り組みに注目するでしょう。
耐震改修の技術的な手法だけでなく、耐震化への取り組みの情報公開の在り方も注目されると思います。

 中国で手抜き工事を許さない仕組みを確立するためにも、日本で明確な情報公開の実践し手本を示す事が大切ではないでしょうか。

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May 24, 2008

大災害は対岸の火事か?

四川大地震の発生により、会社でも防災対策について議論されているでしょうか?
少し古い調査ですが、企業経営者の意識調査では7割が不安を感じていながら、「十分なな用意ができている」との回答は僅か2.4%、準備の達成率が50%以上まで含めると大企業では7割を超える。
 この記事では「経営者は対岸の家事のようにとらえており、再考すべきだ」と論じています。
ITmedia

 大企業では6割以上の会社が、「取り敢えずやってはみたが、十分と言えるほど予算も割けないし、どこまでやれば十分と言えるか判らない」というのが、多くの経営者の実態のように思える。
 また、十分対策ができていると考えている2.4%の経営者の認識が甘いだけかもしれない。

 海外の地震で大きな被害があると、「日本ならこんな被害は出ない・・」「日本並の防災力があれば・・」と誰もが言う反面、誰も日本の防災対策が十分だとは思っていない。

 「運悪く命を落とさなければ、後はなんとかなるだろう」「いつ来るか判らない災害対策に避けるほど余裕はない」というのが、多くの個人や企業経営者の認識なのではないでしょうか?

 阪神淡路大震災の際には、認知されていなかった長周期地震動や新型インフルエンザといった、新たなリスクも生まれ、技術革新や補助金制度などにより前年の数分の一の費用で耐震補強ができてしまう事もある。

つまり災害対策に十分はないし、ベストなタイミングもない。
小さなところから始めて、改善を重ね、育てていくしかないのではないでしょうか?

 中期計画で「5年以内に○○円の予算を確保し、防災対策をする」性質のものではなく、むしろ「利益の○%をリスク対策予算とし、リスクに強い会社に変革する」 といった性質のものだと思います。

私個人も阪神淡路大震災の後、防災対策を始め今に至っていますが、すごくお金を掛けた訳でもなく、ただ危機意識と興味を持ち続け、お買い得の時に買っておくとか、役に立ちそうな情報を溜めておく事の積み重ねだったように思います。

 「災害は対岸の火事」ではなく、当ブログのタイトル「明日は我が身」と思い続け少しずつ災害に強くなる事が大切だと思います。

 もっともこんな事は、防災の本にも書いてありませんし、防災のプロも言っていません。
ビジネスとしては,いっきにお金を掛けて貰ったほうがいいですから・・・

お金をかけられる人は一気に高いレベルまで登ればいい。しかしお金を掛けられないからといって、何もしないよりは少しずつでも変えたほうがいい。と私は考えます。

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ジュセリーノ日本語公式HP

GYAOを見ていたら今年5/8来日の際のジュセリーノの動画を見つけた。
日本語の公式HPもあるようだ。

 改めて見てみると、2008年以降台風、感染症、地震、テロ、大事故と実に災害が多い。
2016年までに世界中で(四川大地震と同じ)M8以上の地震は8回発生し、そのうちの4回は日本で起きると書かれている。
2030年には日本沈没まで・・・

 5月の予知夢のように、M7.2の予想がM7.0だったように、常に予知夢を下回る結果になる事を期待するしかないですね。

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May 23, 2008

アジアの未来2008

昨日の記事で、災害支援の国際的枠組みが必要と書きましたが、22日のニュースを見て驚いた。
22日に開催された「アジアの未来2008」で、「アジア防災・防疫ネットワークの構築」が提言されている。

 被災国の要請をまたずに緊急援助隊を派遣できる仕組みや感染症対策などが提言されている。
ここのところ毎年大きな自然災害が起きるアジア各国、総論OK・各論NGといった展開になりそうだが、日本はリ^-ダーシップを取って、早期に実現していただきたい。

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メンタルケアの支援を

先日ご紹介した、産経新聞の北京駐在記者の福島さんのブログで、「被災地からの心のケア」が掲載されています。
 日本に留学経験のある心のケアの専門家が、阪神淡路大震災の心理ケアのデータを集め、孤軍奮闘している話。
 
 地震災害での心のケアについての研究と実績は、阪神淡路大震災のものが世界でも最も充実しているでしょうし、被災者・支援者など様々な立場で書かれた書籍も多い、そして13年という歳月を経てその効果もはっきりわかっていますから、とても貴重です。

 著作権の問題などもあるのでしょうが、在日中国人などが協力して、こういったデータやノウハウ集を中国語に翻訳し、中国に広める事はできないものでしょうか?

新潟中越地震を描いた「マリーと子犬の物語」などの映画も、多くの事を伝える事ができそうです。


 

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May 21, 2008

災害支援の国際的な枠組みが必要

 日本の緊急援助隊は、残念ながら生存者を救出できない結果となり、医療チームとの交代となりました。
成果を上げる事ができなかった、残された課題は何でしょうか?

優れた装備や技術を持ちながら活かすことができなかった事は、さぞ無念な事でしょう。
 
 中国だけでなく防災のノウハウのない国なら同様の事が起きるのではないでしょうか。
現地入りが早ければという声も多いですが、早ければ確かに生存者を見つける事ができたでしょうが、能力を活かす効率的な活動ができたかどうかは疑問です。

 今回見えた課題とは、受け入れ側にも災害情報管理や効率的に資源を配分するといったノウハウが必要という事ではないでしょうか。

 たとえば、災害の様々な状況をポイント化し、最も救出可能性の高い現場を選択するといったソフト面のノウハウです。

 各国の救出チームもそれぞれ得手不得手があるでしょうから、国連などで国際緊急援助の共通の枠組みを作り、受け入れ側も情報管理ノウハウや受け入れマニュアルを持ち、支援側も情報の共有やノウハウの交流を行うといった国際的なソフト面の整備が必要だと感じました。

 これは医療チームでも同じ。 阪神淡路大震災の際は、たしか医師法などの関係で海外の医療チームは受け入れられなかったように思います。 

 そういった受け入れ側の法整備などもありますから、災害支援に関する国際協定のようなもので、事前に支援側・受け入れ側が共通のルールで備える仕組みが必要ではないでしょうか。

 また、国連で災害支援コーディネータや災害応急対応アドバイザーを育成する必要もありそうです。

 今回派遣される医療チームも装備や技術力は高いのでしょうが、その特徴を生かした活動ができるかどうかは疑問です。 現地の医療チームとうまく連携・作業分担して、現地の医療体制では失われるはずだった命を救い・切り取られるはずだった手足を残してあげて欲しいと思います。

マスコミでも、一喜一憂するような報道だけでなく、国際緊急支援はどうあるべきか、何が課題なのかを浮き彫りにするような報道もしていただきたいです。

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May 18, 2008

100時間のサバイバル

日本の国際緊急援助隊が取り組んでいた母子の救出は、残念ながら遺体の収容に終わったようです。
青川から被害の大きな北川に移動して、第二陣と共に活動するようですね。

限られた時間なのに、敢えて移動の困難な場所に移動する事に疑問を感じます。
もっとアクセスのし易い大きな町でも学校が倒壊し救出が必要な現場はたくさんあるはずなのに・・・
 実際後発のロシア救助隊は、アクセスし易い「とこうえん」で女性を救出しています。

 活動されている救援隊の方は、実力を発揮できず、さぞかし悔しい思いをされているでしょう。

 一部の地域では地方行政の管理者が、自分の責任を追及されるのを恐れ被害を過少申告し救援が来ないとか。  あまりのひどさにあきれます。 袋叩きにあっても仕方がない行為です。

 時間と共に生存率が低下する中、100時間を超えて救出されるニュースも入ってきています。
ポケットに入っていた、たばこと紙ナプキンを食べ、靴に自分の尿を溜めて飲み生き延びたとか。
そばには生存者が何人かいて、尿を飲むことができなかった人は死んでいったそうです。

 これは大きな教訓です。 どんなに立派な非常持ち出し袋を買って備えても、必要な時に手が届かなければ意味がありません。
 ポケットの中のアメひとつ、バッグの中のペットボトル1本が生死を分けるかもしれない。
本当に生き延びたければ飲尿も厭わない、強い意志が必要な事を感じさせます。

 女性はバッグの中にアメ類を入れている方も多いようですが、ポケットの中に糖分のある物を忍ばせておく、大切な事かもしれません。

私はもう十年以上キーホルダーに幾つかの防災用品を付けて、外出時には常に携行しています。
今回の地震を見て、改めてその必要性を感じました。

 ちなみにキーホルダーに付けて携行しているのは、
・小型LEDライト
・プライヤー付きマルチツール
・ホイッスル(血液型、緊急連絡先のID付き)
・ミニインクペン
といったところです。

知人からは「じゃまじゃない?」「ズボン破れない?」と言われていますが・・・
ホイッスル以外は、日常生活でもあると便利なのです。

いずれも長年使ってみて、より良い物に変えてきたモノで、現行製品では携行性と機能のバランスはベストだと思っています。
[ストリームライト社 キーメイト]
25g.連続点灯時間96H、明るさ10ルーメン LR44×4個使用

[ホイッスル Eコール] 安く携行性の良いものでは、弱い力でも大きな音が出る。

[ガーバー クラッチ] 銃刀法に触れない刃を持つマルチツール
日常生活ではハサミのほうが便利ですが、防災として考えるとプライヤーが便利。
本格的なツールではないが、ない時には重宝します。


[クロスアイオン]
ジェルインクペン。 たまにペンを忘れるので・・・ 小さい割には実用的。
最近はミニ文具がたくさんあるので、防災的には油性サインペンのほうが良いかも



 

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May 17, 2008

中国からの生の声

北京駐在記者のブログを見つけました。四川大地震の情報が随時更新されていて、なかなか興味深いです。

[以下抜粋]
電車の乗り降りに並ばない人がまだ多いのに、献血ではきれいに並んでいる。募金熱・献血熱など今までの中国人のイメージはやはり変わらざるを得ない感じです。
・・・中国はいま価値観の大転換、大革命を迎えようとしているのかもしれません。
[抜粋終わり]

肌で感じないと伝えられないレポートですね。 しばらくチェックしたいと思います。

 今回の地震報道では、13日以降政府の検閲なしで報道できる異例の処置がとられたようだ。
当初は、「感激的な場面を伝えなければいけない」など、報道の取り組み方を人民日報で指示?していたようだが、大変な変わりようだ。 今回の報道がきっかけで、情報開示の仕方が変わるかもしれませんね。

また、ネットの世界でもタイムリーに情報が流れているようですね。
Flickrを見てみましたが、結構写真がアップされています。
土の中から手が出ている写真など、なかなか生々しい写真もありました。

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中国大地震4 様々な形の支援を

日本の国際緊急援助隊が活動を開始しましたが、最初に案内された場所は集落がまるごと埋まった場所で、場所を変更しての活動になったとか。

 中国側の連絡ミスが原因のようですね。この場所は土砂で雨水がせき止められ決壊の危険もあるとか。

新潟中越地震でも同様の状況だったのですから、土砂災害の専門家なども派遣して対策を講じるべきでしょう。

 また、今回多くの小中学校が倒壊し、助けられた子供もたくさんいます。PTSDなどのケアについても、日本はノウハウがあるのですから、中国の要員育成も含めてメンタルケアの支援も必要でしょう。

 阪神淡路大震災の被災時の小学生も一部成人している人もいるはず、どうやって苦しみを乗り越えてきたか伝えるボランティアの形もあるはずです。

そういった支援には、外交では成し得ない伝わるものがあるのではないでしょうか?

 話は少し変わりますが、今回の地震の報道を見て、学校の倒壊がいかに悲惨な状況を生み出すか、多くの人が感じた事と思います。

 学校の耐震化については、平成18年度中に耐震診断を終え、耐震改修促進計画を策定する事が文部省の通達として出ていますが、現状対策済みの学校は58.6%に過ぎません。

 公立学校の改修費用は国と自治体で折半になっており、苦しい地方財政の中、予算がつかないのが現状のようです。
 今回の災害が一気に学校の耐震対策を進める、良い機会になるのではないでしょうか。

 

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May 16, 2008

中国大地震3 日本の援助隊

15日夜中国政府は死者数が5万人を超える可能性があると発表したようですね。
すでに72時間経過し、生存率は一桁台と思われるので当然かもしれません。

 そしてやっと日本の国際緊急援助隊を受け入れ、15日夕方北京に向けて出発しました。
一度解散しているので再召集に時間が掛ったようですね。 一度集まったのだから成田で待機していても良かったようにも思います。

 おそらく現地入りまで考えると発生から4日経ってからの活動開始となるでしょうが、成果が上がる事を期待したいです。

しかし、人民軍の救助もすごいですね。 90km以上物資を持って現地入りし、けが人も道なき道を人手で運んでいる。 

 20km以上の帰宅困難者は帰宅するのが難しいとか言っている日本人が、とても軟弱に思えてしまいます。

 日本の緊急援助隊数十名が、ファイバースコープなどのハイテク機器を駆使して効率良く探すよりも、人民解放軍が寄ってたかって瓦礫を片付けてしまうほうが早いのではないかと思ってしまいました。

 既に五万人以上投入している、中国の人力パワーの凄さを感じてしまいます。

中国の受け入れが遅いという批判があります(私もそう思います)が、もし首都直下型地震が発生した際に、中国から軍を一万人派遣すると申し入れがあった時、日本は受け入れる事ができるのでしょうか・・・ 微妙です。

おそらく発生後半日程度で、四千人の中国軍がパラシュートで降下して現地入りなんて事もできるのでしょう。

 石原都知事は米軍の支援に対して積極的な姿勢を示していますが、日本政府も大地震発生時の海外からの支援受け入れを前提に行動計画を立てて貰いたいですね。

ちなみに阪神淡路大震災の際は、発生後3日間の自衛隊派遣者数は9600名、1か月後までで最大18,600名の派遣だったそうです。

 最後に疑問に思う事をひとつ。
報道の映像を見ていると、悲しみに暮れる人々の姿は映るのですが、家族や近隣の人達を助けようと住民ががれきを除去している姿は見ません。 報道されないだけなのか、すぐにあきらめてしまっているのか・・・

 もし自分の子供が埋まっていたら、無理だと思っても探しますよね。

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May 15, 2008

中国大地震2 地震予知

地震発生から60時間を過ぎた中国 四川省の地震ですが、やっと震源に近いブンセンに救援隊が活動を開始したようです。
 ブンセンのある街では、1万人のうち8割が死亡したといった報道もあり、壊滅的な状況を感じます。

 中国政府の対応は早かったと報じられていますが、報道を見ているとパフォーマンスが多く、実際の救助・救援の成果は上がっていないように感じます。

 また、中国にしては外国メディアを積極的に利用しているようですが、インタビューの場面は少なく、少数民族の被災状況なども報道されていないなど、報道の規制の実態を感じさせます。

今回は、四川大地震に関連した予知の話。
事前に、中国の地方紙でヒキガエルの大移動が報じられるなど、地震発生前に数々の宏観現象が観測されていた事から、中国当局は地震発生を予知していたにも関わらず、隠していたのではないかとの疑念の声がインターネット等で騒がれたようですね。

中国は宏観現象の観測に積極的な国、国内1000か所以上の観測ポイントを設け、地震局に報告させるネットワークを築いています。 日本の地震専門家も「その水準は低いものではない」と言っています。

そして、1975年のハイチョン地震M7.3を予知し、事前に避難したという、世界で唯一の成功例を持っています。

 以前、当ブログでも「毒蛇で地震予知」「地震予知の成功例があった」などでご紹介していました。

中国では、昔から「地震には必ず前兆がある」という考えが強く、某大な人口とその住居に対して耐震基準を設けたところで実行できない、広大な土地に科学的な観測網を設置するのは無理といった背景から、人が宏観現象を観測し、予知により事前に避難する「群観群防」という方法に力を入れたようだ。

今回の四川省大地震の報道でも、日本の震度4~5程度の耐震基準はあるが、耐震性のある建物は少ないといった報道があるが、中国の広大な土地と膨大な人口、古い建物の多さを考えると、日本のような防災対策というのは無理だろう。

 予知に成功した1975年当時であれば、ほとんどが農業だから、地震を予知し避難してもしハズれても実質的な被害はゼロに等しい。
 しかし現在では都市で商工業が発達し、避難すれば経済損失が生ずるし、海外企業から見て科学的根拠のない奇異な行為と見られるから、避難命令を出せないのが実情ではないだろうか。

今後の中国の地震対策というのは、都市部の近代的ビルには日本並の耐震基準を設け、一方で宏観現象による予知研究を進め「はずれるかもしれないけど、避難したほうがいい」と堂々と避難勧告をするしかないように思える。 世界もその事情を理解し、予知がはずれても文句を言わず、むしろ英断を評価する事が必要だと思う。

 それから、先日「織物で耐震補強」で紹介したような、低価格で施工も簡単な耐震技術を開発し世界に広める事が、貧しい人々を地震被害から救う唯一の方法のように思えます。

 日本も復興への経済支援だけでなく、復興で建物建てるときにこの織物を提供するといった支援も必要なのではないでしょうか。

 ところで予知といえば、ジョセリーノの予知夢の話があります。
このブログでも検索で訪問された方が多いようですが、2008年9月13日に日本の東海地方でM8.6の地震という予知が出ていて、日本ではなく中国かもしれないとも言っているようです。 中国の場合はM9.1 死者100万人以上という甚大な被害を予知しています。
これが、今回の四川省の地震の事であり、時期が早まり・規模が小さかったという事であれば良いのですが。

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中部・近畿圏被害想定

中央防災会議は、「中部・近畿圏の内陸地震に係る被害想定(経済・インフラ被害)」を発表した。
 最大の被害をもたらすと予想される、近畿 上町断層帯のM7.6の地震と中部 猿投-高浜断層帯のM7.6の地震による被害をまとめたもので、いずれも冬の昼12時 風速15m/sを想定している。

近畿・中部では、今回の直下型の他に、東海・東南海・南海地震のリスクもあり、十分な事前対策が必要だ。

 被害想定は以下の通り。 比較のため首都直下型地震の被害想定も列挙します。

1.経済被害額
  近畿 総額 約74兆円 直接被害 61兆円、間接被害 13兆円
  中部 総額 約33兆円 直接被害 25兆円、間接被害  8兆円
  首都 総額 約106兆円 直接被害 67兆円、間接被害 39兆円

2.人流・物流寸断の被害額(6か月復旧時)
  近畿 総額 約3.4兆円 直接被害 0.9兆円、間接被害 2.5兆円
  中部 総額 約3.9兆円 直接被害 1.1兆円、間接被害 2.8兆円
  首都 総額 約6.2兆円 直接被害 1.5兆円、間接被害 4.7兆円

3.中高層ビルエレベータ閉じ込め
  近畿 事務所内 10,000人 住宅内(7~8時)1,700人
  中部 事務所内 4,600人 住宅内(7~8時)1,000人
  首都 事務所内 11,000人 住宅内(8~9時)1,500人

4.避難者、帰宅困難者
  近畿 避難者 550万人 避難所生活者 360万人 帰宅困難者 200万人
  中部 避難者 250万人 避難所生活者 160万人 帰宅困難者 96万人
  首都 避難者 700万人 避難所生活者 460万人 帰宅困難者 650万人

5.インフラ被害 支障率
  近畿 上水道 36% 下水道 23% ガス 52% 電力 19% 固定電話 10%
  ※大阪府 上水道 67% 下水道 31% ガス 82% 電力 41% 固定電話 23%
  中部 上水道 38% 下水道 --% ガス --% 電力 16% 固定電話 10%
  ※愛知県 上水道 56% 下水道 21% ガス 99% 電力 24% 固定電話 14%
  首都 上水道 25.7% ガス 12.3% 電力 6.1% 固定電話 4.8%
  ※東京都 上水道 33.3% ガス 19.0% 電力 12.9% 固定電話 9.3%
 
 

 

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May 14, 2008

中国 四川省大地震

5/12 午後2時半頃、中国 四川省(31.015°N, 103.365°E) 深さ19kmを震源とするM7.9の地震が発生した。
発生から36時間が経とうとしているが、倒壊50万戸 死者12000人 生き埋め23000人以上と刻々と被害報告が増えており、まだ被害の全容が掴めない状態のようです。


大きな地図で見る


中国政府の対応は迅速ではあったようですが、100km程度離れたところでもビルの倒壊があるなど、甚大な被害の範囲は広く、かなり難航しているようです。

 各国は救援の申し入れをしていますが、未だに人的支援は受け入れられない状況にあり、生存のデッドラインと言われる72時間は近づいて来ています。
 
 阪神淡路大震災でも海外からの人的救助の受け入れには時間が掛りましたが、事前に協議してあれば、災害発生時には迅速に海外からの人的支援を受け入れられたはず。

 世界中の国で、災害発生時の人的支援受け入れの態勢を事前に検討しておくべきです。

今回の地震で印象的なのは、学校の倒壊により多くの子供が生き埋めになっている事です。
また余震を恐れて屋外に避難する人々も、日本のように公共施設に避難する場所がないそうです。
改めて公共施設の耐震化の重要性を感じます。

 多くの建物が倒壊しており、耐震基準はあるが急成長の影響で十分なチェックが行われていないと報じられています。 中国の建築の検査体制については知りませんが、さまざまな不正行為などにより耐震性の低い建物も多いのかもしれません。
 それを考えると上海などの高層ビルが倒壊する姿を思い浮かべてしまい、恐ろしくなります。

Wikipediaの「地震の年表」によると、20世紀の被害の大きな地震ベスト?10のうち、4つもの地震が中国で発生した地震です。 死者255千人という現在のワールドレコードは1976年唐山地震で、これも中国。

 今回の地震で、今までの経験が活かされる事を期待したいです。

 この地震により、世界の関心はこの地震に移ってしまい、まったく救援の受け入れも情報公開もしないミャンマーのサイクロン被害は忘れられてしまいそうですね。 義捐金なども集まらなくなるでしょう。

 まだこれから感染症の流行などの二次被害が起きるでしょうから、マスコミも私達も忘れないようにしたいですね。

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May 11, 2008

ミャンマーサイクロン被害

ミャンマーでのサイクロン被害。被災者150万人とも言われ、軍事政権下の元 マスコミも支援スタッフも入国を許されず、世界食糧計画(WFP)の運んだ支援物資の一部が軍により差し押さえられ、国連の支援が停止状態になるという事態となった。

 被害の大きさもさることながら、軍事政権の対応のひどさに驚くばかりです。
せめて国連の支援だけは、一刻も早く受け入れ欲しいものです。

 こんな状況では、支援物資や支援金が、必要とされる人々に正しく渡るのでしょうか?

 マスコミも入国できないため、被害状況もはっきり判りませんが、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が「だいち」による国際災害チャーター(こちらにも画像あり)という国際的組織によって行われたもので、日本はその参加国として「だいち」による撮影を行ったそうです。 今回は、国連からの依頼によるものであり、当事者である軍事政権は被害の全貌を把握できていないでしょう(インターネットでこの公開画像は見ているでしょうが)。

 せっかく最先端技術を駆使した国際的な支援組織があるのにそれが活かされず、多くの命が失われる・・・
自然災害の多発が危惧されるだけに、早く改善される事を望みます。

「お詫び:再掲」
5/10掲載の本記事は、HTMLの記述に誤りがあったため、サイドバーの表示がされないなど障害が発生しておりました。  お見苦しい状況が続き失礼致しました。
 修正の上、再掲致しました。

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15分で鳥インフルエンザを診断

僅か15分で、鳥インフルエンザに感染した人を診断できるキットが開発された。
従来は6~2日間掛っていたが、この方法では気管支や肺の液体を吸引して採取し、診断キットですぐ診断する事ができる。 (080510日経朝刊)

 国立国際医療センターが開発したもので、新型インフルエンザにも有効と見られる。

 新型インフルエンザのパンデミックを防ぐには、水際での防止が最も大切だが、僅か15分で診断できるなら、感染の疑われる国からの入国者全員に診断を行う事も可能だろう。

 パンデミック防止には、かなり有効な方法が開発されたと言える。 世界中に普及する事を期待したい。

 ただ、気管支や肺から液体を採取するって、ちょっと苦しそう・・・ できれば受けたくない感じです。

[関連記事]
インフルエンザ2時間で診断する新装置

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May 10, 2008

ワクチン量産を1/3の期間で

新型インフルエンザの発生が懸念され、発生後のワクチン製造には半年~1年半かかると言われているが、日本のベンチャー企業により、1/3でワクチンを製造する技術の実用化が進められている。

 創薬ベンチャーのUMNファーマが取り組んでおり、4月末に秋田市内に1千万人分のワクチンを製造できる工場を建設する事を発表し、6月から臨床試験を始める。

 従来のワクチン製造では鶏卵を使っているが、この取り組みでは昆虫の蛾の細胞を使う事により、8週間程度でワクチンを製造できるそうだ。 (以上 080509日経)

 パンデミックが起きれば国の危機、世界の危機となりかねないだけに、国も十分な支援を行い、パンデミック発生の前に実用化を進めて欲しいものだ。

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May 01, 2008

H5N1方ウィルス襲来

十和田湖畔の白鳥からH5N1型鳥インフルエンザが見つかったといったニュースが報じられ、養鶏場への感染が懸念されていますが、鳥の世界では既にH5N1型鳥インフルエンザのパンデミックが起こっていると見られているようです。

 このH5N1型インフルエンザがヒトからヒトへ感染するタイプへ変異したものとされる「新型インフルエンザ」についても、発生するするのは確実と見られ、「いつ起こるかが問題」と言われています。

 このH5N1型が新型インフルエンザとなり、人間界で流行した場合、どんな状況になり、私たちはどうするべきかを判りやすく紹介しているのが、岡田晴恵著「H5N1型ウィルス襲来 -新型インフルエンザから家族を守れ!-」です。
 昨年11月に出版された本ですが、やっと図書館の順番が廻ってきました。

H5N1型ウイルス襲来―新型インフルエンザから家族を守れ! (角川SSC新書 12)
H5N1型ウイルス襲来―新型インフルエンザから家族を守れ! (角川SSC新書 12)岡田 晴恵

角川・エス・エス・コミュニケーションズ 2007-11
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おすすめ平均 star
star迫り来るパンデミックへの警鐘
star危機を煽りすぎるのではないか
starテロリストが日本国内で新型インフルエンザウイルスバラ撒き作戦を実行したらどうするの?

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 国立感染症研究所研究員の著者が、新型インフルエンザとは何か、その被害想定、国の不十分な対策、企業や国民はどんな事態を想定し、どんな備えをすべきかといった、「知識のワクチン」を伝えています。

 判りやすく、具体的に説明されており、発生した際の社会の混乱をイメージできる本だと思います。
一家に一冊あっても良いのではないでしょうか? 私もちゃんと買おうかと思っています。

 内容についてはは具体的には書きませんが、日本では最悪210万人が死亡し、流行は1~2ヶ月は続くと見られており、世界中が大混乱に陥るのです。

 事前の備えと正しい知識が、家族の生死を分けると言っても過言ではないでしょう。
そしてマスクや衛生用品は、流行が始まれば一瞬にして売り切れ、世界中で品不足となります。

 さいわい日本では流行しませんでしたが、SARSが流行した時もウィルス対応マスクは手に入りませんでした。

 衛生関連用品以外の備蓄品は、地震の備えとも共通するものも多いですから、地震対策の備蓄品に衛生関連商品を買い足して備える事をお勧めします。

 地震の場合は局所的な災害で世界中からの支援が期待できますが、新型インフルエンザは世界中で流行し、行政も計画通り機能する事は期待できません。

 徐々に備蓄を増やして長期戦に耐えられるように、自力で備える必要があります。

 「私は体力には自信があり、今までインフルエンザも掛かった事がないから、大丈夫!」という方も多いでしょう。

 大きな間違いです。 世界中の誰一人免疫を持たず、免疫力の強さにかかわらず感染し、しかも「サイトカインストーム」と呼ばれる免疫システムの暴走により、免疫力の強い人程重症化するようですから、そんな自信は捨てるべきです。

 

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